AIを搭載してより賢く、より愛らしくなったペットロボットが話題になっています。GROOVE Xの「LOVOT」(らぼっと)、カシオ計算機の「Moflin」(モフリン)、シャープの「ポケとも」、パナソニックの「NICOBO」(ニコボ)などのペットロボットが特に人気を集めています。オーナー同士のオフ会も各地で行われるなど、一部で熱狂的なブームを巻き起こしています。
そのブームを背景に、新顔のペットロボット「iMoochi」(アイモーチ)がクラウドファンディングサイトのMakuakeに登場。さまざまな表情を見せる大きな目、猫耳が付いたふわふわの外装など、見た目の愛らしさは先行するペットロボットを上回るほど。これはかわいい!とキュンとしたものの、5分相手をしないとすぐ寝てしまう“塩対応”の性格の持ち主でもありました。
遊ぶと喜んでくれ、リアルで接すると友だちになれる
2月11日からMakuakeで応援販売が始まったiMoochiは、スマホで知られる中国ZTEグループが開発したペットロボット。外装の色や仕上げの異なる5種類を用意し、それぞれ名前や性格が異なるとしています。今回は、ツンデレでクールな性格だという「Cynomi」を借りてレビューしました。
体のさまざまな部分にはタッチセンサーを、本体内には加速度センサーを搭載し、頭をなでたりiMoochiを持ち上げて高い高いすると、声や動きで反応してくれます。狭い範囲ながら首が上下左右に、尻尾も左右に動くので、体全体で感情を表現してくれるのはかわいらしいと感じました。このあたりの感情表現は本物のペットのようで巧みだと感じます。
【動画】さまざまな部分にセンサーを搭載しており、触ったりなでたりすると喜ぶ。首の部分には心拍数センサーを搭載するとしているが、詳細な説明はなかった
マイクも搭載しており、「おはよう」「モチモチ」「笑って」などと話しかけると声でレスポンスしてくれます。プロの声優による声といい、とてもかわいらしく好ましいと感じます。この手のペットロボットにしては珍しくカメラは搭載しておらず、プライバシーに配慮した設計としています。
本体にはバッテリーを内蔵しており、電源のない場所でもしばらく使えます。頭の側面にはNFCを内蔵しており、ほかのiMoochiを近づけると友だちになれる工夫も盛り込んでいます。今回は1匹しか借りられなかったので友だち機能は試せませんでしたが、前述の通りペットロボットは所有する仲間とのオフ会も醍醐味のひとつなので、リアルで多くの“推し友達”を作るという楽しみも味わえそうです。
生成AIを用いた会話はできず、5分相手をしないと寝てしまう
このようにかわいらしさ爆発のiMoochiですが、しばらく一緒に過ごすと機能面での物足りなさが感じられました。
まずは、会話バリエーションの物足りなさ。話しかけるとレスポンスを返すものの、対応できる内容は相当限られている様子。イマドキのペットロボットなので、生成AIで自由に会話できることを期待したのですが、メーカーによると「将来的に搭載する可能性はある」とのことで、現状は素っ気ない会話しかできなさそうです。
さらに、カメラを搭載していないので、こちらから話しかけたり触ったりするなどアクションを起こさない限り無反応なのも素っ気ないと感じます。カメラ非搭載はプライバシー面では好ましいと感じたのですが、目の前にいる人のことを認識できないのは困ります。プライバシーに配慮したうえでカメラを搭載した方が、できることが確実に増えたでしょう。
一番困ったのが、5分間何もしないと目が真っ暗になり、スリープ状態になってしまうこと。体を持ち上げたりモチモチと話しかければ目を覚ましますが、目が真っ暗になるのはせっかくの愛らしさが台無し。メーカーに確認したところ、設定変更などでスリープに入るのを防ぐことはできないそうです。
【動画】5分ほど遊んであげないと「おやすみ」とつぶやいて目を閉じてしまう。電源接続時も挙動は変わらず
このように、iMoochiはハードウエアはよくできていると感じた反面、ソフトウエア面が非常に素っ気ない仕上げで、せっかくのかわいらしい見た目を生かし切れていない印象を受けました。生成AI全盛の2026年に出る製品としては、機能面でどうしても物足りないと感じてしまいます。
もっとも、ソフトウエアだけに今後いくらでも改良できるはずなので、アップデート次第では“神対応”のペットロボットに生まれ変わる可能性も。ぜひ“塩対応”からの脱皮を期待したいと思います。








