PlayStation 5は、発売当初こそ「入手困難」であることが最大の問題でしたが、現在は「どれを買えばいいのかわからない……」という、ある意味ぜいたくな悩みを抱えるゲーム機になっています。

初期型、新型、デジタル・エディション、ディスクドライブ付き、さらにはPS5 Proまで選択肢が増え、型番はCFI-○○○○と暗号のような文字列が並びます。加えてゲーム同梱版や外観の異なるリミテッドエディションなども存在するため、通販サイトを眺めて途方に暮れてしまうのも無理はありません。

そんななか、PS5発売5周年を記念して日本国内向けにリリースされたのが、「PlayStation 5 デジタル・エディション 日本語専用(CFI-2200B01)」です。日本向けの各種制限を設ける代わりに、発売5周年にちなんだ5万5,000円というPS5最安価格を実現しています。

本稿では、他モデルとのスペック比較や、使い勝手の違いを中心に実機レビューをお届けします。

  • ソニー・インタラクティブエンタテインメント「PlayStation 5 デジタル・エディション 日本語専用(CFI-2200B01)」5万5,000円

    ソニー・インタラクティブエンタテインメント「PlayStation 5 デジタル・エディション 日本語専用(CFI-2200B01)」5万5,000円

「PS5 デジタル・エディション 日本語専用」は日本向けのお値打ちモデル

「PlayStation 5 デジタル・エディション 日本語専用(CFI-2200B01)」(以下、PS5日本語専用)の最大の特徴は、日本市場向けの最廉価モデルであることです。

本体言語が「日本語」、PlayStationアカウントの国/地域が「日本」に設定されている場合のみ利用可能という制限を設ける代わりに、5万5,000円という低価格を実現しています。

  • PS5日本語専用のパッケージ

    PS5日本語専用のパッケージ

現在、米国ではPS5のデジタル・エディションが499.99ドルで販売されています。記事執筆時点の為替レート(1米ドル≒約156.8円)で換算すると、日本円では約7万8,400円。PS5日本語専用は、その約70%の価格で販売されている計算になります。日本のユーザーがいかに優遇されているかがよくわかりますね。

日本向けの制限を除けば、基本的な仕様は従来のPS5とほぼ同じ。CPUとGPUを統合したAMD製のシングルチップカスタムプロセッサーを採用し、メモリーは16GB(GDDR6)を搭載。「CFI-2200B01」という型番が示すとおり、ハードウェア的にはいわゆるPS5 Slim世代(CFI-2000 model group - slim)に属しており、Slim向けに販売されているディスクドライブ、縦置きスタンド、本体カバーを使用できます。

  • 型番は「CFI-2200B01」。PS5日本語専用はディスクドライブ非搭載モデルのみ

    型番は「CFI-2200B01」。PS5日本語専用はディスクドライブ非搭載モデルのみ

ストレージ容量のみ825GBに抑えられている点は要確認

唯一の明確な違いが、ストレージ容量です。Slim世代のPS5は1TBへと増量されていますが、PS5日本語専用は初期型PS5と同じ825GBに戻されています。

175GBしか違わないのであれば「1TBを搭載してほしい」と感じるのが正直なところですが、こうした細かなコストカットを積み重ねることで、5万5,000円という世界的が羨むお手頃価格を実現しているのでしょう。

  • PS5日本語専用のストレージは初期型PS5と同じく825GB

    PS5日本語専用のストレージは初期型PS5と同じく825GB

  • パッケージには本体、コントローラー、USB ケーブル、電源コード、HDMI ケーブル、横置き用フット、説明書が同梱

    パッケージには本体、コントローラー、USB ケーブル、電源コード、HDMI ケーブル、横置き用フット、説明書が同梱

  • 前面には USB-C(480Mbps)×1、USB-C(10Gbps)×1、電源ボタン、背面には USB-A(10Gbps)×2、HDMI出力×1、電源端子が用意。前面のUSB-Cは転送速度が異なるので、大容量データをエクスポートする際には高速な USB-C(10Gbps)を使いましょう

    前面には USB-C(480Mbps)×1、USB-C(10Gbps)×1、電源ボタン、背面には USB-A(10Gbps)×2、HDMI出力×1、電源端子が用意。前面のUSB-Cは転送速度が異なるので、大容量データをエクスポートする際には高速な USB-C(10Gbps)を使いましょう

  • 「DualSense ワイヤレスコントローラー」1万1,480円

    「DualSense ワイヤレスコントローラー」1万1,480円

PS5 Proを含めてスペック比較、処理能力はほかのPS5とまったく同じ

以下には、PS5 Proを含めた現行PS5シリーズの主なスペックをまとめました。PS5 Proについて端的に説明すると、GPU性能を強化したPS5の上位モデルであり、4K解像度やレイトレーシングを有効にした状態でも、高いフレームレートを維持しやすい点が特徴です。

AIを活用した超解像技術「PSSR(プレイステーション・スペクトラル・スーパー・レゾリューション)」により、低めの解像度で描画した映像を4K相当に高精細化することで、画質とフレームレートの両立が図られています。細かな違いについては下記の図表を参照してください。

  • 現行PS5シリーズの主なスペックまとめ

    現行PS5シリーズの主なスペックまとめ

825GBストレージはどのくらい使えるのか?

PS5日本語専用は825GBのストレージを搭載していますが、数字だけを見ても使い勝手はイメージしにくいでしょう。そこで、記事執筆時点で筆者がプレイしたいゲームを実際にインストールしてみました。

The Last of Us Part I 68.39GB
SYNDUALITY Echo of Ada 67.04GB
Assassin’s Creed Mirage 58.38GB
SILENT HILL 2 50.79GB
龍が如く7 光と闇の行方 インターナショナル 43.68GB
Marvel’s Spider-Man: Miles Morales 40.57GB
LEGO ホライゾン アドベンチャー 14.73GB
ASTRO’s PLAYROOM0 11.75GB
レッド・デッド・リデンプション 9.77GB
合計 365.10GB

合計容量は365.10GB。結果として、288.5GBの空き容量が残りました。

  • 上記9本のゲームをインストールした際のストレージ残量は288.5GB

    上記9本のゲームをインストールした際のストレージ残量は288.5GB

個人的に、9本のゲームを同時進行することはまずないため、825GBストレージでも実用上は十分だと感じました。より多くのゲームをインストールさせたい場合は、PCIe Gen4 x4接続のSSDを追加するべき。

価格帯を考えると、1TB SSD(2~2.5万円前後)がバランスのよい選択肢です。もちろん2TBも魅力的ですが、5万5,000円の本体に対して3万円超のSSDは、やや割高に感じます。

  • PS5にはPCIe Gen4 x4またはPCIe Gen5 x4接続SSDを装着可能。ただしPCIe Gen5 x4 SSDはGen4互換モードで動作するため、実質的なメリットはありません

    PS5にはPCIe Gen4 x4またはPCIe Gen5 x4接続SSDを装着可能。ただしPCIe Gen5 x4 SSDはGen4互換モードで動作するため、実質的なメリットはありません

Slim世代のボディーはコンパクト、USB仕様には注意

PS5日本語専用のハードウェアは、基本的にSlim世代のPS5と同じです。初期型と比べて本体は一回り小さく、軽くなっており、「テレビ台に入らない」、「存在感が強すぎる」といった問題はほぼ解消されています。

ただし標準のホワイトカバーは意外と目立つため、設置環境によっては別カラーのカバーを選ぶのもよいでしょう。Slim世代向けには、定番のブラックや『Ghost of Yōtei』デザインの限定版が現在販売されており、3月には新色の「ハイパーポップ コレクション」が登場予定です。

  • 2026年1月23日時点では売り切れ/販売終了も多いオプションカバーですが、新色の「ハイパーポップ コレクション」カバーが3月に登場します

    2026年1月23日時点では売り切れ/販売終了も多いオプションカバーですが、新色の「ハイパーポップ コレクション」カバーが3月に登場します

一方で、個人的に気になったのがUSB端子の仕様です。

前面はUSB-C×2、背面はUSB-A×2という構成ですが、このうち3基は10Gbps(USB 3.1 Gen2)であるのに対し、前面USB-Cのうち1基は480Mbps(USB 2.0相当)となっています。USB-Cは高速というイメージが強いため、初見では少々ややこしい仕様です。

前面端子のひとつがUSB 2.0相当なのは、プロセッサー内のコントローラー制限が理由である可能性が高いと思われますが、「SSDはこちらに接続してください」といったシールが貼られていてもよいのでは……と感じました。

  • USBメモリーはいまだにUSB-A派、という事情もあります

    USBメモリーはいまだにUSB-A派、という事情もあります

デジタル・エディションでも不安はなし

PS5日本語専用がデジタル・エディションのみという点についても、個人的にはまったく気になりません。

実際、筆者はディスクドライブ搭載版の初代PS5を購入しましたが、パッケージ版ゲームは1本も購入していません。Ultra HD Blu-rayの映画ソフトも数本購入しましたが、最近はほとんど再生していないです。振り返ってみると、ディスクドライブ搭載版の初期型PS5用に買ったようなものなので、もったいないことをしたものです。

今後気が変わったとしても、「ディスクドライブ(CFI-ZDD1J)」は1万1,980円で購入可能。特別な理由がない限り、まずはデジタル・エディションでスタートして問題ないと考えています。

  • 今回プレイしたゲームはPS5版「The Last of Us Part I」。PS5 Proの性能も魅力的ですが、PS5でも十分すぎる美麗なグラフィックを堪能できます

    今回プレイしたゲームはPS5版「The Last of Us Part I」。PS5 Proの性能も魅力的ですが、PS5でも十分すぎる美麗なグラフィックを堪能できます

価格と割り切りが光る本製品は、日本向けPS5の「最適解」

「PlayStation 5 デジタル・エディション 日本語専用(CFI-2200B01)」は、性能面では従来のPS5と変わらない一方、日本専用という割り切りを敢行することで、5万5,000円という現行販売中のPS5で最安値格を実現しました。言語やアカウント地域の制限はありますが、日本国内で利用するぶんには実用上の問題はほぼありません。

825GBというストレージ容量は意見が分かれる部分ではあるものの、一般的なプレイスタイルであれば十分。必要に応じてSSDを追加できる拡張性も従来どおり継承されています。

Slim世代のコンパクトボディーは設置性に優れ、扱いやすさも向上しています。一方、前面USB-Cのうち1基がUSB 2.0相当という仕様は注意が必要ですが、一度理解すれば大きな問題ではありません。

最高画質や最新技術を求めるならPS5 Proも魅力的ですが、価格、扱いやすさ、わかりやすさを重視するのであれば、本製品は堅実な選択肢と言えるでしょう。