「ハイブリッドAI推進コミッティ」設立。ローカルAI利活用もHP製ワークステーションで
2026年1月22日、日本HPはメディア向けに事業説明会を開催しました。すべてを紹介すると長くなるので、いくつかピックアップして紹介しようと思います。
冒頭、あいさつを行った代表取締役社長執行役員の岡戸伸樹氏は、日本HPがハイブリッドAIのプロデュースカンパニーとして旗振り役となって「HPハイブリッドAI 推進コミッティ」を設立し、メンバー企業でAI PCの普及を推進していくと説明しました。
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日本HP 代表取締役社長執行役員の岡戸伸樹氏
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日本HPはAI PCのプロデュース役としてパートナーと協業。「これ以外の会社も大歓迎」とコメント
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今春からHPハイブリッドAI推進コミッティを設立し、エコシステムを構築する
加えて、かねてから注力しているデジタル印刷に関しての新しい取り組みとして、講談社の月刊誌「群像」をデジタル印刷機によって小ロット・短納期で紙面フルカラー化を実現した事例を紹介していました。
具体的な製品やサービスに関しては、執行役員パーソナルシステムズ事業本部長の松浦徹氏が登壇。2026年に投入する新製品について実機を取り出し、紹介しました。
企業向けとなるau回線のモバイルネットワーク5年間込みでノートパソコンを提供するのがHP eSIM Connectで、いつでも(ほぼ)日本のどこでも常時接続が可能となります。
調達側の企業にとっては端末と通信料金が一体となっているため予算化しやすく、管理も一本化されシステム部門の負担も減り、セキュリティ面でも安心と非常に評判が高く、日本ではHPが先鞭をつけた機能です。契約会社が3000社を突破していることも、評価の高さを裏付けるものでしょう。
今回、アラカルトメニューの追加オプションが用意されて「HP eSIM Connect Plus」へと進化しました。発表されたのは海外出張に備えた「国際ローミングPlus」、au/Docomo両方に対応しエリアカバー率やBCP対策に有用な「副回線キャリアPlus」、HP Protect and Trace with Wolf Connectにて高精度な位置情報取得、ロック、ワイプがPCの電源OFF時でも行える「MDMセキュリティPlus」の3つです。
どれもなかなか魅力的な機能で、国際派エンタープライズ企業なら全部付けたいと考えるでしょうし、重要情報が入るパソコンならMDMセキュリティPlusは必須と言ってもよさそうです。
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契約社数が3000社を突破したHP eSIM Connectは3つのアラカルトメニューを加えたHP eSIM Connect Plusへと進化。どれも魅力的ですが登記会社でないと契約できません(個人向けはpovoを使った容量制契約となります)
パソコンに関しても次世代AI PC(≒Copilot+PC)に対応したモデルを大幅に拡充され、さらにIntel、AMD、Qualcommの製品を多く投入すると説明。
新モデルもいくつか予告されました。個人的にオオ! と思ったのがゲーミング周辺機器ブランド「HyperX」がゲーミング製品のマスターブランドとなり、OMENはサブブランドとなることです。地域によって差があるものの、HyperXの方が知名度や実績があるので決定されたということで、HPのパソコンブランドがシンプルに統合された流れがゲーミングパソコンにも広がったのかもしれません。
軽量モバイルのHP EliteBook X G2はIntel、AMD、Qualcommすべてのモデルを投入するだけでなく、1kg以下や最大29時間駆動モデルと軽量モバイルにふさわしいスペックとなっています。細かい点でいうと、従来ノートパソコンのキーボードはメインボードを外さないとメンテナンスできず故障対応に時間がかかっていましたが、今回からトップマウントとなり10分で交換できるとアピール。
ハイブリッドワーカーやエグゼクティブ向けと紹介したのが「HP OmniBook Ultra 14 AI PC」で、Qualcommモデルならば最大85TOPSのNPUや最長38時間動作と長くパワフルな製品となっています。ディスプレイも最大3KのOLED120Hz可変リフレッシュレート仕様と、映像美あふれる内容でした。
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HP OmniBook Ultra 14 AI PCはIntel、Qualcommの2プラットフォーム展開。Qualcommモデルなら最長38時間駆動と85TOPと強力なNPU、鍛造プレス製法で美しく、強く、薄いだけでなく最大3K OLEDと映像美も実現
従来のACアダプタは「三極のACケーブル」でケーブル交換の自由度が低かったものが、かなり小型のPDアダプタとなり、さらに日本版はプラグ折り畳み式で67gと持ち運びが非常に良好な仕上がりです。軽くスペックをチェックしたところPD3.0の65W品でパソコンのみならずスマホ等にも使えそうなスペック。小型化≒発熱が気になりましたがGANを使用することで発熱も抑えられているとの事。多くのモデルに標準添付することでコストを抑えて提供できるようになったと説明されました。
新ジャンルとしてHP EliteBoard G1a Next Gen AI PCも紹介。デスクトップとしての紹介でしたが、中身は「キーボードだけのパソコン」で、USB4ケーブル一本で電源、映像を統合して扱うことができるというもの。
高級キーボードのようにややズッシリ感がありますが、例えばセキュリティで利用に不安のあるネットカフェのディスプレイに接続したり、宿泊ホテルのTVに接続して使えば利用シーンが広がります。CES2026のイノベーションアワードを取得したというのも納得の製品です。
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新ジャンルとなる「キーボードだけパソコン」のHP EliteBoard G1a Next Gen AI PC
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実物はかなりしっかり目のキーボードという雰囲気ですが、次世代AI PCとして動作。モバイルディスプレイと組み合わせて展示されていましたが、ディスプレイのある環境ならどこでも自分の安全なAI PC環境が使えるのがポイントでしょう
パーツの供給に不安は? HPはサプライチェーンのレジリエンスに自信あり
AI PCが本格的に普及することを考えると、エンドポイントでも多くのメモリやストレージを必要とするため、直近の「16GBのRAMと256GBのSSD」では不足する懸念に加え価格高騰が報道されており、いち消費者としても気になるところです。
質疑応答では「現在、メモリやストレージの供給不安と価格高騰があるが、昨年同等以上の供給が行えるのか?」という質問をしてみました。質問に対し松浦氏は「グローバルで供給レジリエンスを強くしているため、きちんとお客様に製品を継続して供給できるよう取り組んでいる」と回答。
別の方からも追加質問がありましたが「我々は強靭なサプライチェーンを持っておりますので、できる限りの調達を済まし、できる限りお客さんの日本のニーズにお応えをしていく(岡戸社長)」、「具材の高騰がある中でも、できるだけ企業努力を通しながら、よりパフォーマンスが良い製品をよりお安く、きちんとしたアフターサポートも含めたコストパフォーマンスを持った形でご提供できるように努力してまいりたい(松浦氏)」と言及がなされ、強靭なサプライチェーンとレジリエンスで対応するという意思が伝わってきました。









