ファーウェイが10月14日に発売したスマートウォッチ最新モデル「HUAWEI WATCH GT 6」(以下、GT 6)はサイクリングやゴルフ、ウィンタースポーツなどを分析できる新機能に加え、従来から搭載しているランニング機能も進化した製品です。
本記事では12月14日に開催した「第14回 富士山マラソン」でGT 6(46mmモデル)を使って走った感想を前後編でお届け。前編となる今回は、フルマラソンに向けた練習でスマートウォッチがどう便利だったか、ランニング初心者向けのお役立ち機能をお伝えします。
取材協力:ファーウェイ・ジャパン
雄大な富士山を間近に臨みながら走る富士山マラソン
富士山マラソンは、1976年に約20㎞の河口湖1周コースでスタートした「河口湖日刊スポーツマラソン」を前身とするマラソン大会。1981年にフルマラソンを開始、2012年に富士山マラソンへ名称を変えてのち、12月14日に開催した第14回 富士山マラソンは通算50回となる節目にあたります。
河口湖(約17km)を一周する大会も同時開催されますが、42.195kmとなるフルマラソンのルートは山梨県富士吉田市北西にある「船津浜駐車場」を起点に河口湖・西湖の両方を一周するもの。世界各国から集まったランナーが雄大な富士山を間近に臨みながらフルマラソンを走ります。
今回借りた機材はゴルフやサイクリング、ランニングなど幅広いスポーツ計測機能が特徴のGT 6。フルマラソンはもちろん、100kmを超えるような長距離のウルトラマラソンを中心に走っているフリーランスライターの三河賢文氏が富士マラソンに参加し、GT 6の使い勝手を試しました。前編では長距離ランに向けた練習での使用感をチェックします。
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富士山マラソン会場内ブースで展示されていた「HUAWEI WATCH GT 6 Pro」。GT 6の上位モデルで、より高度なゴルフ分析機能が搭載されている。写真はイメージキャラクターを務める木村拓哉さんが装着しているものと同モデル
WATCH GT 6(46mmモデル)の主な特徴
- 最大21日間の超ロングバッテリー(通常使用時)
- 真夏の直射日光でも見える、最大3,000nitsのディスプレイ
- ウォッチ単体でのサイクリングパワー計測
- 進化したGPSアンテナ、アンテナの配置とアルゴリズム改善
- AIキャディなどゴルフ機能を強化
- 単体で地図を表示・ナビできるオフラインマップ
- 八角形デザインの46mmと円形デザインの42mm
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大会に向け練習スタート! GT 6で役立つ機能は?
ランニング分析機能を豊富に備えたGT 6ですが、フルマラソンに参加できるレベルに達するまでが大変なもの。「フルマラソンに参加するほどではない」、あるいは「フルマラソンに出場したいけど完走できないかも」と考える趣味ランナーも多いでしょう。
そこで今回、GT 6の長距離ランにおける使用感を試すにあたり、まずは初心者~中級者に向けたランニング上達法と、ランニング練習に役立つGT 6の機能を三河氏に聞きました。
三河氏:マラソン初心者は、まだ走るための身体が出来上がっていないケースが少なくありません。そのため、練習の継続性は大切にしながらも、しっかり休養を取るようにしましょう。
疲労が蓄積して怪我してしまえば、練習が行えなくなってしまいますし、走ることへのモチベーションも低下する可能性があります。「毎日走らなければ」と義務化せず、週4~5日程度を目安に無理のない範囲で走ってください。
時間を気にしない「完走」目標であれば、インターバル等のスピード練習は不要です。ジョギングをメインにして、少しずつ走れる距離を伸ばしてください。まずは“長く走ることに慣れる”ところからスタートしましょう。次第に、体力や走力が上がっていきます。
一方である程度のタイムを目指したいなら、ジョギングの後にウィンドスプリント(短めの疾走)を加えたり、週1回ほど息の上がるペースで走ってみたりするのもおすすめです。
なお、より“速さ”を求めるなら、インターバルトレーニングや乳酸閾値走などに取り組むのもよいでしょう。
初心者が挑戦しやすい「インターバルトレーニング」
インターバルトレーニングは疾走と休息を繰り返すトレーニングですが、GT 6では以下手順で自由に設定して行えます。疾走、休息の時間が近づくとウォッチの振動で知らせてくれるので、走ることに集中できます。
- 「ワークアウト」>「屋外ランニング」>画面を下へスクロール>「インターバルトレーニング」
以下を設定
- ウォーミングアップの実施有無
- 疾走距離or時間(=トレーニング)
- 休息距離or時間
- 繰り返しの回数
- リラックスタイムの有無
自分の“閾値ペース”を把握できる「乳酸閾値」
閾値走は20~30分程度なら維持できる(疲労が蓄積する直前の)閾値ペースで走るトレーニングです。目安として表示される6段階の心拍ゾーンに合わせて走るというもので、要求される心拍ゾーンは徐々に上がっていきます。そのペースは人それぞれ異なりますが、GT6では以下手順で測定できます。
- 「ワークアウト」>「屋外ランニング」>画面を下へスクロール>「乳酸閾値」
なお、乳酸閾値の測定にはGNSS(位置情報)が必要です。閾値走はとても効果的なトレーニングですが、自分で常に把握するのはなかなか難しいもの。定期的に測定し、把握できるのはとても便利です。
初心者から上級者まで、怪我予防に役立つ「ウォームアップ」
練習する際は、ウォーミングアップをしっかり行ってください。身体が十分に温まっていないのに、いきなり走ると怪我の原因になります。
少しゆっくりジョギングした後、動的ストレッチ(いわゆる“伸ばす”ストレッチは避けましょう)を行うのがおすすめです。
「何をすればよいか分からない」という方は、ウォッチ画面で以下のように操作すると、ストレッチ等の動画が流れるので見ながら実践してみてください。
- 「ワークアウト」>「屋外ランニング」>「ウォームアップ」>「準備運動」
時間がなければ、最初は歩くより少し早い程度から走り始め、身体が温まると共にペースを少しずつ上げていってください。
走った後は、できればしっかりマッサージ等で筋肉をほぐしてから、静的ストレッチで伸ばします。
いきなりストレッチしても、凝り固まった筋肉は伸びません。疲労回復には入浴も効果的ですし、食事で栄養も十分に補給してください。
走行中でも見やすい大画面が◎。分析データも豊富
三河氏:1.47インチ画面は大きく、明るく視認性が高いので、スピードを出す練習でも見やすいです。夜間の走行でも、手元に目を向けるとすぐに必要な情報を確認できます。
また、距離やペースのみならず、ケイデンスや接地時間、垂直振動など、走りに関するさまざまな情報をランニング中に確認できるのは非常に良い点だと思います。
自分自身がどんな走りをしているのか、理想とするイメージと比較しながら微調整できます。ランニングフォームの改善に取り組むうえでも、ぜひ活用したい貴重なデータと言えるでしょう。
特に私は、よく“ピッチ走”という練習を行っています。これは平地や下り、上りといった走る場所の地形、あるいはペースを変えながらも、ピッチ(=ケイデンス)だけは一定に保つというものです。以前は小さなメトロノームを付けていましたが、GT6は画面上で確認できるため重宝しています。
また、スピードを上げるほど接地時間を短くする意識がとても重要です。こちらも事前に理想とする値を頭に入れておき、画面上で見ながら比較することで意識的に走ることができます。
気になった点は多くないものの、しいて挙げるなら常時点灯に設定していないと、一定時間で画面が消灯することです。手首を動かすことで再点灯できますが、点灯まで若干のタイムラグがあるので、即点灯して欲しいと思いました。
また、ケイデンスを設定して前後10以上はずれると通知がある……といった機能があると、トレーニングの質が上がるので良さそうです。「Huawei Health」アプリにはワークアウト中の心拍数上限を設定し、運動中にそれを上回ると通知される便利な機能があるので、同じようにケイデンスにも適用されると有難いです。
GT 6はランニング中に確認できるデータ量が多いので、もっとこれらを練習に活用したいと感じました。















