昨今のスマートフォンといえば、差別化のために強力なカメラ性能で覇を競い続けていることは周知の事実。筆者は別途ミラーレスカメラを持っていることもあってスマートフォンのカメラ性能はあまり気にしておらず、私物のiPhone 15 Proでの撮影にそこまで物足りないように感じたこともありませんでした。
そんな折、「最新Androidスマートフォン、それも発表されたばかりのSamsung Galaxy S25 Ultraの強力なスマホカメラを体験してみませんか」という案内が。しかも聞いてみればその辺のスタジオでちょっと撮影を体験してみるような小ぶりなものではなく、YOASOBIが実施中のホールツアーに現地参加してライブを撮影するという大掛かりなものだとか。今回マイナビニュースからは筆者が参加し、Galaxy S25 Ultraのカメラ性能をYOASOBIのパフォーマンスで体験してきました。
忙しい方向けにまとめておくと、最大100倍の望遠・2億画素の撮影に対応するGalaxy S25 Ultraのカメラ性能は本当に圧巻。煩雑な設定も必要なく撮りたいシーンをしっかり撮影でき、スマートフォンでの高倍率撮影はたしかにライブ撮影を快適にする強力なツールになるように思いました。
取材協力:サムスン電子ジャパン、Galaxy
GalaxyがYOASOBIに協賛、ライブ撮影施策でタイアップ
現地での撮影体験の前に施策そのものを振り返っておくと、そもそも今回の件はGalaxyブランドによるYOASOBIへの協賛が発端だとか。シンガポールで行われた「YOASOBI ASIA TOUR 2024-2025 "超現実│cho-genjitsu" IN SINGAPORE」では実際にコマーシャル用のプロモーション素材が撮影されており、Galaxyの強力な撮影機能を表現する舞台になっているとのこと。
ライブ会場といえば暗くて十分な光量を集めにくいことはもちろん、閃光迸る演出でAE(自動露出)にも難しいシーン。しかもステージは何気にけっこう遠く、推しのアーティストがパフォーマンスしている様子をしっかり切り取るにはそれなりに狭い画角(望遠)のレンズが必要です。要はスマートフォンには難しい要素だらけのシチュエーションというわけ。
そこに目をつけ、Galaxyならライブシーンの思い出をしっかり残せるとアピールすることで、強力なGalaxyの撮影機能を訴求することにした模様。Galaxy S25 Ultraはアウトカメラとして5,000万画素の超広角カメラ、最大2億画素の広角カメラ、5,000万/1,000万画素の望遠カメラを搭載。この光学デバイスから得たデータをSnapdragon 8 Elite for Galaxyで処理することで、きわめて高品質で負荷の大きな処理を高速で行い、撮影のテンポを損ねない快適さを実現しています。
さらに、強力なプロセッサによるAIを活用した編集機能も搭載。写り込んでしまった前の人の手や頭をあとから自然に削除できる「AI消しゴム」を活用することで、写真のクオリティを一段高めることが可能になります。タイアップ以前から「スマホでライブ撮影するならGalaxyがいいよね」という声がよく聞かれていたことは同社も認知していたそうで、公開中のWeb CMではこの強みが活きた内容になっています。
熊本城ホールに突入、YOASOBI HALL TOUR 2025 WANDARA
YOASOBIファンの方はお気づきかもしれませんが、ホールツアーといっても東京近郊で行われているものではなく、一発目の開催地は熊本県。2019年9月に竣工したばかりの熊本城ホールで開催され、表のスペース(くまもと街なか広場)も活用してのライブビューや出し物が行われていました。
公演に先立って、くまもと街なか広場(花畑広場)にて、#WANPAKU_MATSURI 開催中!
— YOASOBI (@YOASOBI_staff) July 13, 2025
ご当地グルメを食べて、ガチャやプリクラを撮って、お昼から楽しみましょう☀️
本日も日差しが強いので、水分補給は忘れずに🐾
#YOASOBI_WANDARA pic.twitter.com/CC28vWMFtZ
案内されたのは2階席最前の中央部。ステージを両翼までしっかり見渡すことが可能……というか、2,300名を収容するコンパクトな会場ということもあってめちゃくちゃ近く感じます。ステージのギリギリまで座席が配置されていたため、合間のMCでは幾田りらさんとAyaseさんが客席の近さ、熱気の高まりをこんなに直接体感できるのは珍しいと何度も言及されていました。
なお、筆者が参加した「YOASOBI WANDARA YOASOBI HALL TOUR 2025 CLUB YOASOBI SPECIAL」では、スマートフォンを用いての静止画撮影のみ許可されています。動画の撮影や、フラッシュを用いた撮影は厳禁。素晴らしいライブ体験には周囲のファンとの一体感も言うに及ばず極めて重要なので、撮影マナーを守ってライブを楽しみましょう。ツアーごとに注意事項が案内されています(外部サイト)。
そうして席についてそわそわすること数分、【推しの子】主題歌の『アイドル』から会場の熱気はいきなり最高潮に。機動戦士ガンダム 水星の魔女で主題歌を飾った『祝福』に続き、2024年7月から配信された〈物語〉シリーズ主題歌『UNDEAD』のパフォーマンスを経て、熊本に集まったファンを煽りつつ『セブンティーン』、さらに葬送のフリーレン主題歌の『勇者』へと遷移し続け、一気に引き込んだYOASOBIワールドへの没入感を高め続けます。
このあたりで仕事、撮影体験に来たことを思い出した筆者。あわててGalaxy S25 Ultraを取り出し、いくつか写真を撮りました。事前の説明でさまざまな撮影方法を教わっていましたが、とにかく画角と解像度を変更するだけでもインパクトのある撮影が可能でした。
やはり望遠が本当に重要であることを再確認。ステージ全体を写しても十分見栄えがする演出でしたが、プロの宣材写真のように幾田りらさんやAyaseさんを大写しにできると完成度が格段に違いました。「何で撮ったの? 本当にスマホなの?」と差を見せつけられること請け合い。
さらに言えば、AE(自動露出)の制御が本当に秀逸。AEは写真の明るさを自動で行う機能のことで、この機能が使い物にならないと妙に暗かったり、明るすぎたり、見たいところが白飛び・黒潰れしてしまいます。Galaxy S25 Ultraはライブステージをインテリジェントに見分け、絶妙なAE制御で撮影をコントロールしてくれました。
また、ブレの少なさにも驚き。望遠撮影ではブレが起こりやすいものですが、1/100秒での撮影でもくっきり被写体を捉えられていました。ステージに設置された液晶パネルのドットも塗り絵のような処理で潰れてしまうこともなく、拡大してもはっきり映っています。
加えて、点光源の多いステージを撮影してもゴーストやフレアが現れていない様子も要注目。これはレンズの中で光が乱反射すると起こってしまう現象のことで、最新スマートフォンでもレンズに注力されていないメーカーの製品では見られることがあります。SamsungはGalaxyのレンズを他社Androidスマートフォンのように特別アピールしているわけではないものの、センサーへの受光を正確に行えるよう高品質なものが搭載されているようです。
ちなみにGalaxy S25 Ultraなら最大2億画素でも撮影できるので、とりあえずデカく撮ってあとからトリミングしてもいいかなと思いましたが、暗いシーンでは最初から望遠にしておいたほうがベター。とても明るい風景なら生かせるユースケースですが、暗いシーンではセンサーは受光に精一杯なので、望遠レンズをしっかり活用できるよう最初から望遠に設定して挑みましょう。
余談ではありますが、見下ろして撮るよりもアーティストを下から仰ぎ見るようなアングルで撮影したほうがよりプロっぽい仕上がりになりそう。2階席からはステージの演出を含めた写真を撮影できますが、迫力で言えばやはりアリーナ席に軍配が上がりそうだと感じました。
「#ライブ撮影ならGalaxy」を実感
ここまでYOASOBIのライブでGalaxy S25 Ultraを試用してきた本記事。ライブシーンという困難なシチュエーションながらスマホ1つで高品質な写真をさくさく撮影でき、いまどきのAndroidスマートフォンが搭載する強力な撮影機能について知ることができました。
個人的には、日本でライブ撮影がどこまで流行っていくのかも重要になる気がします。筆者がロサンゼルスや上海で参加したことのあるライブでは当たり前のように撮影が許可されており、ファンが写真や短い動画を撮影してSNSにシェアしていく様子をよく見ることがありました。カルチャーの前線を走り続けるYOASOBIがこのタイアップに臨んだことは大きな意味を持ちそうで、日本でも撮影・SNS共有文化が広がっていけばいいなと感じます。
ちなみに海外ではライブ体験よりも熱心に撮影に励んでいるようなファンの姿が見られることもありましたが、今回日本のYOASOBIファンのみなさんを見ている限り、生のライブ体験のほうがもちろん重要だった模様。ちらっと必要な写真を撮った後は再びパフォーマンスに集中し、立ち上がってのライブ体験に全力を注ぐ様子が見られました。
【WANDARA in熊本DAY2】#YOASOBI_WANDARA 熊本公演DAY2🐕
— YOASOBI (@YOASOBI_staff) July 16, 2025
ご来場のみなさまありがとうございました🏮
距離が近いからこそ、皆様一人ひとりの表情や熱量が伝わって素敵なライブとなりました!
熊本公演もあと2公演、お会いできることを楽しみにしています🌟
Photo by Risa Nishimura(@__Loquat__ ) pic.twitter.com/yKIXOnW4Jl