米Appleは7月23日(現地時間)、製品保証サービスの新サブスクリプションプラン「AppleCare One」を発表した。
AppleCare Oneは、従来の「AppleCare+」が提供してきた保証内容を継承しつつ、複数のデバイスを一括で管理できるようにしたプランである。複数のAppleデバイスを所有するユーザーは、これまで個別に加入する必要があった有償の保証・サポートを一本化し、より手軽に包括的なサポートを受けられる。米国で24日から提供が開始され、月額19.99ドルで最大3台のApple製品をカバーする。加入はiPhone、iPad、Macから直接、またはApple Storeで行える。日本を含む他国での展開については発表されていない。
Apple製品には標準で1年間のハードウェア製品限定保証と90日間の無償テクニカルサポートが付帯するが、AppleCare+に加入すると、より手厚い保証とサポートを受けられる。例えば、iPhoneを落として画面が割れた場合でも、AppleCare+加入者は割安な費用で修理を受けられるといったメリットがある。
AppleCare Oneには、以下のような従来のAppleCare+の主要な利点が全て含まれる。
- 無制限の修理サービス: 落下や液体による損傷など、過失や事故による損傷に対する修理サービスを回数無制限で受けられる。
- バッテリーサービス: バッテリーの蓄電容量が本来の80パーセント未満になった場合、無償で交換。
- 24時間365日の優先サポート: Appleの専任スペシャリストによる電話やチャットでのサポートが、必要な時にいつでも利用可能。製品の操作方法からトラブルシューティングまで、幅広い疑問に対応する。
- Apple認定サービス: 認定技術者によるApple純正部品を使用した修理、品質と信頼性を保証。
米国でiPhone、iPad、Apple Watchを個別にAppleCare+に加入した場合と比較すると、AppleCare Oneは月額で最大11ドルの節約になる。対象デバイスは3台までだが、1台あたり月額5.99ドルで追加することも可能であり、柔軟な利用が可能である。
また、AppleCare Oneでは、購入から最大4年以内のデバイスであれば、状態が良好であることを条件にプランへ追加できる。つまり、過去4年間に購入したAppleデバイスが3台あれば、すぐに同プランをフル活用できる。米国の場合、AppleCare+の申し込み期限は、原則として購入後60日以内である。その期限内にAppleCare+を購入しなかったデバイスに対し、AppleCare Oneは新たな保証購入の選択肢となる。
月額制のサブスクリプションであるため、ユーザーは必要に応じていつでもプランを継続または中止できる。保証対象の製品をAppleに下取りに出すと、その製品は自動的にAppleCare Oneプランから除外され、新たに購入したデバイスが対象となるなど、Appleのサービスとシームレスに連携する点も特徴である。