iPhoneが人工衛星などから現在の緯度経度、いわゆる「位置情報」を取得する機能を備えていることはよく知られた話。撮影した写真に位置情報が埋め込まれている話も、耳にしたことがあるはずです。多くのアプリも位置情報を活用し、天気予報やルート案内などさまざまな機能を提供しています。
しかし、位置情報は数ある個人情報のなかでも特に注意が必要なもの。もし自宅で撮影した写真がよからぬ人物の手に渡ったら...恐ろしい事態が起きかねません。だから位置情報は基本オフ、オンにするときはアプリ単位で慎重に、という姿勢でiPhoneを利用するのももっともなことです。
アプリ単位で位置情報を設定する場合は、「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「位置情報サービス」の順に画面を開き、対象とするアプリを選択します。すると、アプリ個別の位置情報設定画面が現れ、どのレベルにするかを決めることができます。そのうち「しない」はもっとも厳しく、アプリにおける位置情報そのものを無効化します。
位置情報の利用を許可するのは1回限り、次回以降はアプリを起動した時点で考える、という場合は「次回または共有時に確認」を選択します。起動のたび位置情報の使用を確認するダイアログが現れますが、位置情報は基本オフという姿勢を貫くならこのオプションがいいでしょう。
位置情報は利用したいが自分の目の届く範囲で、という場合は「このアプリを使用中」を選択します。アプリの画面を閉じる(バックグラウンドに移行する)と位置情報を利用できなくなるため、知らないうちに自分の居場所がどこかのサーバへ送信されていた、という事態を防げます。
対象のアプリがウィジェットをサポートしている場合は「このアプリ/ウィジェットを使用中」を選びましょう。天気予報など現在地が重要な意味を持つアプリは、このオプションを選択していないとウィジェットが機能しません。
地図アプリの場合は「常に」を選ぶべきです。このオプションを選択していないと、画面を閉じたりiPhoneがスリープ状態になったりしたときには、ナビゲーションが正常に機能しなくなります。ただし、バッテリーの消耗ペースが速まるほか、アプリによっては個人情報漏洩の危険性が高まるかもしれないため、慎重に検討しましょう。