Bluetoothをオンにしていると外部から攻撃される糸口になるのでは、などと漠然とした不安を感じる人は少なくないはず。しかし、Bluetooth(3.xまで)の通信はペアリングが必須のため、うっかりペアリングを許可しないかぎり危険はありません。

iPhoneでは、Bluetoothのペアリングは原則として「設定」→「Bluetooth」画面を開いているときのみ許可できます。Bluetoothをオンにした状態かつ「Bluetooth」画面を開いた状態で、さらにペアリングを許可するボタンをタップしなければ、他のデバイスから要求があったとしてもペアリングは成功しません。Bluetoothをオンにしていても「Bluetooth」画面を開いたままにしていなければ、他のデバイスからのペアリング要求は却下されます。

たとえば、パソコンをiPhoneとペアリングさせたいとします。しかし、iPhone側で「Bluetooth」画面を開いていなければ、iPhoneの名前(「設定」→「一般」→「情報」→「名前」に登録された文字列)がペアリング対象としてパソコン側のリストに表示されることはありません。

少しの間でも「Bluetooth」画面を開くと、iPhoneの名前が付近にブロードキャストされるため、他のデバイスのペアリング対象リストに表示されてしまうことはあります。表示されればペアリング要求は可能となるなので、前述の例でいえばパソコン側にiPhone宛にペアリングを求めるダイアログは表示できます。しかし、「Bluetooth」画面を閉じるとペアリングに必要な数列(PINコード)が無効化されるため、処理は失敗します。

AirDropなどシステムレベルでBluetoothを必要とするiPhoneにとって、Bluetoothはつねにオンにしておきたい機能です。「Bluetooth」画面を開いたままにしておかないかぎり、ペアリング要求が届くことはないため、過剰に心配する必要はないでしょう。

  • Bluetoothをオンにしたままでも勝手にペアリングされてしまうことはありません