CarPlayといえば、iPhoneと車載システムを連携させるiOSの機能のこと。iPhoneに用意された音楽再生やナビゲーション、チャットなどのアプリ/機能を車載ディスプレイから呼び出せるほか、iPhone XS/XR以降のモデルでは車のロック解除やエンジンスタートを実行できる電子キーの機能も利用できます。
ご質問の「CarPlay Ultra」は、そのCarPlayの進化形です。Carplayの基本機能を継承しつつ、スピードメーターや燃料計などの計器類を車載ディスプレイに表示するといった車両コアシステムとの連携が可能となりました。Siriとの連携も強化され、エアコンの温度調整やオーディオシステムの音量変更などの操作を口頭で指示できるようになっています。
車載ディスプレイに表示される内容も進化しました。従来のCarPlayは、Appleが用意した画面デザインそのままでしたが、CarPlay Ultraでは自動車メーカーによるカスタマイズも認められています。画面の外観と操作性、いわゆる「ルック&フィール」をある程度自動車メーカーの裁量で決めることが可能になり、自由度が増しています。
早々にCarPlay Ultraのサポートを発表した英アストンマーティンでは、北米向けに発売する車両の一部とソフトウェアアップデートによる既存車種での対応を発表しています。CarPlay Ultraの日本における正確な提供開始時期は発表されていませんが、2022年に次世代CarPlayが発表された時点でいくつかの日本の自動車メーカーが挙げられていたことからすると、そう遠くない時期に対応車種が登場するものと期待されます。
なお、CarPlay Ultraの利用には、CarPlay Ultraに対応した車両にくわえ、iOS 18.4以降が動作するiPhone 12以降のモデルが必要となります。