KDDIと沖縄セルラーは5月7日、auの新料金プラン「auバリューリンクプラン」を発表した。データ無制限のほか、混雑する駅やイベントでも優先的に高速通信できる「au 5G Fast Lane」、1カ月あたり15日まで海外でのデータ通信が使い放題の「au海外放題」などのサービスをセットにした。各種割引適用前の料金は8,008円。

  • フラッグシップとうたう豪華な内容のau向け新料金プラン「auバリューリンクプラン」が登場。通信量や価格だけでアピールする昨今の料金プランとは異なり、内容で勝負!といったプランに仕上げてきた

KDDIが「フラッグシップ」とうたう豪華な内容のau向けプラン。データ通信が使い放題であることに加え、「au Starlink Direct」「au 5G Fast Lane」「au海外放題」「サブスクぷらすポイント」「Pontaパス」が追加料金なしで利用できる。

  • auバリューリンクプランは、これらのサービスがセットになっている。動画配信のサブスクは標準でバンドルせず、自分で選んだ配信サービスの料金が20%還元になる仕組みとした

  • 割引前の月額料金は8,008円で、割引を最大適用すると月額5,478円となる

au 5G Fast Laneは、人が多くて混雑している時により多くのリソースを割り当て、混雑時の通信速度の低下を防ぐサービス。混雑する時間帯の山手線や大阪・関西万博でも、通信速度の向上が確認できたという。

  • au 5G Fast Laneは、周波数の帯域を多く割り当てることで混雑時の通信速度の低下を抑える仕組みだ

au海外放題は、海外でもデータが使い放題になるサービス。これまで、auの海外使い放題サービスは24時間あたり1,200円で提供していたが、月あたり15日まで無料になる。テザリングにも対応する。

サブスクぷらすポイントは、NetflixやApple Music、YouTube Premiumなどのサブスクサービスの利用料金が20%還元になるサービス。エンタメ系サービスだけでなく、GoogleのAI関連サービスもラインナップするのが目新しい。

Pontaパスは、通常月額548円で提供しているが、auバリューリンクプランでは無料で提供する。サービス内容も拡充する。

既存プランは最大330円アップも、サービスは大幅拡充で“納得の値上げ”

KDDIは、既存の料金プランを8月1日から順次価格改定していくことも発表した。プランにより、月額110~330円のアップとなる。

価格改定の理由について、KDDIの松田浩路社長は以下のように説明した。「いまや日本の通信会社は最高水準のサービスを提供するようになった。価値あるサービスやつながりやすさを提供し、それに見合った対価をいただくようにしたい。いただいた対価は、取引先や販売代理店などのパートナーに還元していく」

  • KDDIの松田浩路社長

価格を単に引き上げるだけでなく、サービスも充実させる。「使い放題MAX+」は、月額料金がこれまでの7,458円から7,788円に330円高くなるが、新たにau海外使い放題やau 5G Fast Laneなどに対応する。内容を考えると330円アップは破格ともいえ、既存ユーザーも拒否反応なく納得して受け入れられそうだ。

  • 既存プランも8月1日から内容や価格の改定が行われる

  • 330円値上げの「使い放題MAX+」。改定後の内容を見れば値上げも納得できる