ニコンは4月3日、フルサイズミラーレスの新製品「Z5II」を発表した。上位モデルの「Z6III」に迫るAF性能や速写を備えながら、ズームレンズ付属のキットで30万円を切る価格に抑えたエントリーモデル。ニコンのデジタル一眼レフカメラからの買い替え需要を狙う。

価格はオープン。予想実売価格は、ボディ単体モデルが258,500円、標準ズームキット「NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3」が付属する24-50レンズキットが299,200円、高倍率ズームレンズ「NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR」が付属する24-200レンズキットが358,600円。発売はいずれも4月25日。

  • 標準ズームレンズ込みで30万円を切る価格に設定し、一眼レフからの買い替えを狙うフルサイズミラーレスの入門機「Z5II」。写真のレンズはキットモデル付属のレンズとは異なる

「優秀なフルオート機能で気軽に撮影が楽しめるフルサイズミラーレス」と位置づけるエントリーモデル。昨今、ミラーレスカメラの価格上昇が進むなか、標準ズームレンズ込みで30万円を切る価格に設定して値ごろ感を打ち出しつつ、低価格モデルだと感じさせないデザインや操作性に仕上げ、Fマウントのデジタル一眼レフカメラを使っている人のミラーレスへの買い替えを促す。

  • 実売30万円を切る標準ズームキットに付属する「NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3」を装着したところ。フルサイズミラーレスとしてはコンパクトに持ち歩ける

  • デザインは上位モデルと共通のテイストとし、高級感を高めた

  • 背面のボタンレイアウトはニコンのミラーレスとしては標準的なレイアウトとした

オートフォーカスなど基本性能は上位モデルのZ6IIIに匹敵する高性能に仕上げた。センサー(有効2450万画素の裏面照射型CMOSセンサー)やEVFをZ6IIIからワンランク落とすことで、価格を抑えることに成功。連写性能は秒14コマで、4.5コマだった旧モデルのZ5から大きく高めた。オートフォーカスは、かなり暗い場所でも合うようにした。

  • 標準ズームレンズは奥行きが短く、レンズを格納すれば持ち運びやすくなる

メモリーカードは入手性や価格に優れるSDカードのダブルスロットとした。本体サイズは約134×100.5×72mm、重さは約700g(メモリーカード、バッテリー含む)。メニュー言語の表示は日本語のみで、他言語には切り替えられない。他言語の適用には有料の変更サービスを利用する必要がある。

  • メモリーカードスロットはSDカードのダブルスロットとなる