いつからかわからないけれど、ふと気が付いたらWi-Fiが遅い、Wi-Fiのスピードテストを実施してみたら以前より遅くなっていた、という経験を持つiPhoneユーザは少なくないようです。Wi-Fiの速度低下にはさまざまな要因が絡むため、すんなり問題解決とはいきませんが、考えられる原因をいくつか挙げてみましょう。
まず考えられるのは、接続する周波数帯の混雑です。Wi-Fiが使用する周波数帯は2.4GHzと5GHzに大別されますが、前者は通信速度が遅いうえに同じ2.4GHz帯を使用するBluetoothと電波干渉が起きやすく、通信速度低下の原因となります。最近では5GHz/2.4GHz帯を自動的に切り替えるWi-Fi機器も登場していますが、そうでない場合は手動で5GHz帯のアクセスポイントに切り替えて反応を見ます。
Wi-Fi機器側に問題があるかもしれません。ルータなどのWi-Fi機器では、Linuxなどのオペレーティングシステムが常時稼働し、接続してきたホスト(iPhoneなどの子機)を管理していますが、なにかのきっかけで不調に陥ることがあります。システムを再起動すると不調の原因が取り除かれることがあるため、2-3カ月に1度など定期的には電源を入れ直すことがトラブル予防につながります。
速度低下の原因がiPhone側にある可能性も考えられますが、Wi-Fi 4(802.11n)など少し前のWi-Fi規格でも理論値で最大600Mbpsに到達するため、Wi-Fi 7に対応した最新のiPhoneではないから遅い、ということはありません。Wi-Fiルータと同様、iOSのネットワーク機能に問題が生じた可能性を疑い、再起動を試してみましょう。