AI機能はオーソドックスな定番機能を搭載

最近のXiaomiスマートフォンに搭載されているAI機能もきちんと搭載されています。

  • 搭載されているAI機能

    搭載されているAI機能

  • AI字幕

    リアルタイムで動画のテキスト化、翻訳が可能なAI字幕

AI字幕は、動画にリアルタイムの字幕を挿入する機能で、その言語だけでなく翻訳もしてくれます。レコーダー機能では文字起こしやテキスト生成した文章の要約、翻訳もできます。AI通訳として、リアルタイムに相互翻訳してくれる機能も搭載します。

  • AI字幕で翻訳

    実際のAI字幕を表示し、その日本語翻訳をしているところ。想像以上によくできていました

  • 字幕の一覧表示

    字幕を一覧できるように表示することもできます。後から利用する際に便利

ギャラリーアプリでは、空を置き換える機能や生成AIで背景を拡張する機能、人や線、オブジェクトを消す機能などが利用できます。

  • ギャラリーにおけるAI機能

    ギャラリーにおけるAI機能

空の置き換え機能

  • 空の置き換え機能1

    空の置き換え機能。ビルの色合いもそれに合わせて再現されています

  • 空の置き換え機能2

    こちらは夕焼け。ビルが赤みを帯びています

  • 元画像

    これが元画像です

画像の拡張

  • 画像の拡張1

    AI拡張で画像の周辺を拡大できます

  • 画像の拡張2

    かなりシーンに左右されますが、それなりに自然に拡張してくれます

  • 元画像

    こちらが元画像

  • AI拡張画像

    これがAIで拡張した画像です

オブジェクトの消去

  • オブジェクト消去1

    さまざまなメーカーが提供している、映り込んだ人物を消す機能

  • オブジェクト消去2

    これもシーンによりますが、きれいに消える場合も多いです

  • オブジェクト消去3

    手動で選択して消そうとしてみました

  • オブジェクト消去4

    生成AIなので、新たに何かが生み出されてしまう場合もままあります

いずれの機能も、かなりの精度の高さを誇ります。特に音声認識は良好です。ただ、いずれもネットワーク接続が必須で、データはXiaomiのサーバーに送信されます。少なくとも機密情報を扱う場合は利用しない方が賢明でしょう。

  • AI通訳機能

    お互いの会話を翻訳してくれるAI通訳機能

  • 向き合った状態向けのUI

    お互いが向き合った状態での通訳がやりやすいUIも利用できます

  • レコーダーアプリのテキスト化/翻訳機能

    レコーダーアプリのテキスト化/翻訳機能。リアルタイムのテキスト化はできませんが、精度はかなり高いようです

  • 日本語のテキスト化

    日本語のテキスト化も良好

  • メモアプリのAI機能

    メモアプリのAI機能

サーバーでの変換が必要なので、多少の待ち時間はありますが、どの機能も動作は快適で、AI処理の性能も十分でした。

扱いやすいスマホカメラ

カメラは、メインとして有効画素数5,000万画素1/1.95型のソニー製IMX882センサーを搭載。4つのピクセルを1ピクセルとして扱うピクセルビニングに対応し、1.6μmのピクセルピッチを実現。レンズは6枚構成でF値はF1.5。超広角カメラも搭載し、800万画素/F2.2のカメラとなっています。

カメラ機能としてはシンプル。800万画素の超広角カメラの画質はそこそこなので、基本的にはメインカメラでの撮影が主になるでしょう。このあたりはコストを抑えた部分という感じです。とはいえ、5,000万画素のピクセルビニングなので、メインカメラは必要十分な画質になります。

  • カメラ部

    カメラはハイエンドモデルとしては物足りないデュアルカメラ。メインカメラは5,000万画素ですが、超広角が800万画素というのも物足りないところ。このあたりはコストとのバランスでしょう

個人的には、ダイヤル風のUIで設定できる露出補正が便利でした。スマホカメラの多くは露出補正が使いにくいものですが、本機の露出補正はサッと補正でき、構図を変えても補正が維持されるという使いやすいものとなっていました。

  • 露出補正のUI
  • ポートレートモードのUI
  • 左は露出補正のUI。タッチした場所でAF/AEを設定するだけでなく、露出だけをダイヤルで設定できて便利。右はポートレートモードのUI。デジタルズームですが、35mm判換算の焦点距離で画角を変えられます

派手めの描写なので、露出をマイナス補正にすると落ち着いた雰囲気になって好みの画質になりました。さすがにXiaomi 14 UltraやXiaomi 14T Proのようなカメラ特化のスマートフォンレベルとまではいきませんが、必要な機能はカバーされているので、重視する機能に合わせてチョイスするといいでしょう。

  • 撮影サンプル1

    基本的には明るめに描写して見栄えを優先した写り

  • 撮影サンプル2

    白トビよりも黒ツブレを避ける傾向にある印象です

  • 撮影サンプル3

    そのまま撮影するより明るい場所にタッチして露出を合わせたほうが適正な露出になりそうです

  • 撮影サンプル4

    これもダイヤルでマイナス2の補正をしています。グッとリアルになります

  • 撮影サンプル5

    超広角カメラは決して高画質ではありませんが、スナップ用途であれば問題ないでしょう

  • 撮影サンプル6

    超広角カメラでの夜景

  • 撮影サンプル7

    ポートレートモードで35mm相当の画角で撮影。デジタル処理ですが、背景との分離も良好

  • 撮影サンプル8

    メインカメラのピクセルビニングによって夜景の描写も十分なレベル

前述のように、撮影した画像のAI処理機能があり、観光地で映り込んだ人を消す、ガラスなどの反射を消すといったぐらいなら便利に使えそうです。AI処理した画像に対しては、AI処理したことを示すコンテンツ認証などの情報を付与してくれたら、なお良かったところです。

手軽な価格の高性能スマホ、非対応の機能があることを踏まえて選択を

「POCO X7 Pro」は、ハイパフォーマンスのスペックを備えながら、5万円からという価格が最大の魅力です。全体的な出来も良く、勢いのあるメーカーという印象です。

おサイフケータイやワイヤレス充電、eSIMには非対応ですが、不要な人にとっては不要な機能でしょうし、このあたりは自分が使う機能を考えて選択するといいでしょう。おサイフケータイ用の1台と高性能マシンとして「POCO X7 Pro」を選ぶ、という2台体制も良さそうです。

昨今の端末価格の上昇に比べれば、ゲーミング性能を除いても、手軽に手の届く高性能スマートフォンとして、購入の選択肢になりそうです。