ド級のRTX5090から質素(?)なRTX5080とメインストリームチップセットのマザーボードまで幅広く紹介

  • ASUS NEXT GENERATION CUSTOM PCが開催されました

    ASUS NEXT GENERATION CUSTOM PCが開催されました

ASUS JAPANは2025年2月1日にLIRORK AKIHABARA IIにてASUS NEXT GENERATION CUSTOM PC 新製品発表イベント2025を開催しました。今回は前日にプレス・インフルエンサー向けの説明会があったので、こちらを紹介します(説明内容は基本的に当日と同じです)。

  • MCは村井理沙子氏。手に持っているのは「新生児ぐらいの重さ(村井氏)」のROG-ASTRAL-RTX5090-032-GAMING。約58万円とお値段つよつよです

2月1日にはSNS投稿キャンペーン(これは前回[参考記事:https://news.mynavi.jp/article/20241224-3093293/]と基本的に同じ)とASUS商品購入(1000円以上の新品ASUSパーツ or マザーボード or グラフィックスカード)で引けるガラポン抽選会もありました。

  • ということで、新作マザーがずらり。箱も上の棚にずらりと並びます。反対の壁にもずらり

  • AMD CPUとRADEONを使った作例

  • Intel CPUとROG-ASTRAL-RTX5090-032-GAMINGを使った作例。現時点でもっともつよつよなファイナルファンタジー VII リバース環境ではないでしょうか? ちなみにディスプレイも昨日発表の4K 27インチ 有機ELディスプレイ「ROG Swift OLED PG27UCDM」です

  • ファイナルファンタジー VII リバースの動作環境。最低でもRTXが必要ですが、最高画質がRTX4080で達成できるのでRTX5090なら最強でしょう

  • 真ん中のテーブルにはRTX 50シリーズがドドン!。全製品が並びきれない贅沢っぷり。ちなみに手前中央にあるのはサイズ比較用のRTX4090です

  • 今回最も質実剛健ともいえるPRIME-RTX5080-O16G。市原氏から説明がありましたが、構造は割と良いと思います

  • RTX5090のROG ASTRALの二製品。左が簡易液冷のROG-ASTRAL-LC-RTX5090-032-GAMINGで約60万。右がROG-ASTRAL-RTX5090-032-GAMINGで約58万円と、両方買うと札束一つでは足りません(そもそも店頭にないですが)

  • ROG ASTRALの付属品。他は大体想像つくのですが、右上のこれは一体? ミニチュアでもファンは手で回すことができます

  • なんとキートップでした!

  • 上からROG-ASTRAL-RTX5090-032-GAMING、TUF-RTX5080-O16G-GAMING、ROG-STRIX-RTX4090-O24G-GAMING。長さは気持ち短くなりましたが……厚みが。ASTRALは4つ目のファンが見え、TUFはファンはないものの大きな切り欠きが入っています

  • RTX5090は推奨電源が1000W。ということで、電源ユニットもチラ見せ。ROG-STRIX-1000P-GAMINGは8ピンコネクタ群とは別にGPU専用の8ピンコネクタと電圧チェック用の端子(画像赤いコネクタ)を用意して安定度を高めるといいます

  • 比較的小さい電源ながら1000W、かつ80PLUS PLATINUM対応です

  • 1000W推奨ですが、実環境を見ると600W程度でファイナルファンジー VII リバースが動作しているようです

説明会はASUS北東アジアディレクターのDavid Fu氏の挨拶から始まり、引き続きマザーボードの説明を市川氏とOliver Chan氏が行いました。

  • 冒頭あいさつをしたASUS北東アジアディレクターのDavid Fu氏

  • マザーボードの説明をしたのはASUS OP Business GroupのDavid Fu氏とOPビジネスソリューションマーケティング部 プロダクトマーケティング課 コンポーネント&ゲーミングデバイスマーケティングの市川彰吾氏

今回発表されたのはIntelマザーがB860チップセットを使った11製品となります(ROG STRIX4、TUF GAMINGとPRIMEが3製品づつと、AYWが1製品)。AMDはB850チップセットを使用した5製品(ROG STRIXが3製品、TUF GAMINGが2製品)とB840チップセットを使用した3製品(PRIME)となります。

いずれの製品もZやXシリーズのようなハイエンドチップセットではないため、高いオーバークロック性能を持つものではありませんが、購入して十分満足できる製品だと紹介。

  • Intelマザーで現在発売中なのは11製品

  • AMDマザーは7製品が発売済です

市川氏に特にユニークな製品は? と伺ったところPRIME B860-Plus Wifiを挙げました。最近のマザーボードとしては非常に珍しくPCIe x16スロットが5本もあります。とは言ってもPCIe 5.0スロットだけ本当にx16で、残りの3本はPCIe 4.0に加え、一本だけx4、残りの4つはx1モードしかサポートしません。一方、サーバー系の拡張カードではx4/x8の製品もあり、これらが利用できるのは構築の幅を大きく広げることができます。WifiなしのPRIME B860-PlusはPCIe x16スロットが2つ(5.0 x16と4.0 x4)ですが、M.2スロットが4つもあり、これも面白い構成です。

また、従来PRIMEシリーズはI/Oパネルを後で組み立てる必要があり、自作のハードルがちょっと高くなっていましたが、PRIME B860M-K以外はすべてプリマウントIOシールドとなっているのも特徴。コスパよく組み立てたい人にはPRIMEでもイケます。

  • PRIMEのMicroATXが3製品。PRIMEと言えど、バックパネルがプリマウントされている製品がほとんどな上、今回PCIeスロットで攻めている製品があります

  • PRIME B860-PLUS WIFIは最近のマザーボードとしては異例ともいえるPCIe x16スロット5本! もちろんすべてx16ではないのですがx4/x8のカードが使えるのは面白い製品です

  • PRIME B860-PLUSだとPCIeスロットが2本に減る一方、スロット間にM.2 SSDソケットが3つ置かれて、合計4つのM.2が使えます

  • おそらく最も安価なPRIME B860M-Kは従来通りの(ペナペナな)バックパネルで、メモリスロットも2つと最小限ですが、接触抵抗を減らしたProCool 8pinコネクタを使用しており、質実剛健な作りが印象的です

  • PRIMEの機能紹介。Wifiは6EでThunderboltはオプションカードとフルスペックではないものの十分使える機能です

  • Thunderboltはオプションカードでの提供ですが、まだ価格や販売時期を検討中との事でした

その自作支援のための機構「Qデザイン」もシリーズによって差がありますが、バックパネル側から抜くだけでスルスルとグラフィックスカードが抜けるQ-Slot SLIMはSTRIXシリーズで全面採用されています。

ソフトウェア面ではWifiの電波強度をより細かく確認できアンテナの向きも最適化可能なAI NET NETWORKING IIや、デバイスドライバー専用ディスクを簡単に作成できるDriver Hub、生成AIで質問に答えるAI Advisor(現在英語のみ)が用意されています。ちなみに古いマザーボードにDriver Hubが対応しているかと聞いたところ「ダメだった」との事。

  • すべてが対応しているわけではないのですが、ASUSマザーにはQナントカという名称の組み立てを容易にする機構が入っています

  • おそらく今回のすべての製品はProCool電源コネクタを採用。PSU電源ケーブルとの接触性を上げて抵抗を減らし、コネクタ部の発熱を軽減します

  • 生成AIも今回導入。現在英語だけですが、質問に答えてくれるAIが入っています

  • これもすべての製品で対応しませんが、ソフトウェアツール類も充実。今の製品ならばDriver Hubがあり、最新のドライバーをまとめて事前に用意できます

RTX50シリーズ製品はROG ASTRALが超ド級! 質実剛健なPRIME製品も登場

1月30日に4製品、近日中に追加2製品、その後もバリエーションモデルを発売予定となっているNVIDIA RTX 50用グラフィックスカードですが、最上位製品となるのがROG ASTRALというシリーズです。

  • 以下GPUの説明で、OP Bussiness GroupのEmma Chan氏とOPビジネスソリューションマーケティング部 プロダクトマーケティング課 コンポーネント&ゲーミングデバイスマーケティングの市川彰吾氏が担当

  • ASUSのGPU製品は大体5種類にカテゴライズされているそうですが、今回ROG ASTRALが登場しました

  • 今後もカラバリやBTF等のラインナップが出てくるとの事ですが、まずは6製品を発表し、4製品は販売中(売り切れ中?)。5090と5080でお値段が倍になるのがエグイです

ROG-ASTRAL-RTX5090-032-GAMINGは宇宙にインスパイヤされたデザインに加えて、一見トリプルファンのように見えて、一番奥のファンの奥にもう一つファンを用意することで冷却性能を高めたクアッドファン構造。

外側をアルミダイキャストでガッチリ固めたスゴイ構造です。3.8スロットと分厚く、3000g越えと新生児並みの重さ。

簡易液冷のROG-ASTRAL-LC-RTX5090-032-GAMINGはGPUとVRAMを360mmの簡易液冷で冷やし、電源部をファンで冷やす構造ですが、ファンが360mmでもラジエーター部は400mmほどあり、その上ラジエーターとファンで65mmもあるので、ケースに収まるのか少々不安なほど。

  • ROG ASTRALは空冷と簡易液冷の二製品が登場しますが、簡易液冷は後日発売開始

  • ASTRALの空冷バージョンの最大の特徴はラジエーターを挟んで二つのファンをつけたクアッドファン構造というところ

  • ASTRALの簡易液冷は分厚いラジエーターユニットが付いています。ナイロンメッシュの中に液体パイプと信号ケーブルが入っているので見た目は割とスッキリしています

  • ROG ASTRAL RTX5090のスペック

  • 今回の製品のパーツのポイント。GPUヒートスプレッダーは加工により表面積を5%増加させています。またサーマルパッドも相変化素材を採用

  • パーツを全て取り付けたのちに保護コートをしているのもポイント。その半田付けはすべてのパーツを一回の加熱で実装しており、安定性と歩留まりに貢献

  • ROG ASTRALは80アンペアのMOSFETを使用。シリーズごとに電源回路の質が違う感じです。またGPUチップは半田付けだけでなく四隅を接着剤で固定

  • 相変化素材GPUサーマルパッドが今回の製品の大きな特長ですが、分解派や本格水冷のためにバラすと元通りにできなくなるので注意が必要です

  • PモードとQモードが用意されており、Qモードは騒音を減らす代わりに熱を持つとの事。ROG ASTRALの場合は4度異なります

  • 騒音は4.7dB異なるとの事

TUF GAMINGはトリプルファンですがやはり外部がガッチリガードされている一方、今回一番お安いPRIME-RTX5080-O16Gはボード上部のアールがカワイイデザインで「これでいいんだよ」的な印象があります。

お安いだけではなく、この製品のみNVIDIA GeForce SFFデザインを踏襲しており電源ケーブルの曲げ半径を含めて高さ最大151mm、ボード長304mm、奥行き最大50㎜または2.5スロットに収まり、ボードの高さは126mmなので25mmのケーブル曲げ半径の余裕があります。

さらに上位製品同様にスリーブベアリングの二倍長持ちするDual Ball Fan Bearing、大型バックプレート、ベイパーチャンバーと表面積を5%拡大するMaxContact Design、相変化素材GPUサーマルパッド、GPUチップは四隅を接着剤でかためるGPU Guardを採用しており、基本的なコンポーネントはあまり変わりません。

特に小型ケースでRTX 5080を使おうと考えている場合には有力な候補になるのでは?

  • TUF GAMING製品は通常の3ファン構成です

  • バックプレートの一部が大きく切り抜かれているのがポイントです

  • (今回展示がなかった)TUF-RTX5090-O32G-GAMINGのスペック表。ROG ASTRALと比較すると若干クロックが落とされており、電源回路の差が出ているような気がします

  • PRIME-RTX5080-O16Gは2.5スロット設計で小型筐体向けです

  • 一方でTUF GAMINGと同じようなデュアルボールベアリングファンや大型のバックプレートを装着

  • GPUを接着剤で止める仕組みもあり、基本的な作りは良いと思います

  • スペック表。RTX5080という事もあり、推奨電源は850Wになっています

RTX5090製品の推奨電源は1000Wですが、参考として新型の電源ユニットも展示。これはGPU部を優先して供給する回路と電圧モニタリングによって安定性を高める構造を持っており、消費電力が増大するGPU向けによさそうです。

  • 電源に関しては80PLUS PlatinumやTitaniumの電源を用意し、電圧監視の端子を用意することで安定性を上げています

ちなみに気になる各グラフィックスカードの重量は↓のような感じでした。

マザーボード神経衰弱ゲーム爆誕。体験者にはカードをプレゼント、テーブルでの優勝者にはキューブパズルも

一般向けのイベントの最後にはマザーボード神経衰弱ゲームが行われるという事で体験会がありました。

普通のトランプを使用した神経衰弱は同じ数字がそろえばよいのですが、マザーボード神経衰弱は同じマザーボードの絵柄(表面と裏面またはI/Oパネル)がそろわないとダメと単純に言えば難易度二倍。かつ見た目的にはあまり違いがないという内容です。

  • 村井氏が手に持っているのが、今回のイベントのために作られた「マザーボード神経衰弱」のデッキ

  • 54枚のカードには26種類のマザーボードの画像とジョーカーが描かれており、同じマザーボードの画像のペアを取ればよいというのが基本ルール

  • トランプでの神経衰弱の場合は赤と黒の記号でも数字があえばよいですが、今回は同じ型番である必要があります

ちなみに黒(スペードとクラブ)はIntelマザー、赤(ハートとダイヤ)はAMDマザーに分けられています。体験会に参加しましたが、なんとかワンペア取ることに成功しました。

  • 黒のスペードとクラブはIntelマザー

  • 赤のハートとダイヤはAMDマザーで統一されています

  • 当日は3テーブル位で行うという事でしたが、今回は体験会という事で1テーブルのみ。6人で制限時間15分なので、一人当たり2.5分位となります

  • 参加証は左手前の今回のカード。テーブルでトップだった人には右のキューブがもらえます。ちなみに体験会では7ペアが取れ、前日の社内検討よりも良い成績だったとの事。ちなみに私は1ペアのみ取れました(一人だけ4ペア取得)

  • 当日のSNS投稿キャンペーンの景品。最大3投稿で3つ貰えるので比較的良い感じです