ニコン創業の地に建てられたニコン新本社に「ニコンミュージアム」がパワーアップして帰ってきました。写真ファン向けの展示コーナーには、「F」「F2」「F3」「F6」などの一眼レフカメラで撮影が楽しめるコーナーが用意され、かつて憧れた本格一眼レフの感触や音にしばし夢中に。一部コーナーの展示内容は定期的に更新するといい、何度でも訪れたくなるミュージアムとなりそうです。
オープンは10月12日で、しばらくは混雑する可能性があります。場所はニコン本社/イノベーションセンター1F(東京都品川区西大井1-5-20)。開館時間は10:00~17:30(最終入館は17:00まで)で、休館は月曜日、日曜日、祝日、ニコンが定める日。入場は無料です。
往年の名一眼レフカメラが思う存分触れる!
ニコンの德成旨亮社長が「ニコンの伝統と革新の歴史を体感してもらえる場所」と位置づけるミュージアム。館内は、歴代カメラやレンズをズラリ展示したコンシューマーエリアと、産業用機器を展示するインダストリーエリアに大きく分かれ、合わせて1,300点のニコン製品や技術を展示します。
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「ニコンミュージアムはニコンの伝統と革新の歴史を体感してもらえる場所」と語る、ニコンの德成旨亮社長(左から3番目)。その右隣は「地域の住民や子どもが来場し、地域が活性化する場所になってほしい」と期待を寄せる品川区の森澤恭子区長
写真ファンにとって見逃せないのは、やはり一般向けのコンシューマーエリア。壁沿いには、ニコンの歴代カメラやFマウントレンズをズラリ展示するほか、テーマごとの展示コーナーも用意。テーマ展示コーナーは、ニコンの評価を盤石にしたF/F2/F3シリーズのフィルム一眼レフをさまざまなアクセサリーと組み合わせて展示しているほか、NASAとの連携で宇宙に行ったフィルム一眼レフカメラも展示しています。
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趣向を凝らしたテーマ展示コーナー。やたらアクセサリーがつながれているF2だが、現代のスマホはこれらをすべて本体に搭載していると考えるとテクノロジーの進化を感じる。子どもと一緒に説明しながら見せたくなった
圧巻だったのが、テーマ展示コーナーの前にあるタッチ&トライコーナー。ニコンカメラが実際に試せる状態で展示されているのですが、目の前に並んでいるのはニコンFやF2フォトミック、F3、ニコンSP、35Ti、F6、D850など、歴史に名を刻んだニコンの名機ばかり。F2フォトミックとF3にはモータードライブが装着されており、シャッターやミラー、巻き上げの音を轟かせての高速連写が満喫できます。F2フォトミックとF3は超望遠レンズも装着しており、現在はなかなか体験できないマニュアルフォーカスでの超望遠撮影が自由に試せます。
【動画】F3+MD-4の組み合わせでの撮影を十ウン年ぶりに体験。まったくの無音で撮れるZ8/Z9がスタンダードになった現在、耳や手に撮影の躍動が伝わる一眼レフを新鮮に感じる人は多そう
ニコンミュージアムの中島良允館長によると、タッチ&トライコーナーやテーマ展示はタイミングを見て内容を更新するとのことなので、一度だけでなく何度も訪れたくなる展示となるようです。
ミュージアムショップでは、おなじみのニコンひと口ようかんをはじめ、トートバッグやTシャツなどのオリジナルグッズを販売しています。1回300円で回せるガチャガチャも用意しているので、子どももお小遣いで来場の思い出を手にできます。