iOS 18にアップデートしてから、ゲームを起動すると「ゲームモード・オン」というポップアップが現れるようになったのですね? これはiOS 18に搭載されたゲームモードが有効化されたという通知で、ゲームアプリを起動したとき自動的に実行されます。
最近のゲームアプリは高度な演算やグラフィックを多用し、高いハードウェア処理能力を要求します。特にアクションゲームには、ミリ秒単位の処理のズレで勝敗が分かれてしまうほど判定がシビアなものも多く存在するため、2023年秋公開のmacOS 14 Sonomaに続きiPhone/iOS 18で導入されました。
ゲームモードは、ゲームアプリのパフォーマンスを向上させるべくiPhoneの処理能力を引き出します。バックグラウンドタスク(前面に表示されていないアプリ/システムの処理)の負荷を抑えるとともに、CPUとGPUの使用率を優先的に確保することで、ゲームアプリをスムーズに実行します。
メリットとしては、フレームレート(FPS、1秒間に画面を更新する回数)の安定化/高速化が挙げられます。一般的にFPSが高いほど映像やキャラクターの動きが滑らかになるため、弾が当たったかどうかなどの判定がより厳密になります。
Bluetoothの通信性能向上も大きなメリットです。帯域が拡大されることにより、ゲームコントローラーのポーリングレート(1秒間にデータが送信される回数)が短くなり、そのぶん操作の確実性が向上します。AirPods Pro(第2世代)など一部のイヤホンでは、音声の遅延が短くなります。
もっとも、ゲームモードを必要とするほど高い描画/演算性能を求めるゲームは、App Storeで公開されているアプリのほんのひと握りに過ぎません。手動でオン/オフできないこともあり、ゲームのとき有利になるモードなのだな、と認識しておくくらいでOKです。