米Metaは8月15日(現地時間)、「Meta Quest HDMI Link」を発表した。HDMIまたはDisplayPort出力を持つデバイス(ゲーム機、PC、携帯電話など)とQuestヘッドセットを有線接続し、Questデバイスにビデオおよびオーディオコンテンツをストリーミングする機能である。VR環境でスクリーンを大きく広げて2Dコンテンツを楽しんだり、ビデオフィードを他のアプリと一緒に小さなウィンドウに配置することが可能である。この機能は、Meta Quest 2、Quest 3、Quest Proで利用できる。
Questデバイスと外部のデバイスを接続する機能はHDMI Linkが初めてではない。「Link Cable」や「Air Link」を用いてPCと接続し、PCのコンテンツをQuestヘッドセットにストリーミングすることができた。HDMI Linkの提供により、PC以外の多様なデバイスとの接続が可能となった。場所を問わずに2Dコンテンツを楽しめる多目的グラスが市場を拡大する中、Questデバイスの用途を広げるものである。
HDMI Linkには、AirLinkのように安定したWi-Fiネットワークは不要であり、Wi-Fiのない環境でも利用できる。また、ゲームプレイで重要になる表示の遅延が小さいというメリットもある。
ただし、HDMI Linkの使用には、UVC(USBビデオクラス)およびUAC(USBオーディオクラス)対応のUSBキャプチャカード(USB 3.0カード推奨)とケーブル(USB 3.0推奨)が必要である。また、設定はAir Linkほど簡単な体験ではなく、現段階ではApp Labでの公開となっている。
セットアップは以下の通り:
- 対応するQuestヘッドセットに「Meta Quest HDMI Link」をインストールする。
- HDMIケーブル、USB-C to HDMIケーブル、Lightning to HDMIケーブルなど、デバイスの出力に応じたケーブルを使用してソースデバイスとキャプチャーカードを接続する。
- ヘッドセットをキャプチャーカードに接続し、ヘッドセットの電源をオンにして必要な許可を与える。
HDMI Linkの画面解像度は1920x1080(60fps)である。最適なパフォーマンスを得るために、ソース解像度をHDMI Linkの解像度に合わせることが推奨されている。