Appleは「iOS 17.6」と「iPadOS 17.6」を7月30日に提供開始。重要なバグ修正とセキュリティアップデートを含んでおり、すべてのユーザーに推奨している。さらにiPhone 14とiPhone 15のユーザーは、携帯電話通信や無線LANの電波が届かない所でも、緊急通報サービスに接続できるようになった。

  • iOS 17.6

  • iPadOS 17.6

衛星経由の緊急SOSは2022年の発表以来、米国など海外16カ国で先んじて提供されている機能で、日本でもiOS 17.6を適用することで利用可能になる。110、118、または119に発信できなくても、サイドボタンといずれかの音量調節ボタンを長押しすると緊急SOSスライダが表示され、すばやく簡単に緊急通報サービスに電話をかけられる。このサービスは、iPhone 14/15シリーズのアクティベーションを行ったときから2年間無料で利用できる。

  • 衛星経由の緊急SOSの画面イメージ

  • 携帯電話通信や無線LANの電波が届かない所でも、緊急通報サービスに接続できる

衛星経由の緊急SOSは、緊急SOS、メディカルID、緊急連絡先、「探す」の位置情報の共有など、iPhoneユーザーにとって不可欠な既存の機能を基盤としており、衛星に接続して重要な情報を緊急通報サービス、家族、友人と共有できるようにするもの。電波が届かない所に出かけているときに、友人や家族に居場所を知らせたい場合、「探す」アプリを開いて衛星経由で位置情報を共有することも可能だ。

ユーザーはAppleによるトレーニングを受けた緊急対応専門スタッフがいる衛星中継センターとつながることができ、これらのスタッフがユーザーが必要な助けを得られるようにユーザーの代わりに緊急通報サービスにただちに連絡。視界が開けた条件下であれば、わずか15秒でメッセージを送受信できるとする。

  • 視界が開けた条件下ではわずか15秒でメッセージを送受信できるという

  • 「探す」アプリから、衛星経由で友人や家族に居場所を知らせられる

セキュリティアップデートの内容はiOS/iPadOSとも共通で、隠し写真アルバムの写真が認証なしで閲覧可能になる不具合、悪意を持って作成されたファイルを処理するとアプリが予期せず終了する問題、アプリが機密性の高い位置情報を読み取るおそれなど、多数の不具合や脆弱性に対処する。

対象機種は、iPhone XS以降と、iPad Pro 13インチ、iPad Pro 12.9インチ(第2世代)以降、iPad Pro 10.5インチ、iPad Pro 11インチ(第1世代)以降、iPad Air(第3世代)以降、iPad(第6世代)以降、iPad mini(第5世代以降)。