今回は、ヨドバシカメラ マルチメディア横浜を訪ね、温湿度計の売れ筋を取材しました。
部屋の温度や湿度を測るアイテムは昔から存在しますが、近年はその売れ方に変化が出てきているようです。同店の柴田成行マネージャは「もう圧倒的に熱中症対策のアイテムとしてのニーズですね。情報ツールや調度品というより、健康グッズとして買われていく、そんなアイテムになっています」と言います。猛暑が続く近年の傾向に加えて、コロナ禍による予防意識の高まりが売れ方の変化に表れた可能性がある、と推測していました。
健康の維持にいかに貢献してくれるか。そこに売れ筋のポイントが隠れていそうです。「温湿度計購入の3ポイント」を踏まえて、直近の売れ筋モデルを見ていきましょう。
<温湿度計購入の3ポイント>
- 熱中症やインフルエンザの危険を知らせる機能の伝わりやすさが何より重要。
- 置き場所を想定したうえで、見やすさや電池の持ち時間を見比べよう。
- 目覚まし時計や壁時計との融合モデルは時計コーナーに並ぶことも多い。必要なら併せて比較を。
※本文と写真で掲載している価格は、2024年6月19日14:30時点のもの。日々変動しているので、参考程度に見てください。
第1位:分かりやすさで定番人気のタニタ「デジタル温湿度計 TT-589」
一番人気に挙げられたのは、タニタの「デジタル温湿度計 TT-589」です。アイボリーとブルーグレー、ウォームグレーの3色があり、取材の価格は2,670円でした。温度と湿度、時計、アラーム機能のほか、温湿度を計算して「暑い」「快適」「寒い」を示すアイコン機能も備えています。
「上にある快適表示を見るだけで安心できるか否かが分かります。この分かりやすさが評価されていますね。文字が大きいのもポイントです」
第2位:アナログ表示の定番はエンペックス「高精度UD温・湿度計 EX-2841」
続く2位は、エンペックス気象計の「高精度UD温・湿度計 EX-2841」でした。盤面に2本の針があるアナログ式の温湿度計で、上部で温度、下部で湿度を示します。各バロメーターに「快適」「食中毒注意」「風邪注意」といった色分けエリアを設けているのが特徴です。取材時の価格は1,380円でした。
「アナログ表示に慣れている人の定番品ですね。温度と湿度でそれぞれ警戒すべき状態が分かるということで、指名買いが多いモデルです」
同率3位:置時計としても使える多機能なタニタ「デジタル温湿度計 TT-581」&「コンディションセンサー TC-421」
3位以降は団子状態になるそうです。そのなかでも長く好調に売れているのは、タニタの「デジタル温湿度計 TT-581」と「コンディションセンサー TC-421」とのこと。どちらも置き時計タイプの温湿度計で、TT-581は一日の室温度変化をグラフ表示する機能も備えています。取材時の価格は、それぞれ5,140円と2,400円でした。
「置き時計感覚で温度と湿度をチェックしたい人によく売れていますね。TT-581はいろいろな情報をチェックしたい人、TC-421は大きな文字でぱっと見の分かりやすさを求める人の定番となっています」
第5位:分かりやすい机上タイプ、ドリテック「デジタル温湿度計モスフィ O-401」
5位は、机上タイプのドリテック「デジタル温湿度計モスフィ O-401」になります。熱中症やインフルエンザの危険度を示すバーが画面右側に常時表示されていて、上段に温度、下段に湿度がデジタル表示されるシンプルなデザインが特徴です。価格は、ホワイトが2,280円、ピンクが2,400円でした。
「手元に計器を置いてチェックしたい、内容はとにかくシンプルに、という方に売れていますね。これを置いておけば迷わない、というところが評価されているのかなと思います」
はみ出し情報・・・時計コーナーで人気の温湿度計つき時計
売り場は別になりますが、時計コーナーにも温湿度計機能を備えた時計も複数置いてあります。そちらに移動して売れ筋を尋ねると、柴田さんはカシオ計算機の「置時計 DOQ-805J」と、シチズンの「置時計 8RZ232」を挙げてくれました。どちらも時計機能に温湿度計測、危険度計測機能を備えたデジタルタイプで、価格は2,170円と3,850円でした。
「時計機能つき温湿度計と境界線が曖昧ですが、やはり目覚まし時計として使いつつも温湿度のチェックもしたい、という人に人気があります。壁時計タイプの選択肢も増えていますし、時計の買い替えや新居への引っ越しなどの機会に選ばれる人が多いですね」