パナソニックの食洗機最上位モデルであるTZシリーズは、見た目のスタイリッシュさと機能性の高さで長年人気がある製品です。そんなTZシリーズに3年ぶりの新モデル「NP-TZ500」が登場しました。
新モデルでは待ち望んでいる人も多かったであろう液体洗剤自動投入機能に対応。嬉しいことにこの「自動投入」により汚れ落としのパワーもアップしています。
発売日は6月下旬を予定しており価格はオープン、市場推定価格は105,000円前後。気になる発売前の新製品をプレス向け新製品体験会にてチェックしてきました。
「洗剤を自分で入れる」面倒な作業が消えた
食洗機は年々高性能になっていますが、卓上タイプの食洗機は運転のたびに自分で洗剤を投入する製品がほとんど。
しかし、自分で洗剤を入れるとなると「今日は汚れがひどいから少し多め」などと、洗剤の量を自分で微調整する必要があります。運転後に洗剤の入れ忘れに気が付くという失敗もよく聞く話です。
そんなか、パナソニックは同社の卓上タイプとしては初となる「液体洗剤自動投入」機能搭載のNP-TZ500を発表しました。
液体洗剤は標準的な設定で約30回分を投入可能。一日一回使用する家庭なら、約1カ月洗剤の心配をする必要がありません。洗剤の量が一定上減ると「洗剤補充」ライトが光って補充のタイミングも教えてくれます。
汚れのひどさに合わせて洗剤量も自動的に調整
液体洗剤自動投入があることで可能になった機能もあります。それが新しく搭載された「おまかせコース」です。
従来モデルまでは、食器の汚れにあわせてユーザーが自分で洗剤量を調整したり、運転メニューから「汚れレベル」を1~5まで選択する必要がありました。しかし、NP-TZ500は本体に「汚れセンサー」を内蔵。食洗機が汚れにあわせて自動的に洗剤量を変えたり、洗浄工程を追加することができるのです。
ちなみに、NP-TZ500がおまかせコースを搭載できるようになったのも、洗剤自動投入の構造を搭載したためです。
「汚れが多ければ洗剤を多く入れる」「さらに汚れが多い時は、洗剤を入れ直して2度洗いする」といった動きは、任意のタイミングと量で洗剤を投入できるNP-TZ500ならではの機能だといえるでしょう。
手洗いと比べて使う水の量は約7分の1の水量に
もうひとつ新モデルで進化したのが節水性の高さ。もともと食洗機は「手洗いよりも少ない水で食器をキレイに洗える」というメリットがありました。
たとえば、従来モデルのNP-TZ300は、食器40点、小物20点を洗った場合の一回の使用水量が約11L。手洗いした場合の一回の使用水量は(日本電機工業会自主基準による洗い方をした場合)約75Lなので、約6分の1の水で洗える計算です。
新製品NP-TZ500はここからさらに節水性がアップし、同じ量の食器を約9.9Lで洗えるようになりました。これは手洗いの約7分の1もの水量になります。
そもそも食洗機は汚れをちゃんと落とせるのか?
これだけ使う水の量が違うと「汚れが落ちにくいのでは?」と不安になる人もいるかもしれません。
実際にパナソニックのアンケートでは、食洗機を買わない理由の第一位は「ちゃんと汚れが落ちるか不安」だったそう。しかし、じつはちゃんとした食洗機なら、むしろ手洗いより食器をキレイに洗浄できます。その理由は3つ。
ひとつは、人が触れないくらいの高温の熱湯で洗うため。頑固な油脂汚れも熱湯ならスルッと溶かせ、しかも約60~80度の熱湯なので同時に除菌もできます。
次が強力な水流で、NP-TZ500は下段に2つ、上段に1つの回転のズルを搭載。さらに背面ノズルでコップの奥までしっかり水が届きます。水は高さ約2mまで飛ぶくらいの勢いがあるので、汚れがキレイに落とせるのです。
最後に、食洗機用の洗剤は「人の手に優しい」必要がありません。このため、アルカリ性などの強い汚れを落とす成分が使えます。食器用洗剤とスポンジでゴシゴシ洗っただけでは落ちないような茶渋も、食洗機ならスッキリ落ちるのです。
また、TZシリーズはパナソニックの除菌消臭技術「ナノイーX」による送風ができるのも魅力。庫内にナノイーXを充満させることでニオイや菌の抑制ができるので、朝汚れたまま放置した食器が、夜になっても臭くなりにくいのです。「ニオイや菌の繁殖が気になる」と、食事のたびに食洗機を動かす必要がなく省エネな使い方ができると、従来モデルから人気の機能です。
TZシリーズはデザイン性や機能性の高さで従来から人気のある製品でした。今回のモデルチェンジでは、さらに「洗剤投入」の煩わしさからも解放。汚れにあわせた洗浄もできるようになり、使いやすさが圧倒的にアップしている印象です。
今は高機能洗濯機には当たり前のように搭載されている洗剤自動投入機能ですが、今後は卓上食洗機でも普及することを期待したいですね。