AppleとGoogleは共同で、iOSとAndroidで不要な追跡の警告に関するサポートを提供開始したと5月13日に発表。AirTagなど持ち物を追跡できるように設計されたデバイスの悪用を減らすのに役立つという。この機能はiOS 17.5や、Android 6.0以降を搭載したデバイスで利用できる。
両社は、Bluetoothの追跡デバイス向けの業界規格であるDetecting Unwanted Location Trackers(不要な位置情報トラッカーの検出)を作成。iOS/Androidデバイスが知らないうちにユーザーの追跡に使われているときに、どちらのOSであってもユーザーに警告できるようにした。
この新機能により、時間が経過しても不明なBluetoothの追跡デバイスがユーザーと一緒に移動していると見られる場合に、そのデバイスとペアリングしているプラットフォームを問わず、ユーザーは「[追跡アイテム]はあなたと一緒に移動しています」という警告を自分のデバイスで受け取れるようになる。
このような警告を自分のiOSデバイスで受け取った場合、別の人物のAirTag、「探す」に対応するアクセサリ、またはその他の業界規格に対応したBluetoothトラッカーがユーザーと一緒に移動していることを意味するという。
ユーザーが借りている物にトラッカーが付けられている可能性もあるが、そうではない場合、iPhoneはトラッカーの識別子を表示したり、見つけやすくするためにトラッカーから音を再生したり、トラッカーを無効にする手順にアクセスしたりできる。
Appleは「AirTagや他社製の『探す』ネットワーク対応アクセサリは当初から、業界初のプライバシーおよび安全を保護する機能が内蔵されたかたちで設計されており、Appleはこれまでと同様に、消費者の安全を守るために、これらの保護機能の革新と補完に取り組む」とアピール。Chipoloやeufy、Jio、Motorola、PebblebeeといったBluetoothタグのメーカーも、今後の製品で対応することを約束しているとのこと。
このようなプラットフォームをまたいだ協力は業界初。関連するコミュニティや業界からの意見を取り入れたものでもあり、メーカーが不要な追跡の警告機能を自社製品に組み込む必要がある場合に、メーカー向けのガイドラインやベストプラクティスを提供する。AppleとGoogleは引き続き、Detecting Unwanted Location Trackersワーキンググループを通じてInternet Engineering Task Forceと協力し、このテクノロジーの公式規格を作成するとしている。