デル・テクノロジーズは2024年3月12日、法人向けクライアント製品であるOptiPlex、LatitudeとPrecision ワークステーションの合計23製品の刷新を発表しました。Latitude 7350 Detachableは4月2日からの販売となり、それ以外の製品は3月13日から販売を開始します。
今回これに先駆けて、大手町にあるデル・テクノロジーズオフィスで内覧会が開催されました。
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会場にズラリと並んだ法人向けPC/ワークステーション。クライアントノートのLatitude製品その1。法人向けノートパソコンの上位グレードです
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Latitude製品その2。Latitudeは9製品が新製品とほぼ入替です
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「PCに搭載できるイノベーションをすべて集約させた」というLatitude 9450 2in1。個人向けのXPSのようにも見えますが、コラボレーションタッチパッドがあり企業向け
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Latitude 7340 UltraLightはほぼ1kgの軽量製品。外では本体のみでオフィス/自宅では大型ディスプレイとセットという環境展示。USB-C1つで給電、モニター接続が両立できるのは非常にいいです
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ワークステーションのPrecision製品その1。ワークステーションゆえに外部GPU当たり前なのが魅力。GPUのパフォーマンスを考えるとデスクトップもアリでしょう
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Precision製品その2。手前のPrecision 3280CFFは2.9Lの小型筐体ながらCore i9にも対応し、ディスクリートグラフィックスも搭載可能です
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Precisionのノートパソコンは3000/5000シリーズの5製品がフルモデルチェンジして全製品Core Ultra搭載です
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クライアントデスクトップのOptiPlexその1。全製品が第14世代のCore iプロセッサに対応。ロングライフモデルというのがあり「高耐久?」と思いましたが、産業用として防塵対策のオプションと長期間供給可能というのが違いだそうです
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OptiPlexその2。AIO製品も含まれます
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以前発表会があった周辺機器も展示。バッグはもっと種類がありますが、1つだけ展示するならならコレでしょうと、外装素材に海洋プラスチックを採用したEcoLoop Proクラシックを展示
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没入型コラボレーションに欠かせないヘッドセット。ノイズキャンセリング対応機種は相手に雑音を伝えないという意味で出先環境で重宝しそうです
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「先日のKITTEで展示してましたよ」と言われましたが、SOHO向けもカバーするようになったInspiron。法人向け市場もカバーするようになったため、盗難防止ホールやメモリスロットが復活しています
まず執行役員クライアント・ソリューションズ統括本部ビジネス開発事業統括製品本部長の三井唯史氏がビジネス概況を紹介。
昨年の概況は四半期を通じて比較的安定した出荷台数となっており、2022Q4比で2023Q4はわずかにシェアを伸ばし業界二位の座となったことを紹介。出荷台数も+3.2%と微増でした。世界市場でもやはり業界二位となっており、液晶モニターやワークステーションは業界トップです。
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デル・テクノロジーズ 執行役員クライアント・ソリューションズ統括本部ビジネス開発事業統括製品本部長の三井唯史氏
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去年の法人向けPC出荷台数とシェアの推移。出荷台数はさほど変化なしで、Q1はシェアが急増しましたが、Q4比では結局微増どまりです
デルが今後成長を見込んでいるのはAI部門。インテルが昨年発表したCore UltraプロセッサはCPU、GPUに加えてNPUも搭載し、これがAI処理を肩代わりしてくれます。三井氏はマイクロソフトの調査結果から従業員はAIの利用を積極的に行いたいと考えていると説明。
また、国内の調査結果もPCに求める機能としてTOP3にパフォーマンスの高さが加わって、結果とより高速で多いメモリやストレージを求める人が増えており、さらに導入パソコンに環境維持性を求めているとわかりました。
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世界的な調査によるとビジネスマンはAIを積極的に使いたいようです。ヒントになるだけで生産性向上につながるからでしょう
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こちらは国内調査。コスパよりも、AI活用のための性能アップのニーズが高い&SDGsも無視できないと判断しているようです
そこで今回の製品はマイクロソフトのコパイロットに対応したAI PCで、CPUもCore Ultraを大多数の製品で採用。そしてDELLのツールも刷新したと紹介しました。
新製品に関してはクライアント・ソリューションズ統括本部クライアント製品本部フィールドマーケティングシニアマネージャー佐々木邦彦氏が紹介。
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デル・テクノロジーズ クライアント・ソリューションズ統括本部クライアント製品本部フィールドマーケティングシニアマネージャーの佐々木邦彦氏
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Core UltraはCPU+GPU+NPUという三つが含まれており、NPUの活用でCPUやGPUの負荷を軽減させてAI機能を処理するのが魅力
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これまではAI処理機能を持つ高い性能のPCはAI開発者だけが利用していましたが、今年からはすべてのビジネスワーカーがAI PCの利用とアピールをします
ワークステーションのPrecisionに関しては3000シリーズを中心に刷新。ノートパソコンは5000シリーズも刷新しており、計7機種が新製品となります。
特にPrecision 3280 CFFは2.9Lという超小型筐体でありながらRTX 4000 SFF Ada世代グラフィックスカードまで搭載可能とTensor Core GPUをサポートする世界最小のワークステーションと紹介。
Precision 3680 Towerは世界最速のシングルスレッド処理能力。企業でもデスクトップ製品の活用が少なくなってきている中で、GPUボードが搭載できるデスクトップPCに新たな光を当てているのが印象的です。
現在、生成AIブームという事で「(特に最上位)GPUの品不足&確保合戦」が繰り広げられています。そのためGPUの供給が気になりますが「以前よりも取引が多いため、十分割り当てが得られる」という回答でした。
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ワークステーションブランドのPrecisionは3000/5000シリーズのノートパソコンすべてと3000シリーズのサーバー2製品の計7製品が刷新されます
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GPUが必要なワークステーションということで2.9Lと超小型の製品もGPU搭載可能です
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タワー型はさらに大型のGPU搭載で高い性能を求めるならばこちらでしょうか
クライアントパソコンのLatitudeは最下位の3340以外がすべて新モデルとなり、すべてCopilotキーが付いたAI PCとなりました。展示機は間に合わずに従来キートップでしたが出荷製品はコパイロットキーとなります。
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ノートパソコンブランドのLatitudeはほぼ全面リニューアル(3340以外の全製品)。Latitude 7350 Detachableはシャーシも含めての新設計との事です
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2024年はAI PC元年ということで、ノート製品はCore Ultra+Copilotキー搭載
特に紹介したのは3製品あり、Latitude 9450 2in1はゼロラティスキーボードやHDR TNR Gen4カメラと「(個人向けPC上位ブランドの)XPSの企業版」ともいえる仕上がり。
Latitude 7350/7450 Ultralightは国内メーカーが得意とする超軽量に挑戦した製品で、1kg前後となっています。Latitude 7350 Detachableは筐体から新設計となり、800万画素のHDR/IR対応カメラだけでなくリアカメラも用意されており、キーボードにスタイラスを収納・充電できるようになっているのが特徴的です。
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Latitude新製品の中でもイチオシは9450 2in1、7350/7450 Ultralighte、7350 Detachableとのこと。展示も別格でした
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冒頭の写真で載せていなかったLatitude 7350 Detachableも独立展示。キーボードにスタイラスを乗せるトレー部分がありこのまま収納&充電対応です(展示機なので英語キーボードかつCopilotキーがありません)。
いくつかの機種ではコラボレーションタッチパッドも搭載。対応するコラボレーションソフト(Zoom/Teams)を使用する際に自動的にタッチパッドの一部が専用ファンクションキーとなるもので、カメラやマイクのON/OFFがワンタッチで行われ、OFF時は赤く光るので非常に分かりやすい機能です。
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実機。確かにアイコンがでてきます
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マイクとカメラを無効にするとこのような感じで非常に分かりやすく、企業向けだけと言わず個人向けのInspironやXPSにも欲しいところ
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Latitude 7350 Detachableは新設計ということで、保護ケースも新設計だそう
デスクトップ中心のOptiPlexはすべて第14世代Core iプロセッサに変更。加えてストレージもSSDベースとなっています。
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クライアントデスクトップブランドのOptiPlexは筐体のサイズ違いとロングライフモデル、シンクライアントとAIOも含まれています
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全製品が第14世代 Coreプロセッサに刷新されました。これに伴いメモリもDDR5化。ストレージもSSD主体なので体感速度に期待が持てます
これらの製品にプリインストールされているDELL OptimizerもAIを強く意識した更新が行われており、ビデオ会議時に動的にボリュームを調整、オーディオと電源コントロールのAI/MLモデルを改善し、先に紹介したコラボレーションタッチパッド対応が加わっています。
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Dell OptimizerはAIによってPCパフォーマンスをインテリジェントかつ動的に最適化するソフトウェア アプリケーションですが、今年はビデオ会議時の自動ボリューム調整やオーディオと電源コントロールのML/AIの改善がされています
環境配慮に関して、再生プラスチックの採用だけでなく、シャーシに再生スチールを半分以上採用し、採用比率は今年末までに100%に達する予定としています。またLatitude製品は内蔵しているリチウムイオン電池で使用するコバルトの半分が再生コバルトを採用。その他にも再生プラスチック、再生マグネシウム、再生アルミニウムと多くの部材でリサイクル素材を活用していると紹介していました。
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環境対策も重要なテーマ。 すでに梱包材のプラスチック排除はかなりのレベルで達成していますが今回はスチール筐体の再生率を50%に向上。年末に100%再生スチールを目指します
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Latitudeのバッテリも50%再生コバルトを使用したリチウムイオン電池を使用。再生プラだけでなく再生アルミ、再生マグネシウムと再生材を多く活用する事ですべてEPEATゴールドを取得
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コンシューマーの発表会でも登場したスライドですが、ビジネス向けのうちSOHO向けのVostro製品はコンシューマー製品のInspironと一体化。結果としてVostroユーザーは製品選択肢が広くなりました
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生産性向上という観点で広いモニター製品も紹介していました。両製品ともケーブル一本で給電とディスプレイ接続に対応するため、部屋に戻って素早く作業開始ができます
周辺製品も紹介していましたが、こちらは過去に説明会で紹介しているので割愛します。
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コロナ禍でのテレワーク需要から、Webカメラやスピーカーフォン、ヘッドセットと強化
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今年はヘッドセットを大幅強化。最新製品はノイズキャンセリング機能がマイクにも対応しています
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この手の製品は持ち出し対応が気になるところ。収納の袋はあるのかと尋ねたところ「巾着袋が用意されている」との事でした
最後に執行役員サービスプリセールス本部長山口浩直氏が法人向け新サービスの紹介をしました。DELLというとハードウェアビジネスのイメージですが、コンサルティングも古くから行っており、話題の生成AIも対応したというのが主な説明です。
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デル・テクノロジーズ 執行役員サービスプリセールス本部長の山口浩直氏
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AI/生成AIがどこで使えるかをペルソナアセスメントで明確化
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クライアントからサーバーまで幅広い製品ポートフォリオを持つDELLゆえに、コンサルティングも一気通貫で支援
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データマネジメントに必要なデータ基盤、データ運用設計と人材育成の三本柱で整備
新サービスとしてMicrosoft 365の活用の支援サービスにCopilot for Microsoft 365の対応を加えて強化しています。
特に「Copilot for Microsoft 365のためにCopilot評価支援サービス」、「ワークフォースペルソナアセスメントサービス for Microsoft 365 & Copilot」、「導入と変更管理支援サービス(利活用及び定着化) for Microsoft 365 & Copilot」の3つはCopilot利用プロジェクトの最初の部分の補助を行います。
昨年末からInspiron、XPS、Alienwareとコンシューマー製品の発表が続き、本日の企業向けであるLatitude、OptiPlex、Precisionとサーバー以外はほとんどが新製品として発表されました。残るはNPUを搭載したAMD CPU利用製品でしょうか?少々気になるところです。