ガーミンジャパンは、1月18日に発売した女性向けスマートウォッチ「Lily 2 Classic」(リリー ツー クラシック)と「Lily 2 Sport」(リリー ツー スポーツ)のメディア向け体験会を1月29日に開催しました。

ここではLily 2シリーズの特徴を改めて紹介しつつ、忙しい社会を生きる人が少しリラックスできる「ブレスワーク」を体験してきた様子をお届けします。

  • Lily 2シリーズの実機。価格は、Lily 2 Classicのレザーバンドが47,800円、ナイロンバンドが44,800円。Lily 2 Sportはシリコンバンドのみで39,800円

  • Lily 2 Classic レザーバンドのMulberry Leather / Dark Bronze。ケースとバンドで揃えたブロンズカラーが上品かつかわいらしい印象だ

デザインと機能が進化した小型ウォッチ「Lily 2」

「Lily 2」は、ガーミン製スマートウォッチで最小となる画面サイズや本体の軽さ、華やかなカラーが特徴となる、「Lily」シリーズの新製品。

ガーミンのスマートウォッチの中でも特にファッション性にこだわりつつ、高級な質感や、直径35.4mmという小型の画面、24.4gの軽さが特徴。主なユーザーは30代~50代の女性ですが、若年女性や男性も含め、小型のスマートウォッチを好むすべての人におすすめというモデルです。

ラインナップは、ステンレスベゼルとカーフレザー製バンド、もしくはナイロンバンドを組み合わせた「Lily 2 Classic」。そして、アクティブに使えるシリコンバンドの「Lily 2 Sport」の2モデル。

  • 左から順にLily 2 Sport Coconut / Cream Gold、同Lilac / Metallic Lilac、Lily 2 Classic Coffee Nylon / Cream Gold、同Sage Gray Nylon / Silver、同Tan Leather / Cream Gold、同Mulberry Leather / Dark Bronze

Lily 2 Classic
ベゼル・バンド素材 カラー
アルミニウムベゼル・レザーバンド(47,800円) Tan Leather / Cream Gold、
Mulberry Leather / Dark Bronze
アルミニウムベゼル・ナイロンバンド(44,800円) Coffee Nylon / Cream Gold、
Sage Gray Nylon / Silver
Lily 2 Sport
ベゼル・バンド素材 カラー
アルミニウムベゼル・シリコンバンド(39,800円) Coconut / Cream Gold、
Lilac / Metallic Lilac
  • 左から順に、ステンレスベゼルとカーフレザー製バンドのLily 2 Classic(Mulberry Leather / Dark Bronzeカラー、Tan Leather / Cream Goldカラー)、ナイロンバンドのLily 2 Classic(Coffee Nylon / Cream Goldカラー、Sage Gray Nylon / Silverカラー)、シリコンバンドのLily 2 Sport(Lilac / Metallic Lilacカラー、Coconut / Cream Goldカラー)

  • 価格と発売日

健康管理メインとなる日常ユース向けに、心拍数、ステップ数、血中酸素トラッキング、ストレス計測、睡眠計測、消費カロリーなど、ウェルネスに役立つ機能を多く搭載。また、体のエネルギー残量を可視化する独自の指標Body Bateryのほか、生理周期トラッキング・妊娠経過トラッキングといったフェムテック機能も用意されています。対応アクティビティはヨガやランニングなど18種類。

ガーミン製スマートウォッチ全体の特徴として「ロングバッテリー」や「GPSの正確性」なども挙げられ、Lily 2を担当する藤原加七絵氏は「バッテリーが長持ちすることで、継続的にデータを取得、記録できることや、健康管理の第1歩として、自分の身体の状態を見える化できることがメリット。装着することが、ストレスなく健康管理するモチベーションにつながる」と紹介しました。

  • データを管理・確認できるスマートフォンアプリ「Garmin Connect Mobile」で見た藤原加七絵氏のストレスレベル。ワークタイムはストレス値が上がっていることがわかる。データは基本的に削除されず、例えば10年前の健康データもさかのぼって閲覧可能

2021年1月に登場した前モデル「Lily」からの主な進化点は下記の通り。

  • Lily 2 Classicに、Suica対応のキャッシュレス決済「Garmin Pay」を搭載
  • バンドの種類が豊富に。従来からあるレザーバンド、シリコンバンドに加え、ナイロンバンドを追加
  • バンドがワンタッチで取り替えられるクイックリリース式に変更。手軽にバンドの着せ替えが可能に
  • 睡眠機能やBody Batteryなど健康管理に役立つ機能が進化。「ブレスワーク」(呼吸法)や「瞑想」も新搭載
  • アクティビティ機能に「ダンスフィットネス」が追加

Lily 2 Classicを装着、小さくて軽くてかわいい

体験会でLily 2 Classic実機を装着してみたところ、本体の軽さが特に印象的でした。筆者が普段使用している約38gのスマートウォッチ(ガーミンの「Venu sq 2」)も重く感じるわけではありませんが、28gのLily 2はもはや“装着していない”ような軽さ。小さな画面もあいまって、見た目も軽やかです。

  • Lily 2 Classic レザーバンドのMulberry Leather / Dark Bronzeカラーを装着してみたところ。画面の小ささと軽さが印象的

初代Lilyでは表面のレンズにパターンがデザインされていましたが、これはLily 2でも健在。このパターンはモデルごとに異なりますが、どれも細かく落ち着いたデザインながら、表示を邪魔することもなく、パターン柄が好きな人には楽しめる作りになっています。

画面は240×201ドットのモノクロLCD表示(16段階グレースケール)でタッチ操作に対応。裏面には光学式心拍計や血中酸素トラッキングセンサーなどを搭載しています。

Lily 2 Classicのレザーバンドを試したところ、レザーは曲げにくいかと思っていましたがそんなこともなく、ほどよい柔らかさと装着感。画面のタッチ反応はおおむね良好で、たまに反応しにくい場面もありましたが、全体としては気にならず試用できました。

  • 画面を表示させたところ。手首を上げるなど、本体を持ち上げる動作で点灯する

  • シリコンバンドは安定の柔らかさ

  • レザーバンドは固いかと思っていたが、固すぎず適度な柔らかさがあった

  • ナイロンバンド。曲げるとやや反発がありすべすべした触り心地

  • 本体の裏側。光学式心拍計や血中酸素トラッキングセンサー、充電端子などを搭載

  • バンドはワンタッチで外れるクイックリリース式に変更。別売のバンドを手軽に着せ替えられるようになった

  • ウォッチフェイス点灯の例。ウォッチフェイスのデザインや表示内容はある程度のカスタマイズが可能

  • 側面。重厚そうな見た目だが本体はアルミ製

  • レンズ(Corning Gorilla Glass 3)の裏に描かれたパターン。とてもかわいく、好きな人なら見ているだけで楽しめそうだ

  • 個人的に最も心惹かれたボタニカル柄

ブレスワークに挑戦。ストレスレベルは変わった?

Lily 2シリーズでは健康管理機能が強化されており、日常生活の中で気持ちを整えられる「ブレスワーク」(呼吸法)、瞑想機能が新たに加わっています。体験会では呼吸コーチ・ヨガインストラクターを務める堀杏子さんが、「ブレスワーク」を実演。参加者も一緒に5分間の呼吸法を体験しました。

  • 呼吸コーチ・ヨガインストラクターを務める堀杏子さん。デスクワークで凝り固まった腕は耳に付けるように30秒上げるだけでも、血流が改善するという

  • ブレスワークのアイコン。タップすると呼吸法を促すガイドがスタートする

ブレスワークは呼吸による体のケアを意識的に行うもので、リラックスや集中したい時に役立つといいます。

ガーミンのスマートウォッチには複数のブレスワークが用意されていますが、Lily 2には「リラックスとフォーカス」の5分バージョンを搭載。リラックスとフォーカスは、4秒吸って、4秒止める、4秒吐く、4秒止める、を繰り返す呼吸法で、呼吸のタイミングは画面表示に加え、振動でも知らせてくれます。ウォッチフェイスをスワイプして選べるほか、ストレス傾向が高くなった場合に自動で提案されることもあります。

堀杏子さんによると、デスクワークを長時間していると筋肉が固まり、横隔膜の運動量も減少するとのこと。ブレスワークでは横隔膜周りの筋肉をほぐせ、また耳を引っ張ったり、腕を耳の横に付けるように上げることで、横隔膜の運動につながるそう。腕を上げたとき脇をもみほぐすのもおすすめといいます。

  • ブレスワークの表示(gif)。4秒間隔で吸って、止めて、吐いて、止めてを繰り返します。呼吸を整えながら、腕を上げたり、首を傾けたり、耳を引っ張ったりしてもよいそう

筆者がブレスワークに挑戦する前に確認したストレスレベルは23。なんとすでにリラックスしている状態でしたが、ブレスワーク直後はマイナス1の22、しばらくすると11までストレスレベルが下がっていました。ちなみにブレスワーク終了後は、継続時間や活動中の平均心拍数、ストレスの変化などがまとめて表示されます。

  • ブレスワーク前の健康情報。ストレスレベル(中央の項目)は23、休息状態と(仕事中なのに)かなりリラックスしている状態

  • ブレスワーク直後はマイナス1の22だったが、5分ほどして測定したら11まで下がっていた

現代では5分間のブレスワークでも時間を捻出することが難しいものですが、食後の眠くなるタイミングでブレスワークしたり、帰宅中の電車で運よく座れたときにこっそりブレスワークしたりするなど、すきま時間を活用して取り組んでいる人もいるとのことでした。