PC向け水冷クーラーは、ヘッドと呼ばれる部分に熱源を接触させてクーラントに熱を移し、ラジエーター内を循環させてクーラントから空気中に熱を放出する。この水冷クーラーの設置方法において、Palitが啓発画像を投稿している。

  • その水冷クーラー、設置位置が間違ってるかも。Palitが正しい向きを伝授

水冷クーラーの設置において、問題となりがちなのが長くて場所をとるラジエーターの存在だ。最近のPCケースではこのラジエーター設置エリアとして、フロントや天面に240~360mmの空間を用意。大半のユーザーはこのどちらかにラジエーターを据え付け、チューブを引き回してCPUに接触させているはずだ。

画像を見るとBAD、OK、Better、BESTの4通りある。これには理由があり、要するにポンプがあるヘッド内に空気がたまる配置を避けるべきだという主張になっている。水冷クーラーの循環ルートは液体で満たされているわけではないため、BADの配置ではポンプ内に空気が滞留。熱をクーラントに移すことができず、期待された冷却性能を発揮できない恐れがある。

一方、OKからBetter、BESTにおいては、循環ルート内の空気をラジエーターにとどめることができるため、水冷クーラーの冷却性能を十二分に生かすことが可能だ。ただし、OKの配置ではチューブ上部のチョークポイントに空気がたまってしまうため、チューブの長さや配置が許す限り、チューブは下からとりまわしたほうがいいだろう。もちろん、天面にラジエーターを設置してしまうのが一番良い。

ちなみに、BAD配置例はCPUよりも水冷仕様のグラフィックスカードのユーザーによくみられる。底面にラジエーターを搭載するとGPUに接触するポンプ内は空気でスカスカになり、全然冷えない。それどころか最悪、故障につながる場合もある。CPU用クーラーを天面に、GPU用クーラーはフロントに設置し、強力な水冷クーラーの性能を満喫できるよう配置を見直してみよう。