パナソニックは1月9日、Lマウントの交換レンズの新製品として、中望遠マクロレンズ「LUMIX S 100mm F2.8 MACRO」(S-E100)を発表した。新開発のデュアルフェイズリニアモーターを採用することで、このクラスの中望遠マクロレンズとしては画期的な小型軽量に仕上げたのが特徴。パナソニックは世界最小最軽量としている。同社のF1.8単焦点レンズと大きさやフィルター径を同じに揃えたのも特筆できる。最短撮影距離は約20cmと短く、等倍撮影が可能。動画撮影にも向く中望遠マクロとして、写真趣味層や動画クリエイターに売り込む。

希望小売価格は134,200円。発売は2月15日。

  • とてもコンパクトな設計の中望遠マクロレンズ「LUMIX S 100mm F2.8 MACRO」。重さは約298gと300gを切っており、Lマウント機以外のユーザーも気になる存在になりそうだ

すでに交換レンズのロードマップで開発を予告していた中望遠マクロレンズ。最大の特徴が軽量コンパクトな設計で、AF用モーターに新開発のデュアルフェイズリニアモーターを採用したのが小型化のカギとなった。レンズの大きさやフィルター径、フォーカスリングの位置などは「LUMIX S 18mm F1.8」などF1.8シリーズの単焦点レンズと同じに仕上げている。マニュアルフォーカス時の制御の改良により、マクロ撮影時に重要となる微小なフォーカシングの操作も向上した。

  • 側面にはフォーカスリミットスイッチやAF/MF切替スイッチを備える。レンズ内手ブレ補正機構は備えていない

  • LUMIX S5 IIに装着したところ。フィルター径は67mmだ

  • このクラスの中望遠マクロレンズとしては全長がかなり短い。レンズ前方がヘビーになることもなく、重量バランスもよい

  • レンズの下部に、新開発のデュアルフェイズリニアモーターを搭載する(フラットなパーツ)

  • デュアルフェイズリニアモーターを拡大したところ

レンズ構成は11群13枚で、非球面レンズ3枚を用いている。中心部から周辺部まで細部まで精細に描写できるようにした。前述のF1.8レンズと色味や描写を統一しており、レンズ交換をしても一貫した描写が得られる。

  • MTF曲線

ブリージング抑制や静粛性の高いリニアモーター、屋外から屋内に入るなど輝度差の大きな状況でも安定した露出制御ができるなど、動画撮影にも向く設計とした。

  • 防塵防滴・耐低温設計になっており、急に天候が変わっても安心して使える

  • レンズ構成:11群13枚
  • 特殊レンズ:非球面3枚、UEDレンズ2枚、EDレンズ1枚
  • 絞り羽根:9枚
  • 最短撮影距離:0.204m
  • 最大撮影倍率:1.0x
  • フィルター径:Φ67mm
  • フォーカス方式:インナーフォーカス
  • レンズ内手ブレ補正機構:なし
  • 防塵防滴:対応
  • 耐低温:対応
  • フードロックボタン:あり
  • サイズ:Φ73.6×82.0mm
  • 重量:約298g