英Stability AIは12月14日、同社の生成AIモデルをローカル環境で使用するセルフホストに関して、メンバーシップ制を導入することを発表した。この「Stability AI Membership」には、無料の「非商用(Non-Commercial)」プラン、有料の「プロフェッショナル」プランと「エンタープライズ」プランがあり、これら3つの全てで新しいAIモデルへの早期アクセスが可能だが、商用利用が許可されるのは2つの有料プランのみである。

メンバーシップの発表に際し、Stability AIは、生成AI技術をオープンにし、広く利用可能にするという同社の理念に変更がないことを強調している。メンバーシップ制度は、AIソリューションのリリースと商用利用権の付与方法を再定義するものであり、オープン性を維持しながら、AI技術における競争力を高めるためのバランスを目指している。以下は、3つのプランの概要だ。

  • 非商用プラン:個人利用や研究利用のためにコア・モデル一式を無料で利用可能。パブリック・コミュニティへのアクセスが提供される。12月13日時点でコア・モデルは以下の通り。

Stable Diffusion XL Turbo、Stable Diffusion Turbo、Stable Video Diffusion、Japanese SDXL(日本語)、Japanese Stable Clip(日本語)、Stable LM-Tuned-Alpha 3B、Stable LM-Tuned-Alpha 7B、 Stable LM Zephyr 3B、Japanese Stable VLM(日本語)

  • プロフェッショナル・プラン:月額20ドル。クリエイター、開発者、スタートアップ向けプラン。月間アクティブユーザー数100万人未満、年間売上高100万ドル未満、資金調達100万ドル未満の3つ全てに該当することが必要。非商用プランのすべてに加えて、コアモデル一式をセルフホストで商用利用することが可能。また、有料メンバー用のDiscordコミュニティへのアクセス権が与えられる。

  • エンタープライズ・プラン:カスタム価格で提供される企業向けプラン。プロフェッショナル・プランのすべてに加えて、エンタープライズ・サポートやソリューション・エンジニアリングなど、企業向けのサービスが提供される。