ロボット掃除機「Roborock」で知られる中国北京の家電メーカー・Beijing Roborock Technologyが11月28日、新しい高機能ロボット掃除機「Roborock Q Revo」(ロボロック キュー レボ。以下Q Revo)を発表しました。

2023年7月に登場したフラッグシップモデル「Roborock S8 Pro Ultra」(以下、S8 Pro Ultra)に次ぐ高機能モデルで、S8 Pro Ultraと近い高機能を備えながら、ドックを省スペースで設置できる点がポイントです。

11月28日からヤマダデンキおよびECサイト「ヤマダウェブコム」で予約を受け付け、12月8日にヤマダウェブコムで販売開始。価格はオープンで、店頭予想価格は163,900円前後の見込みですが、12月15日まではキャンペーンとして本体価格から50,000円を割り引いた108,900円の特別価格で販売されます。

  • Roborock Q Revo。4wayの高機能ドックは、フラッグシップのS8 Pro Ultraよりスリムに仕上がっている

  • Roborockブランドの“レジェンドサポーター”に就任している土田晃之さんがQ Revoを力強く紹介。普段使っているというS8 Pro Ultraと比べ「注目して欲しいのは『サイズ感』。本当にスリムになった」と力説した

  • 2024年1月に出産を控えているタレントの安めぐみさんには、忙しくなる生活に備えてQ Revoがプレゼントされた

多機能でも省スペースに磨きをかけた「Roborock Q Revo」

高精度なセンサーによるマッピング機能と高い吸引力が特徴となるRoborockのロボット掃除機。今回発売する新モデル・Q Revoは、多機能ドックをコンパクトに設置できる点が魅力です。

ドックの横幅は、掃除機本体の直径35.3cmよりもわずかに狭い34cm。7月に発売したS8 Pro Ultraのドックは横幅42.6cmだったので、そこから7.3cmもスリムになり、部屋へ設置しやすくなったほか、見た目の圧迫感も減りました。

  • Q Revoのドックと掃除機本体

  • ロボット掃除機本体より狭い、注目の多機能ドック

一方で、ドックの機能はS8 Pro Ultraと近く、ロボット掃除機本体の充電、本体からのごみ収集、モップ洗浄用の給水、汚れたモップの洗浄、モップ乾燥を自動で行える4way全自動ドックとなっています。

それでもQ Revoのドックがスリム化できた秘密は、ゴミ収集スペース(ダストケース)の位置にあります。

実はS8 Pro Ultraでは、モップ洗浄用の水タンク、汚れた水を回収する汚水タンク、ダストケースが3つ横並びで配置されていました。

今回のQ Revoでは、水タンクと汚水タンクは横並びなものの、ダストケースは2つのタンクの下に設置。これにより、ドックの高さは伸びましたが、横幅を狭められたというワケです。

  • モップ洗浄時に必要な水を供給する水タンク

  • ロボット掃除機の汚れたモップを洗浄した水を回収する汚水タンク

  • 下側に配置されたダストケース。内側に紙パック(2.7L)を入れ、掃除機本体で吸引したゴミを収集する。最大60日分のゴミを溜められる

Q Revoと全自動ドックのお掃除機能は?

Q Revoのお掃除機能はどんなものでしょうか。本体には2つの水拭きモップ、1つのゴミ収集用ラバーブラシを備え、床をパワフルに吸引・水拭きします。

ゴミの吸引力は最大5,500Pa。ゴミが毛足に入り込みやすいカーペットを認識して自動で吸引力を上げたり、カーペットだけ2度掃除したりする設定が可能(毛足4mm未満のカーペットに対応。4mm以上の場合カーペット回避機能を設定できます)。ラバーブラシは3次元的に動き、微細なハウスダストや砂、大きめのゴミを掻き込みます。

  • Q Revoの裏側。2つの水拭きモップと、ゴミを掻き込むラバーブラシを搭載している

丸形の水拭きモップ2個は、毎分最大200回の高速回転で床を加圧しながら汚れを除去。自動メンテナンス機能を搭載し、水拭き掃除中や終了時、自動でドックに戻って洗浄します。洗浄タイミングは10~25分の5分刻み・4段階。モップの洗浄に必要な水は、水タンクから自動で給水されます。

また、水拭き時にカーペットを検知すると、モップが自動でリフトアップするため、カーペットを濡らさず掃除。水拭きのみを丁寧に行うモードも選べます。

水拭きが終わると、ドックから約45度の熱風が吹き込み、自動でモップを乾燥。濡れた状態で発生する不快なニオイを抑えます。乾燥時間は2、3、4時間の3種類から設定可能ですが、ドック内でモップが触れる部分は、ユーザーが掃除する必要があります。

掃除機本体の前面には赤外線カメラを備え、スリッパや電源タップなど幅5cm/高さ3.5cmの障害物を避けながら掃除。上部のレーザーセンサーで家の間取りをマッピングしながら進みます。

掃除をせず、6倍の速さでマッピングだけを行う「クイックマッピング」機能も搭載。スマートフォン向けアプリでは、掃除機が障害物と検知したものをマッピングに組み込んで表示し、進入禁止エリア設定や掃除したい部屋の指定、掃除する部屋の順番の設定などが行なえます。

稼働は連続3時間、300平方メートルの掃除が可能。チャイルドロックやスマートスピーカー連携も用意し、カメラに関するプライバシー保護は認証機関テュフ・ラインランド(ドイツ)のTUV認証を取得、本体にデータが保存されない仕組みといいます。

  • 掃除機本体がドックに入った際、モップの下にあたるカバー。この部分はユーザーが掃除する必要がある

  • 赤外線センサーで周囲の物を認識し、障害物を検知。マップに記録していく

  • 裏側のエッジ部分に複数取り付けられたセンサーは段差を検知するためのもの

  • 実際に稼働して得られたマップ。画面下半分がカーペットだと検知されているほか、スリッパや電源タップがある場所には、三角形の障害物マークが付けられている

さてS8 Pro Ultraに迫る機能を備えたQ Revoですが、フラッグシップで価格も最上級(229,900円)のS8 Pro Ultraと比べると、省かれた機能もいくつかあります。

例えば自動ドック洗浄・乾燥機能。S8 Pro Ultraでは水拭きモップで濡れたドックを洗浄・乾燥する機能がありますが、Q Revoでは省かれ、モップ自体の乾燥機能はあるものの、ドックの洗浄と乾燥はユーザーが行う必要があります。

また、本体のメインブラシはS8 Pro Ultraがデュアル、Q Revoではシングルで、吸引力もS8 Pro Ultraが6,000Pa、Q Revoは5,000Paとなります。モップの自動洗浄時間は、S8 Pro Ultraでは9段階(10~50分の5分刻み)ですが、Q Revoでは4段階(10~25分の5分刻み)です。

  • Roborockドック付きモデルの機能差

  • Q Revoの特徴と価格

Q Revoの販売はヤマダデンキのみ。現状では他の量販店などでの販売は予定されていません。今回のQ Revoはヤマダホールディングスが展開する“創業50周年記念モデル”の第2弾として発売されるもので、関連キャンペーンも用意されています。

1973年に群馬県前橋市の電気店「ヤマダ電化サービス」として創業した同社は、2023年で50周年を迎え、「より快適で便利な生活空間を提案する」商品を記念モデルとして販売中。Q Revoはその1つで、「掃除にかかる手間や時間を軽減し、新しい掃除のスタイルを創造できる」と訴求しています。

  • ヤマダデンキでは2020年からRoborockシリーズを取り扱ってきた

冒頭にある通り、2月15日までは特別価格の108,900円で提供されるほか、12月7日までに予約した人には、特典としてオリジナルトートバッグ、オリジナル折り畳み傘、ドック用紙パック(3枚入り)をプレゼント。また、2023年11月28日から2024年1月31日までにQ Revoを購入したユーザーを対象に、30日間の「返金保証キャンペーン」も予定しています。