気温がぐっと冷え込み、秋を通り越して冬の寒さを感じる今日このごろ。コストパフォーマンスを重視したオリジナルブランド「情熱価格」などを展開するドン・キホーテ開催の秋冬新製品展示会で見つけた、注目の暖房アイテム2つを紹介します。
600Wでも1,200W以上の暖かさを得られる「ハチノスヒーター」
1つ目は、節電に役立つ「省エネ ハチノスヒーター」。600Wの消費電力ながら、1,200W以上の暖かさを得られるという電気ヒーターです。11月に発売済みの製品で、価格は10,978円。担当者の方は「電気代が高騰している中、少しでも安い電気代で暖を取りたい」という声に応えたといいます。
秘密は、蜂の巣でよく見られる六角形のハニカム構造を活かした特殊な反射板。発生した熱を集中させ・まっすぐ放出することで、少ない電力でも暖かさを体感できるとのこと。その仕組上、部屋全体というより足元などスポット的な使用に適しています。
運転モードは強/弱/省エネの3モード。左右約60度/上下15度の首振りや、8時間の自動オフタイマー機能も搭載し、操作は上面にあるボタンを押して設定するシンプルなタイプです。一時間当たりの電気代めやすは、強モードの連続運転時で約18.6円(31円/1kWhで算出)。
本体サイズはW27×D27×H41.2cm、重さは約2.7kg。両手で軽々持ち上げられ、家の中でも移動しやすい重さです。電源はACコンセントで、消費電力は強モードが600W、弱モードが400W、省エネモードが200W。安全装置として温度ヒューズ、サーモスタット、転倒時自動オフスイッチがついています。
着たままどこへでも行ける、USB式の「動けるこたつウェア」
もう1つは、今年(2023年)の秋冬に販売開始した「動けるこたつウェア」(USBタイプ)。胸元と腹部にヒーターを内蔵し、着て温まりながらそのまま動けるウェアです。こちらも価格は10,978円。
前モデルにあたる「着るこたつ」は、携帯カイロで知られるホカロンとコラボレーションした製品。元々注目度が高かったという「着るこたつ」ですが、家庭用コンセントへ接続する太いコードが伸びており、移動範囲に制限がありました。
実際の利用者から製品への改善案を募るドン・キホーテの名物企画「ダメ出しの殿堂」では、「着るこたつ」に対し、「USB式だったらよかった」「モバイルバッテリーで使えればあちこち移動できる」という提案のほか、「好みの長さで着たい」といった意見が集まったといいます。
これらの声を活かした新製品「動けるこたつ」は、元々の「着るこたつ」に付いていたコンセント用の太いコードを廃止。電源をUSB Type-Aポート(5V/2A)とし、USBモバイルバッテリーに対応することで、その名の通り制限なく動けるようになりました。もちろん着たままトイレへ行くこともできます。
ヒーターは胸元と腹部の2スペースに配置。電源・温度調節ボタンは胸元用/腹部用の2つあり、それぞれ独立して強/中/弱の3段階で温められます。
設定温度は全面/腹部側のみ使用する場合、強が約45度、中が約40度、弱が約35度。胸元側のみ使用する場合、強が約42度、中が約38度、弱が約35度。実は着るだけでなく、広げてひざ掛け毛布にしたり、ホットカーペットのように敷いたりしても使えます。
また長さ調節機能も搭載し、脚先の長さをファスナーで調節できることもポイント。本体サイズはH115×W65cm(着用時ウエスト最大約130cm)、適応身長の目安は約150~180cm。素材はポリエステル100%、フリース生地のような柔らかさで、ヒーターがなくても温かそうな印象です。
個人的に注目したい点は「着るこたつ」の消費電力の低さ。仕様上の消費電力は7.5Wで、1時間あたりの電気代めやすは31×7.5Wh/1000Wh=0.23円(31円/1kWhで算出)とほぼ電気代を気にしないレベルで使えます。消費電力の低さは温かさとトレードオフになる部分ではあるものの、「お腹だけ温まりたい」「毛布を羽織るだけでいい」程度の寒さであれば、ストーブやエアコンを使うよりお得かもしれません。