LGエレクトロニクス・ジャパンは11月21日、空気清浄機「LG PuriCare」シリーズに2つの新製品を追加しました。

1つは、ペット向け空気清浄機の第2弾モデル「LG PuriCare Pet Hit」。2022年11月に日本市場へ投入されたペット向け空気清浄機「LG PuriCare Pet」から、ペットの抜け毛や臭い対策などの機能はほぼそのままに、小型化した新モデルとなります。

もう1つは、インテリア性を意識したタワー型空気清浄機「LG PuriCare AeroTower」。砂岩の渓谷、アンテロープ・キャニオンをイメージしたという見た目のインパクトがある空気清浄機で、寒い季節に嬉しい温風機能を備えていることが特徴です。LGが開催した新製品発表会で、さっそく実機を見てきました。

  • LG PuriCare Pet Hit。カラーはホワイト

  • LG PuriCare AeroTower。カラーはベージュ&ベージュ

小さく&置きやすく、軽くなったLG PuriCare Pet Hit

LG PuriCare Pet Hit(AS607HWT0)はペットの抜け毛とニオイ対策に特化した空気清浄機。2022年11月に発売したペット向け空気清浄機「LG PuriCare Pet」(エルジー・プリケア・ペット)の兄弟機という位置づけで、「LG PuriCare Pet」から体積比で約24%小型化し、軽くもなり、置きやすくなりました。11月29日に発売し、価格はオープン。店頭予想価格は49,500円前後の見込みです。

  • 左がLG PuriCare Pet、右がLG PuriCare Pet Hit。本体の直径は同じだが、上部の可動機構がなくなったほか、土台の高さも狭くになっている

LGの調査によると、ユーザーがペットとの暮らしで困っていることは「抜け毛・フケ」「ニオイ」「アレル物質」の3つとのこと。現行モデルのLG PuriCare Petでは価格の高さや本体サイズの大きさがネックだというフィードバックがあり、価格を抑えてサイズを小さくしたLG PuriCare Pet Hitが開発されました。

LG PuriCare Pet Hitの本体サイズは315×315×511mm、重さは約6.8kgで、LG PuriCare Petの343×343×587mm、約11.6kgから小さく軽くなっています。適用面積は37畳。運転モードは標準/スマート/ペットモードの3つ、風量はターボ/強/中/弱/自動の4つを組み合わせて稼働できます。

小さくはなりましたが、空気の清浄能力は現行のLG PuriCare Petとほぼ同等。LG製空気清浄機の特徴である360度吸気を今回も採用し、3層構造のフィルターを搭載。ペットの抜け毛やホコリなどの比較的大きなゴミを除去する「プレフィルター」、PM2.5などを含む最小0.1μmの微細粒子を99.9%除去する「HEPA抗菌フィルター」、ニオイをキャッチして分解する脱臭用の「光触媒フィルター」で、吸い上げた空気を清浄化して上部から排出します。

HEPA抗菌フィルターと光触媒フィルターは一体型で、掃除機などを使ってホコリを取り除きます。プレフィルターは水洗い可能。最も内側にある光触媒フィルターは、長期間使うと脱臭性能が落ちますが、定期的に太陽光や蛍光灯などの光に30分程度当てると、脱臭性能が回復するとのことでした。フィルターの交換めやすは約3年です。

  • LG PuriCare Pet Hitの内蔵フィルター。外装カバーはマグネットで簡単に開けられ、フィルター自体も手で引き出すだけで取り出せる

  • 外側に巻いてあるプレフィルターを外したところ。円形のフィルターが、一体型のHEPA抗菌フィルター+光触媒フィルターとなる。交換用フィルターは9,900円で、LGカスタマーセンターあるいは取扱店で販売

性能面では、ペット臭を99%除去するほか、アレル物質や浮遊菌、花粉などを99%以上除去。また空気中に漂うペットの抜け毛を集塵する「ペットモード」では、オートモードと比べ16倍抜け毛を集められます(ペット臭:暮らしの科学研究所調べ、アレル物質・抜け毛:Environmental Allergens Info and Care, Inc.調べ)。LG PuriCare Petと近い性能を持つ本機ですが、ペットモードの集塵性能はLG PuriCare Petの30倍と比べ、抑えられた部分です。

  • LG PuriCare Pet Hitの空気清浄機能

操作は、天面にあるタッチ式のスマートディスプレイで行います。ホコリが多いときは赤く光るなど、空気の状態を色とイラストで視覚化し、ユーザーにお知らせ。カラーは赤が悪い/オレンジがおおむね悪い/黄がおおむね良い/緑が良い、という内訳です。

このほか、「弱」モードの稼働音が25dBという静音設計や、さまざまなLG製品を操作できる「LG ThinQ」アプリで外出先から空気の状態の確認・電源オンオフ操作などが可能なことも特徴です。ペットのいる部屋で使う空気清浄機なので、静かな稼働はポイントです。

  • 天面のスマートディスプレイ。空気の状態を色やイラストで表示する

コアンダ効果で気流を生み出すLG PuriCare AeroTower

LG PuriCare AeroTower(FS157PBP0)は、コロナ禍から続く“インテリアへの関心”を製品に落とし込んだ空気清浄機。LGによるとインターネットの検索ワードで「空気清浄機+デザイン」の検索量が高まっているといい、同社は「デザイン性の高い空気清浄機」の需要があるとみています。

そんな流れで開発されたのが「LG PuriCare AeroTower」。アメリカ・アリゾナ州に位置する砂岩の渓谷、アンテロープ・キャニオンから着想を得たという細長い筒形デザインが特徴で、発売日は12月7日、価格はオープン。店頭予想価格は89,100円前後の見込みです。

  • 高さ1m以上と背高だが、細身のため存在感はさほど気にならない。本体サイズは265×265×1,120mm、重さは約11.1kg

土台の部分に3層構造の円形フィルターを備え、LG PuriCare Pet Hitと同じく360度全方位から空気を吸引。意外と背がある1,120mm高の本体には、渓谷のように左右2つに分かれたタワーがあり、谷になっている隙間部分から清浄化した風が吹き出します。

タワーは上から見ると飛行機の翼と似た流線形となっています。LGによると、空気はタワーのカーブに沿って流れ、「コアンダ効果」によって後ろから前への気流を増加させることで、より大きな風を生み出しているということです。

  • タワーの上部。流線形の2つのタワーそれぞれに縦長の送風口が設けられている。天面にはタッチ式の操作パネルを配置

  • コアンダ効果で気流を増加させる仕組みを採用

フィルターはプレフィルター、HEPA抗菌フィルター、光触媒(脱臭)フィルターの3層。ペット臭を含む臭いの除去やPM2.5への対応などが可能で、フィルターの下にはファンに付着した細菌を除去するUV LEDライトも搭載しました。なお、フィルターはLG PuriCare Pet Hitと比べ一回り小型。このため、フィルターの交換めやすは約20カ月と短くなっています。

  • LG PuriCare AeroTower内蔵の3層フィルター

  • ペットに特化したLG PuriCare Pet Hitと比べ、一回り小さいフィルターだ

  • PM1.0の検知センサー。空気の質をチェックするために使う

  • 下部に儲けられたUV LED。上側に向かって放射し、ファンの細菌を除去する

  • コードは裏側の下から直付けで出ていた

デザインだけでなく、LG PuriCare AeroTowerにはもう1つ大きな特徴があります。それが、送風温度を16~30度で設定できることで、例えば今の時期だと、25度設定にしてほんのり温かい風を自分の周囲に流す、といった使い方も可能。暑い日も寒い日も自分が心地よい温度で使えることがうれしいですね。

風量は1~10段階+ターボと細かく調節でき、送風モードはワイド/自然風/ペットモードの3種類を設定できます。

適用面積は14畳で、部屋全体というよりはスポット的な使用を想定。運転音はおやすみモード時で23dB(ターボ運転時は52dB)と静音運転ができ、寝室にも置きやすいとのこと。45度~140度の回転(首振り)も可能で、肌寒いときの簡易暖房としても役立ちそうです。

操作は上面のタッチボタンあるいは、付属のリモコンから。前面に温度や湿度、空気の質などを表示するLEDディスプレイがあり、数値や色で空気の状態をチェックできます。リモコンは本体の上部にマグネットでくっつけておけるのが便利でした。

  • 前面のLEDディスプレイ。湿度や温度、空気の質を、色と数字でお知らせ

  • 付属のリモコン。手に収まる小ささだ

  • 本体にはリモコンホルダーを装備。上部にマグネットでリモコンをくっつけておける

  • 各部の詳細。ThinQアプリにも対応し、外出先からの操作も可能だ