米Valveは11月9日(現地時間)、携帯PCゲーム機「Steam Deck」にOLEDディスプレイを搭載した新モデル「Steam Deck OLED」を発表した。ストレージが512GBと1TBの2モデルを用意し、LCD(256GB)モデルを含む合計3モデルにSteam Deckのラインナップを刷新。LCD(256GB)モデルの価格を529ドルから399ドルに値下げした。
Steam Deck OLEDは、ディスプレイにHDR対応のOLEDパネルを採用し、ディスプレイサイズが従来(LCDモデル)の7インチから7.4インチに拡大。リフレッシュレートも60Hzから90Hzに向上した。また、SoC、ワイヤレスモジュール、バッテリーもアップデートされた。SoCは6nmプロセス製造のAMD APUに強化された(LCDモデルは7nm SoC)。ワイヤレスは、Wi-Fi機能がWi-Fi 6Eに対応。Bluetooth 5.3をサポートし、aptX HDやaptX LL(low-latency)など新しいオーディオコーデックに対応している。バッテリーは素材が改良され、容量が40Whから50Whに増強された。
HDR対応のOLEDの採用により、黒の表示がより深く、コントラストが際立ち、より鮮やかな色彩で、ゲーム体験が向上する。その他の強化と合わせて、バッテリー動作時間が30~50%延長し、本体の重量が約5%軽くなった。Wi-Fi接続の安定性が向上し、より快適にオンラインゲームをプレイできる。
操作面では、アナログスティックの素材と形状が改善され、より高いグリップ感とほこりの蓄積を防ぐ設計になっている。タッチスクリーンやトラックパッドの正確性・応答性も改良された。
また、1TBモデルには2ピース構造のキャリングケースが付属し、外側のハードシェルから内側のシェルを取り外してソフトケースとして持ち運べる。
以下はSteam Deck OLEDの主な仕様:
- ディスプレイ:7.4インチHDR OLED(1280x800)
- SoC:6 nm AMD APU(CPU:Zen 2 4コア/8スレッド/2.4-3.5GHz、RDNA 2 GPU:8CU)
- メモリー:16GB LPDDR5
- ストレージ:512GB NVMe/ 1TB NVMe SSD
- ワイヤレス:Bluetooth 5.3、Wi-Fi 6E(802.11a/b/g/n/ac/ax)
- オーディオ:ステレオスピーカー、デュアルアレイマイク、3.5mmステレオヘッドフォン/ヘッドセットジャック
- バッテリー:50Wh、3~12時間のゲームプレイ
- サイズ:298x117x49mm、640g