日立ジョンソンコントロールズ空調は、空気中の汚れに加えてニオイ対策も行うルームエアコン「白くまくん」プレミアムXシリーズの新型(全10機種)を、10月末から順次販売を開始します。
エアコンの省エネ性を高めるには清潔機能がポイント
日立が行った調査によると、「エアコンに関して気になっていること」のトップは「リビングのエアコンの電気代」という結果でした。各電力会社が電気料金を値上げしたことなどが影響していると思いますが、冬はエアコンを使う機会が増えますので、省エネ性は気になりますよね。
エアコンの節電テクニックの1つとして知られているのが、エアコン内部のお手入れです。フィルターや熱交換器を定期的に掃除することで、汚れによる暖房・冷房の効率低下を防げます。近年のエアコン、特に各社の上位モデルは室内機の内部を自動的に掃除する機能を備えており、エアコン選びのポイントになる部分とあって、各社ともさまざまな工夫を凝らしています。
日立のエアコンは、室内機と室外機の両方が持つ「凍結洗浄」機能が特徴です。凍結洗浄というのは、熱交換器を凍らせて霜を付けたあと、その霜を一気に溶かして汚れを洗い流す仕組み。ユーザーが自分で行うには難しい、熱交換器の掃除ができます。
さらに、送風ファンを自動で定期的にブラッシングする[ファンお掃除ロボ」で室内機の内部を清潔に保っており、これらはユーザー満足度が高い機能です。今度の新モデルは、さらに清潔機能をパワーアップさせました。
プラズマを使った空気清浄機能をパワフルに
進化した機能の1つは「パワフルPremiumプラズマ空清」。室内機の吸い込み口と吹き出し口に設けたプラズマイオン発生器のイオン放出量を増やし、集塵スピードが約2倍になりました。約10畳の広さを30分間でキレイにできるそうです(JEM空気清浄適用床面積)。
プラズマイオンが付着した浮遊カビ、菌、花粉、ウイルスといった汚れは、熱交換器のフィンに捕集。こうして集めた汚れは「凍結洗浄」機能で洗い流し、部屋の外へ自動で排出します。
空気清浄機というと、床に置いて使うものがほとんど。エアコンに空気清浄機機能があると、床に置かなくてよいぶん部屋が広々します。また、一般的な空気清浄機のように、フィルターのお手入れや交換が不要な点も魅力といえるでしょう。
ペットのニオイやゴミのニオイなど、脱臭機能が効果的
凍結洗浄の霜を脱臭フィルター代わりにして、部屋のニオイ対策をする機能も備えました。それが「凍結脱臭クリーナー」です。
凍結脱臭クリーナーの稼働時は、熱交換器を一部だけ冷やして霜を蓄えます。このあと、送風(部屋の空気を循環)することで室内のニオイ成分や有害物質を霜に吸着。合わせて室内機の吸い込み口と吹き出し口からプラズマイオンを放出して、ニオイ成分を吸着させやすくします。最後に、霜を溶かして自動で排出するわけです。凍結洗浄との違いは送風する点。熱交換器の全体ではなく一部だけに霜を蓄えるのは、送風したときに風の通りをよくするためです。
ペット、靴下、生ゴミのニオイなどに効果を発揮するそうなので、リビングでくつろいでいるときに、さりげなくニオイ対策ができるのは便利です。
ファンを自動でお手入れする[ファンお掃除ロボ」も進化しています。新モデルでは、室内機の内部に設置されているファンの汚れに注目しました。キッチンから流れてくる油煙などが原因となってファンに油汚れが付着すると、ホコリが取れにくくなってしまいます。そこで、新たにファンと熱交換器を熱して油を融解させ、汚れ落ちをよくする機能を導入しました。
白くまのキャラクターが目印の日立
現在の日立ジョンソンコントロールズ空調は、エアコンの国内生産台数の比率を高めているとのこと。エアコンの需要は季節の影響を受けるため、ある時期に生産が集中しがち。国内製造だと納品までの時間を短くでき、需要の変化にも追い付いていけます。エアコンに限った話ではありませんが、製品が気に入っても欲しいタイミングで在庫がないと買えないので、こうした取り組みは消費者にとってもありがたいところです。
「白くまくん」でおなじみの日立のエアコン。白くまくんという製品名称を使い始めたのは1975年から。今後はイベントなどで「白くまくん」をモチーフにする機会を増やすとのことで、街なかでふと見かけることがあるかもしれませんね。