ダイキン工業(以下、ダイキン)はエアコンで知られたメーカーですが、独自のストリーマ技術を採用した空気清浄機にも根強い人気があります。そんなダイキンの加湿機能付き空気清浄機に、新製品の「加湿ストリーマ空気清浄機 MCK904A」(以下、MCK904A)が登場します。発売は11月8日、価格はオープン、推定市場価格は110,000円前後です。
MCK904Aの特徴は、パワフルな空気清浄能力。ダイキンの家庭用空気清浄機として最大の9.0立方メートル/分という風量と、加湿空気清浄機として業界最大クラスの1,050ミリリットル/時という加湿量を持っています。
風量も加湿能力も大きくアップ、でも本体サイズは従来モデルとほぼ同じ
今回のMCK904Aは、ダイキンの人気製品「加湿ストリーマ空気清浄機 MCK70Z」(以下、MCK70Z)の流れをくむ、タワー型加湿空気清浄機のハイグレードモデルです。従来モデルのMCK70Zは風量が7.0立方メートル/分なのに対し、MCK904Aは9.0立方メートル/分の実現。加湿能力は従来モデルの700ミリリットル/時から1,050mミリリットル/時まで増えています。このため、適用床面積の目安も従来の31畳から41畳に広がりました。
能力は大きく向上していますが、本体はそこまでサイズアップしていません。本体サイズが大きくならずに済んだ理由は、新開発のモーターです。MCK904Aでは、薄型かつ高出力の新しいフラットDCモーターを採用。モーターの厚みは約25%削減しています。
保体サイズを抑えられたもうひとつの理由は、フィルターの数と配置です。従来のMCK70Zは本体下部に風を送るファン、上部に加湿用水タンクとフィルターがありました。その上下に挟まれるように、HEPAフィルターと脱臭フィルターという配置でした。
新しいMCK904Aは、本体下部にある左右の吸気口それぞれにHEPAフィルターと脱臭フィルターを配置しています。フィルターを増やすことで、フィルターの容量を増やして空気の吸い込み面積は約3割アップ。さらにファンの直径も約3割大きくし、効率的に空気を吸い込んで風量を稼げるようになりました。
ただし、フィルターの枚数が単純に2倍となったため、フィルターのメンテナンスも倍。フィルター交換時のランニングコストも従来モデルよりも高くなります。とはいえ、MCK904AのHEPAフィルターは10年間交換不要。一般的な「半年ごと」や「1年ごと」に交換が必要な製品と比較すれば、フィルターのランニングコストはむしろ安いともいえます。
オートルーバーによるシーンにあわせた気流運転
MCK904Aは対処したい空気中の汚れにあわせて、運転モードを切り替えられるようになりました。運転モードには「花粉/ハウスダスト気流」「PM2.5/浮遊飛沫気流」「ニオイ/けむり気流」そして「パワフル花粉モード」があります。パワフル花粉モードは、MCK70Zの花粉モードと比較して、約2倍のスピードで空間を清浄化できるそうです。
また、加湿フィルターのサイズを27%大きくしたことで、加湿能力も大きく向上しました。加湿量は加湿空気清浄機としては業界最大(ダイキン調べ)という1,050ミリリットル/時。これは単機能の加湿機として見てもかなりパワフルな数値です。
ダイキンの空気清浄機は現在、全機種にストリーマ技術を搭載しています。ストリーマはウイルスやカビ菌などを抑制する技術で、フィルターに付着した有害な汚れも分解。このため「空気清浄機はダイキン製」と指名買いするユーザーも一定数います。
新製品のMCK904Aは、そんなストリーマ搭載の空気清浄機が、フィルター枚数が倍になってパワーアップ。風量が増えることで、空気の清浄スピードも速くなりました。冬になると空気が乾燥してカゼやインフルエンザが流行しやすくなりますが、強力な空気清浄能力と加湿能力は室内のウイルス対策にも力を発揮してくれそうです。