Googleは10月4日、Pixelデバイス発表イベント「Made by Google」にて、スマートウォッチ新製品「Pixel Watch 2」を発表しました。日本での発売も決定しており、10月4日23時30分から予約開始、10月12日に発売します。
Googleストア価格はLTEモデルが59,800円、Wi-Fiモデルが51,800円。ちなみに前モデルのPixel WatchはLTE版が47,800円、Wi-Fi版が39,800円なので、1万円以上値上がった形です(値付けは本体の高機能化、部材高や為替などから総合的に判断した結果とのこと)。カラーは次の4つです。
- Matte Black アルミケース/Obsidian アクティブ バンド
- Polished Silver アルミケース/Bay アクティブ バンド
- Polished Silver アルミケース/Porcelain アクティブ バンド
- Champagne Gold アルミケース/Hazel アクティブ バンド
Pixel Watch 2は心拍計が高精度に、ストレス検知も
Pixel Watch 2の外観は第1世代Pixel Watchとほぼ同じながら、特にヘルスケアに関する機能が大幅に進化しました。独自のマルチパス心拍数センサーとGoogleのAIにより、心拍測定が高精度になり、睡眠管理やアクティビティ測定も改善されました。
主な特徴は下記の通り。
- Wear OS 4搭載
- 新しいCPU(Qualcomm 5100+Cortex M33コプロセッサ)
- 皮膚温センサー
- 心拍計が高精度に
- ストレス検出機能
- バッテリー駆動時間が延びたもよう
- Suica利用可能(NFC/FeliCa搭載)
- ワークアウトの自動検知(7種類)
- 予定外の状況下で安否を通知する安全確認機能
- Googleアプリの強化
- ケースは100%再生アルミ、10%の軽量化
- 新バンド追加(バンドはPixel Watchと共通)
- Android 9.0以降のスマホに対応、iPhoneは非対応
心拍数センサーは従来はシングルパスでしたが、Pixel Watch 2ではは複数のLEDとフォトダイオードを使って心拍を測定できるマルチパスに改善。アクティビティでは強度に応じてシングルパスモードとマルチパスモードが自動で切り替わり、激しい運動時でもアクティビティの読み取り精度は最大40%向上し、「Fitbitシリーズ中最も精確」とうたうほど精度の高い心拍測定が可能といいます。
センサーでは新たに、身体反応の計測に使用する皮膚温センサーや電気センサー(cEDA)を搭載。心拍変動、心拍数、皮膚温からの情報を総合してストレスの兆候(身体反応)を検知できるようになりました。身体反応が検出されると、ガイド付き呼吸エクササイズやウォーキングといった対処方法の候補が、スマートウォッチのFitbitアプリに表示されます。皮膚温センサーは睡眠時にも活用され、健康状態の変化をモニターします。
ワークアウトの自動検出に対応。新しい安全確認機能も追加
Pixel Watch 2では、ランニングやサイクリングなど、7つの一般的なワークアウトを自動で検出できるようになりました。また、ワークアウトの開始および停止のリマインダーを自動で表示。運動中の心拍数は、「高ゾーン」や「低ゾーン」など、心拍ゾーンの状態が通知されるため、自分で負荷をコントロールしやすくなりました。対応ワークアウトは第1世代と同じ40種類です。
新機能の「安全確認機能」は、友人や家族に自分の現在地を通知する必要がある状況下、例えば登山の下山や深夜の帰宅などに合わせて、タイマーでスケジュールを設定できます。タイマーが切れると、安全の通知/位置情報の共有/緊急サービスに通報のいずれかを行うよう促す、という機能です。
ユーザーがそれに応答しない場合、事前に登録した緊急連絡先にリアルタイムの位置情報と状況が共有されます。医療情報の記録もでき、血液型、アレルギー、体調といった健康情報の共有も可能です。
搭載されるGoogleアプリでは、GmailやGoogle カレンダーアプリが新しくなり、手元で予定を承諾/拒否の返信をしたり、受信トレイを確認したりできます。これまでと同じく、YouTube Musicの再生操作なども可能。
バッテリーの持ちはどうなった?
第1世代では「駆動時間が短い」ことがネックだったバッテリーですが、Pixel Watch 2では、具体的な駆動時間は示されていないものの、「ディスプレイを常に表示状態にしても24時間使える」と案内されています。バッテリー容量は306mAh。第1世代では通常使用で最大24時間、そしてバッテリー容量は294mAhだったため、おそらくバッテリー駆動時間は延びていると考えられます。
なお、充電方式はこれまでのワイヤレス充電から、物理的な接点を持つマグネット式ピン充電に変更。本体の裏側にある4つの点に合わせて充電器をマグネットで接着させる形になりました。物理的な充電端子にすることで、充電効率が上がったとのこと。充電時間は約45分で80%、約80分で100%と案内されています。
外観はブラッシュアップ、センサー数は増加
本体はケースに100%再生アルミを使用し、第1世代から10%軽量化した31gとなりました。デザインは第1世代を踏襲していますが、各パーツがより統合されるような、細かい調整が行われています。
端がカーブを描いているドーム形状のディスプレイ、3D Corning Gorilla Glass 5のほか、右側面の触覚式リューズとサイドボタン、内蔵マイク、スピーカーなど主要機能は変わりません。
決済機能はFeliCaを含むNFCに対応し、GoogleウォレットでSuicaやiD、QUICPay、VISAタッチ決済、MasterCardタッチ決済が利用できる点も第1世代と同じ。PASMOは現時点では対応していません。
搭載センサーは下記の通り。
コンパス/高度計/酸素飽和度(血中酸素ウェルネス)モニタリング用の赤色および赤外線センサー/心電図アプリに対応する多目的電気センサー(※日本では心電図アプリは利用不可)/マルチパス光学式心拍数センサー/3軸加速度計/ジャイロスコープ/周囲光センサー/皮膚コンダクタンスを測定する電気センサー(cEDA)(身体反応の計測に使用)/皮膚温センサー/気圧計/磁力計 |
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位置情報はGPS、GLONASS、BeiDou、Galileo、QZSSをサポート。通信機能はIEEE802.11b/g/n、Bluetooth 5.0、LTEモデルは4G LTEを搭載します。
Pixel Watchのバンドと互換、新バンドも登場
バンドはワークアウト用の明るい色の通気性の高いバンドや、外出用のメタルバンドなど、新しいバンドアクセサリを追加。なお、バンド着脱機構は第1世代Pixel Watchと同じで、従来のバンドも使用できます。ちなみに標準ではアクティブバンド2本(S/L)が付属します。
Pixel Watch 2の販売はGoogleストアのほか、NTTドコモ、KDDI/沖縄セルラー電話、ソフトバンクでも取り扱う予定です。
Googleストアでは、Pixel Watch 2を予約購入・購入すると、次回以降に使えるストアクレジット10,000円分をプレゼントするキャンペーンを展開予定です。また第1世代と同じく、健康データをよりパーソナライズさせた分析結果を得られるFitbitの有料サービス「Fitbit Premium」の6カ月の無料トライアルや、YouTube Music Premiumの1カ月間トライアルが付いてきます。