⾓川アスキー総合研究所は、国内外ゲーム業界のデータ年鑑「ファミ通ゲーム白書2023」を8⽉29⽇に発売する。A4判で全382ページで、価格は書籍版が50,600円。PDF版(CD-ROM)版は44,000円。

  • データ年鑑「ファミ通ゲーム白書2023」

PDF(CD-ROM)と書籍のセット版は90,200円だが、9月29日までに申し込むと書籍版単体と同じ50,600円で購入できる期間限定キャンペーンを実施する。

ファミ通ゲーム白書は、日本国内と北米、欧州、アジアといった海外主要地域別のゲーム市場について、最新データと大規模なアンケート結果をもとに、ゲーム・エンターテイメント業界の最新動向を分析したデータ年鑑。

2023年版では、2022年の世界ゲームコンテンツ市場規模を前年⽐7%減の26兆8,005億円と推計している(同⼀為替レートでの前年比。2022年の期中平均レート131.64円/⽶ドルで換算)。

最⼤の理由は「欧⽶市場の軟調」で、モバイル・家庭⽤・PCのいずれも10%以上のマイナスとなった。同研究所では「インフレの加速による可処分所得の減少や、巣ごもり需要からの反動が影響している」と分析。ただしアジアではその影響が⽐較的⼩さく、「⽇本の家庭⽤ゲームや、中国のPCゲームが市場を下⽀えしている」とする。なお、中国市場は東アジアのグラフの半分程度を占めているとのこと。

  • 世界の地域別ゲームコンテンツ市場規模 2022年
    出典:「ファミ通ゲーム⽩書2023」

2022年の⽇本国内ゲーム市場規模は、前年⽐1.4%増の2兆316億円で、海外市場とは異なり「⼀定の成⻑を見せた」とする。2021年は横ばいだったがハードとソフトの両輪が回った結果、家庭⽤ゲームハード市場は同3.4%増の2,098億円、家庭⽤ゲームコンテンツ(ソフト)市場が同5.9%増の3,893億円と成⻑を牽引。主にNintendo Switch向けの⼤型タイトルが好調だったことや、PlayStation 5(PS5)、Xbox Series X/Sの普及が進み始めたことが理由と見ている。

  • 国内 家庭用/オンラインプラットフォーム ゲーム市場規模推移
    ※「家庭⽤ハード」はゲーム機本体、「家庭⽤ソフト」は上記で動作するゲームコンテンツで、この中に家庭⽤ゲーム機向けのオンライン市場も含む。スマートフォンやタブレット、PC など、ネットワーク接続を前提にゲームコンテンツが動作するものは「オンラインプラットフォーム」と定義している
    出典:「ファミ通ゲーム⽩書2023」

国内の2022年のゲーム⼈⼝推計は5,400万⼈で、2021年の5,535万⼈から前年⽐2.4%減。内訳を見ると、家庭⽤ゲームは「Nintendo Switchのビッグタイトルの貢献」(同研究所)で前年⽐2.5%増の2856万⼈と伸びているが、これまでユーザー数を伸ばしてきたアプリが同7.4%減、PCゲームも「巣ごもりからの脱却の影響」(同)を受けて同12.2%減となっている。

  • 2022年ゲームユーザー分類別 マーケット規模(国内)
    出典:「ファミ通ゲーム⽩書2023」

国内オンラインプラットフォームにおけるゲームコンテンツ市場の規模は、コロナ禍を含めた世界情勢の変化などにより、前年⽐0.9%増の1兆6,568億円に留まった。

このうち、ゲームアプリ市場は、前年(2021年)の⼤ヒットに匹敵するタイトルがなかったことで、前年⽐4.4%減の1兆2,433億円となったが、依然として国内ゲーム市場では75%という⼤きな割合を占めている。PCゲーム市場は、⼤型タイトルの登場や海外プラットフォームの国内におけるダウンロード販売の拡⼤を受け、前年⽐43.2%増の1,892億円と拡⼤を続けている。

  • 国内 オンラインプラットフォーム ゲームコンテンツ市場規模推移
    出典:「ファミ通ゲーム⽩書2023」