コピー&ペースト、略して「コピペ」。指定した文字情報や画像を一時保存し、別な場所/文書で取り出すというそもそもはパソコンで発達した機能です。当初のiPhoneは対応していませんでしたが、2009年公開のiPhone OS 3.0で実装され、以来利用され続けています。

iOSでは、コピーしたデータは「クリップボード」と呼ばれる仮想的な領域に一時保存されます。ペースト時にはクリップボード上のデータが取り出され、指定の位置に貼り付けられるというわけです。その際、何度ペーストしてもクリップボードの内容は変化しません。

そのコピーしたデータがいつまでiPhoneに残るかというご質問ですが、次のコピー操作でクリップボードが上書きされるか、システム再起動/終了によりクリップボードの情報が失われるかのいずれかです。使いかたによっては、数日前にコピーした文章が残っていることもありますし、つい先ほどコピーした画像が別の操作により失われることもあります。

クリップボードの内容は、iOS標準の機能では閲覧できません。内容を確認したいときは、適当な場所/アプリでペーストすることがオーソドックスな方法です。

近くに同じApple IDでサインインしたMacやiPadがあるときは、iOS 10のとき登場したより強力な「ユニバーサルクリップボード」が機能します。Macでコピーした文章や画像をiPhoneに、その反対にiPhoneでコピーしたものをMacにペーストできるこの機能は、機種をまたいだコピー&ペーストを実現します。

ただし、ユニバーサルクリップボードが有効なときは、次のコピー操作で上書きされるというクリップボードの基本動作が変化します。あくまでiPhone単独でコピー&ペーストしたい、他のデバイスに影響されたくないという場合には、「設定」→「一般」→「AirPlayとHandoff」の順に画面を開き、「Handoff」スイッチをオフにしておきましょう。

  • コピーしたデータはいつまでiPhoneに残る?