すっかりUSBを接続して充電できるデバイスばかりになった昨今、みなさんお使いのスマートフォンはもちろんのこと、最近では16インチクラスの大きなノートパソコンまでUSBで充電できるようになりました。

それに伴ってアクセサリーメーカー各社からは高出力・マルチポート搭載の充電器が数多く発売されていますが、「このポートは何W出力」といったスペックや複数デバイスを繋いだときの出力パターンが複雑化していて、一見すると非常にとっつきにくい印象があります。

とはいえこれだけUSBで充電できるデバイスが増えた今、各デバイスに最適な充電器をデバイスの数だけ持っていくのはさすがに無駄な荷物。筆者自身も日常的に高出力が求められるデバイスを持ち歩くため、充電器周りはできるだけシンプルになるように気を配っています。

  • CIO NovaPort TRIO 140W

そんな中ビビッときたのが、CIOから発売された「NovaPort TRIO 140W」。USB Type-Cポートを3つ搭載し最大出力は140W、複数接続時の出力パターンも最適化されているなどUSB充電器の気になるところをまるごと解決できる優れもの。実際に製品を試す機会に恵まれたのでご紹介します。

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  • CIO NovaPort TRIO 140W

今回紹介する「NovaPort TRIO 140W」はCIOから2023年6月に発売されたUSB充電器です。USB Type-Cポートを3つ搭載し最大140W出力に対応というスペックは市場を見ても少なく、この2点だけを見ても優位性の高い充電器であることが分かります。

  • CIO NovaPort TRIO 140W

    140W充電器とは思えないサイズ感です

大きさは縦6.3cm×横6.9cm×厚さ2.95cmと比較的コンパクト。Appleの16インチMacBook Proに付属する「140W USB-C電源アダプタ」と比較しても37%小さく仕上がっているとのことで、確かに高出力のUSB充電器としては小さい印象。これならギリギリ日常でも持ち運べそうです。

  • CIO NovaPort TRIO 140W

    プラグは折りたたみ式で使いやすくなっています

  • CIO NovaPort TRIO 140W

本体表面はCIO製品の特徴であるシボ風加工が施されていおり、CIOロゴの部分のみワンポイントで光沢のある仕上げ。一般的なUSB充電器と比べて傷が付きにくく目立ちにくいのもメリットですね。

  • CIO NovaPort TRIO 140W

参考までに、USBポートを複数(Type-C×3、Type-A×1)搭載する他社製の100W出力充電器と並べてみた様子がこちら。CIO NovaPort TRIO 140Wのほうが高出力にも関わらず、一回り小さく驚きました。

CIO NovaPort TRIO 140W (参考)他社製100W充電器
縦6.3cm×横6.9cm×厚さ2.95cm 縦6.9cm×横6.9cm×厚さ3.3cm

接続したデバイスを認識してハイスピードで充電できる

  • CIO NovaPort TRIO 140W

    USB Type-Cポートのみに絞った潔いインターフェイス

搭載されているポートはUSB Type-Cポートが3つ。どのポートでも最大140WのUSB Power Delivery(USB PD)に対応しており、高性能ノートパソコンも急速充電できます。

加えて各ポートとも5AのPPS出力に対応しているため、一部のGalaxyスマートフォンでは最大45WのSuper Fast Charging 2.0を使用した急速充電も可能です。

  • CIO NovaPort TRIO 140W

    「Nova Intelligence」による電力自動振り分け例

NovaPort TRIO 140Wには、接続した端末に合わせて最適な出力を行うNova Intelligence技術が搭載されています。

一般的なUSB充電器は各ポートごとに最大の出力W数が決まっていたり、複数のポートを使っている時の出力パターンが複雑になっていることが多いですが、NovaPort TRIO 140Wであればどのポートに接続してもOK。接続したデバイスのスペックに応じて最適な電力を自動判別してくれます。

  • CIO NovaPort TRIO 140W

    100W入力対応のノートパソコンと、20W入力対応のスマートフォンを接続してみました

実際にUSB Type-Cで充電できるノートパソコンとスマートフォンを接続してみました。

特にポートは気にせずに接続しましたが、先に紹介したNova Intelligence技術によりノートパソコン側に約100W、スマートフォン側に約20Wが自動で配分されていました。

基本的な使い勝手は非常に良いのですが、使用中の発熱がかなり目立つ点が少し気になりました。NovaPort TRIO 140Wには温度を常に監視し、製品の発熱を自動調整するというNova Safety機能が実装されているといいますが、2週間ほど使った限りでは出力が増えれば比例して温度も高くなる印象を受けました。

手を触れられないほどの高温というわけではありませんが、出力の大きな機器を複数接続しようと思っている方は注意が必要かもしれません。

  • CIO NovaPort TRIO 140W

気になるポイントもありましたが、今回紹介した「NovaPort TRIO 140W」はコンパクトながら140Wの高出力を実現したUSB充電器。

筆者としては高出力が求められるデバイスを持ち歩く機会はほとんどないため、この充電器とケーブルさえあれば身の回りのデバイスをほぼ1台で充電でき、かつ接続するポートも気にせずに済むようになり快適度は格段にアップ。

USB Type-Cポートのみの搭載に絞られていることで持ち歩くケーブルの種類も減らすことができたため、満足度が高い製品でした。

USB充電器としては約15,000円と中々手が出しにくい価格帯ですが、各オンラインショップでは定期的にセールになっているためお買い得に入手できる機会もありそう。コンパクトで大容量な充電器を探している人はぜひチェックしてみてください。