Zepp Healthは7月19日、同社のスマートウォッチ「Amazfit」初となる、ランナー向けモデル「Amazfit Cheetah」(アマズフィット チーター)と、上位版の「Amazfit Cheetah Pro」(アマズフィット チーター プロ)を発表しました。

同日から予約開始し、発売日は7月25日。価格は「Amazfit Cheetah」が49,900円、「Amazfit Cheetah Pro」が59,900円です。

  • Amazfit Cheetah Pro(左)とAmazfit Cheetah(右)

    Amazfit Cheetah Pro(左)とAmazfit Cheetah(右)

Amazfitの新シリーズとなる「Amazfit Cheetah」は、ランニングに焦点を当てたスマートウォッチ。GPSの正確性やランニング中の操作性、AIによるパーソナルトレーニング計画生成(AIコーチング)機能、長時間駆動バッテリーなどを備え、初心者・上級者のどちらも使えるランナー向けのウォッチです。

主要機能は共通で、発色のよいAMOLEDディスプレイや、デュアルバンド円偏波GPS、目標に合わせた個別のランニングプランを提供する「Zepp Coach 2.0」、オフラインマップとルートナビゲーション機能などを搭載。バッテリーは通常使用で最大14日間、高精度GPS時で26時間です。

上位のProでは、Wi-Fiの搭載により音楽のダウンロードや機能アップデートを本体から直接行えるほか、スピーカーを内蔵して(スマートフォン経由で)Bluetooth通話したり、Alexaの返答を本体からそのまま聞けたりと、より高機能な仕上がりになっています。

また外観に関して、Proはチタンベゼルと、無段階調節できるナイロンバンドを標準で装備。ガラス素材にはGorilla Glass 3を採用しています。

ちなみに「Cheetah」の名称は、ユーザーがAmazfit Cheetahを使ってランニングしていくことで、動物のチーターと同じように、速くしなやかな走りを実現してほしいという想いが込められているとのことでした。

  • 左がAmazfit Cheetah、右がAmazfit Cheetah Pro

Amazfit CheetahとAmazfit Cheetah Proの主な仕様・機能

  Amazfit Cheetah Pro Amazfit Cheetah
カラー ラントラックブラック スピードスターグレー
ディスプレイサイズ AMOLED 1.45インチ AMOLED 1.39インチ
解像度 480×480ドット 454×454ドット
ディスプレイ素材 Gorilla Glass 3 Panda 強化ガラス
バッテリー駆動時間 最大14日間
重さ 34g 32g
ベゼル素材 チタン合金 繊維強化ポリマー
バンド素材 ナイロン リキッドシリコン
センサー BioTracker PPG生体センサー、加速度、地磁気、気圧、環境光
位置情報 円偏波+デュアルバンド(L1+L5)・6衛星測位システム(GPS、GLONASS、Galileo、BeiDou、QZSS、NavIC)
スピーカー・マイク スピーカー・マイク マイクのみ
通信 Wi-Fi、Bluetooth 5.0 Bluetooth 5.3
オンラインマップ&ルートナビゲーション 対応
Zepp Coach 対応
Bluetooth通話 対応
音楽再生 イヤホン・ヘッドホン・本体スピーカー イヤホン・ヘッドホンのみ
Alexa 対応(本体スピーカーで回答可) 対応
  • Amazfit Cheetah Proの特徴

  • Amazfit Cheetahの特徴

  • Amazfit Cheetahを装着したところ

  • Amazfit Cheetahは柔らかいシリコンバンド

  • 裏側のセンサー部。PPG生体追跡光学センサーによりランニング分析に役立つデータや健康管理に必要なデータを計測する

  • ベゼルは繊維強化ポリマー、カバーガラスはPanda 強化ガラスを採用

  • Amazfit Cheetah Proを装着したところ

  • バンドはナイロン素材。留め外しできる面テープのような機能で無段階でのサイズ調整ができる

  • センサーはAmazfit Cheetahと同じものを搭載している

  • ベゼルはチタン、カバーガラスはGorilla Glass 3

なお、Amazfitには、現在3つのスマートウォッチシリーズがあります。

  • GTシリーズ……Amazfitのフラッグシップシリーズ

  • T-REXシリーズ……アウトドア向けシリーズ

  • Band/Bipシリーズ……コンパクトな健康管理・フィットネス向け

このラインナップに加え、今回新たにランナー向けとしてCheetahシリーズが提供された形です。

  • Amazfitは現在4シリーズで展開

どんなランニング向け機能が搭載されている?

デュアルバンドによる高精度測位

Amazfit Cheetahシリーズに搭載するランニング向けの主要機能の1つに、デュアルバンド円偏波GPSアンテナ技術「MaxTrack GPS Technology」による測位機能があります。

高層ビルのある都市や、高い木のある公園を走るとき、L1+L5の衛星信号を拾うことでマルチパス干渉(障害物に跳ね返った電波による干渉)などを減らせ、高精度な測位が可能といいます。

  • MaxTrack GPS TechnologyはAmazfitのハイエンドGPSスマートウォッチ「Amazfit Falcon」にも搭載されている

オフラインマップとナビゲーション

オフラインでの地図機能も搭載。アプリ側で地図をダウンロードすると、ウォッチ側に地図を表示できるもので、オフライン地図をベースに次の5つのナビ機能が利用できます。

  • リアルタイムトラッキング(移動を追跡してリアルタイム表示)
  • ダイレクトナビゲーション(現在地からスタート地点までを最短直線でつなぐ)
  • ルートリターンナビゲーション(辿ってきたルートを戻れるようナビ)
  • ルートインポート(アプリ経由で他の人が作ったルートをインポート)
  • リアルタイムルートナビゲーション(インポートしたルートをナビ)
  • オフラインマップはZeppアプリから範囲を指定してダウンロードする

  • アプリで「ダウンロードリストに追加」を押すと、スマートウォッチ側にダウンロードするかを尋ねるポップアップが出現

  • ダウンロードしたオフラインマップ。拡大・縮小表示のほか、各種ナビゲーションに対応する

日々の練習をサポートするAIコーチング

また、ZeppアプリのAIコーチング機能「Zepp Coach」は、Amazfit Cheetahシリーズ用にアップグレード。ユーザーの目標や出場大会などに合わせ、日々のトレーニングを提案してくれます。

トレーニングは現在のランニングレベル、目標レースの日付と走行距離、レース目標などに基づいて生成され、オーバートレーニングの予防や、段階的なトレーニングレベルの向上をサポートします。

  • 本体のメニューからZeppコーチを選択

  • 事前の設定や日々のワークアウト内容に基づいて提案されたトレーニングの内容を確認できる

  • Zeppコーチのアプリ画面ではトレーニング時間や強度などが表示され、進捗もわかる

  • 一定期間のトレーニング状況をグラフで表示

走りたい時にすぐ走れるクイックスタートアイコンなど

このほかのランニング機能としては、文字盤のアイコンをタップするとそのまま屋外ランニングモードのスタンバイ状態となるクイックスタートアイコン、運動中の心拍数と心拍数ゾーンを追跡してトレーニングのパフォーマンスを視覚化する機能、ランニング中にペースや心拍数などデータを教えてくれる機能などを搭載。

また、新機能としてワークアウト後に心拍数の回復までの時間を見る機能や、ランニング記録をベースに、ハーフ・フルマラソンなどの目標に対して現在のパフォーマンスで達成できる最高時間とペースを予測する「アチーブメント予測」も加わりました。

  • クイックスタートアイコン対応の文字盤。「GO」の部分をタップすると……

  • そのまま位置情報の検出が始まり、屋外ランニングモードのスタンバイ状態となる

健康管理やワークアウトも充実

ランニング関連以外では、例えば150以上のスポーツモード対応、音楽ストレージの搭載、睡眠分析、心拍数や血中酸素レベルといった生体データが通常時から外れた数値で検知した場合にアラートする「スマートヘルスアラート」などを搭載。独自のPPG生体追跡センサーにより、ストレスや心拍数モニタリング、健康リマインダー機能なども備え、健康管理にも問題なく使えます。

  • Amazfit Cheetahの睡眠関連機能

  • PPG生体追跡光学センサーにより測定できる機能