米Googleが公式Twitterを通じて、5月に開発者カンファレンス「Google I/O」で披露した「Perspective」の提供開始を明らかにした。検索結果を、ディスカッションボード、Q&Aサイト、ソーシャルメディアなどで共有された文章、画像、動画の投稿に絞り込んで表示する。人々の経験に基づいた情報や意見を知りたい検索で役立つ機能だ。

Perspectiveは、「Google」アプリの検索結果の「画像」や「動画」などフィルターが並ぶバーで「Perspective」をタップして切り替える。検索結果ページに表示される「Perspective」セクションからもアクセスできる。

Perspectiveの結果はボードで表示され、サムネイル画像、コメント数や再生回数、ソースのアイコンなども確認できる。例えば、知り合いが誰もいない国に引っ越すことになった人が「新しい街で友達を作る方法」と検索し、「Perspective」フィルターをタップすると、動画で語られる個人的な体験談や、ヒントになりそうなフォーラムスレッドのコメントなど、経験に基づいたアドバイスへのリンクが結果に表示される。RedditやQuoraといったサービスを調べて回ることなく、1カ所でWeb上の様々な投稿を探すことができる。

Googleは昨年、ヘルプフルコンテンツ・システムを立ち上げて、ユニークな専門知識や経験を持つ人のコンテンツにより重点を置くように検索結果のランキングを改善した。有益な情報を共有するために作られたコンテンツをより多く表示し、クリックを集めるために作られたコンテンツの表示を減らす。さらに、これから数カ月中に展開する予定のアップデートを通じて、個人的な視点や専門的な視点から作成されたコンテンツをより深く理解できるようにするという。

他にも、情報の質とオリジナリティを重視し、実体験に基づいたページや特定のテーマについて、深い知識を持つ人によって作成されたページがより表示されるようにランク付けの改善を行った。例えば商品レビューにおいて、多数の商品をまとめただけのページよりも、商品についてよく調べているページの価値が結果により反映される。そうした「経験」の重要性を重視する一方で、情報の質や、権威性、専門性、信頼性といった重要な属性にも引き続き重点を置く。