デノンは、完全ワイヤレスイヤホンの新製品「PerL」シリーズ2機種を7月1日に発売する。医療技術を応用したパーソナライズ機能で、ユーザーの聴こえ方に最適化した“オーダーメイドサウンド”を実現し、デノンが理想とするサウンドを届けるのが最大の特徴。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は33,000円前後から。

  • 「Denon PerL」シリーズの実機。左が「Denon PerL」(AH-C10PL)、右が「Denon PerL Pro」(AH-C15PL)
    ※本記事の実機写真は開発中モデルで、製品版とは色合いが異なる

  • 「Denon PerL Pro」(AH-C15PL)：57,200円前後
  • 「Denon PerL」(AH-C10PL)：33,000円前後

  • Denon PerL Pro(AH-C15PL)

  • Denon PerL(AH-C10PL)

2機種とも、新生児の難聴検査に用いられる医療技術を応用した独自のテクノロジー「Masimo AAT(Adaptive Acoustic Technology)」を備えているのが、他社のパーソナライズ機能を備えたイヤホンとの大きな違い。さらに、ノイズキャンセリング(NC)機能や外音取り込み機能であるソーシャルモードといった基本的な機能も装備する。

上位機「Denon PerL Pro」(AH-C15PL)はそれらに加えて、スウェーデンのオーディオテクノロジー企業・Diracによる空間オーディオ技術「Dirac Virtuo」を搭載し、クアルコムのハイレゾワイヤレス伝送などを実現する「Snapdragon Sound」や、CD品質のロスレスオーディオコーデック「aptX Lossless」に対応するなど、多機能化を図った。

なお、Masimo AATを提供する医療テクノロジー企業の米Masimo Corporationは2022年4月、デノンやマランツ、Bowers & Wilkinsといったオーディオブランドを擁する米Sound Unitedを買収。Masimoは、皮膚を通して動脈血酸素飽和度(SpO2)や脈拍数を測定するパルスオキシメーターなどを手がける医療技術メーカーとして知られており、Sound Unitedが擁するブランドや研究開発などを組み合わせることで、コンシューマー向け製品事業の成長を加速させるねらいがあるという。詳細は追ってレポートする。