中国の家電メーカーであるDreame Technologyは6月15日、ロボット掃除機を4機種と水拭き掃除機2機種を日本市場向けに発表しました。

ロボット掃除機のフラッグシップモデルは、ゴミの吸い上げからモップのすすぎと乾燥まで自動で行うステーションが特徴です。どちらも6月23日からビックカメラ・コジマ店舗とAmazonで順次発売。メディア向け体験会でフラッグシップモデルの実機を見てきました。

  • ロボット掃除機のフラッグシップモデル「Dreame Bot L10s Ultra」。ロボット掃除機本体は、5,300Paの吸引力と、床に圧力を加えながら汚れをしっかり落とす加圧回転式デュアルモップを備えています  今回発表されたロボット掃除機4製品、水拭き掃除機2製

    ロボット掃除機のフラッグシップモデル「Dreame Bot L10s Ultra」。ロボット掃除機本体は、5,300Paの吸引力と、床に圧力を加えながら汚れをしっかり落とす加圧回転式デュアルモップを備えています

今回発表されたロボット掃除機4製品、水拭き掃除機2製品のラインナップと想定売価は以下の通りです。

ロボット掃除機

  • 「Dreame Bot L10s Ultra」:188,800円前後
  • 「Dreame Bot D10s Plus」:84,800円前後
  • 「Dreame Bot D10s Pro」:59,800円前後
  • 「Dreame Bot D10s」:52,800円前後
  • ゴミを収集する自動集塵ベースが付属する上位モデルのDreame Bot D10s Plus。吸引力は5,000Pa。水拭き機能や、AIによる画像認識機能を使った障害物回避機能を搭載しています。本体サイズは、ロボット掃除機がW350×D350×H97mm、自動ゴミ収集ステーションがW403×D403×H483mm。掃除時間は最大150分

  • Dreame Bot D10s Pro。ゴミを収集する自動集塵ベースが付属しない点以外はDreame Bot D10s Plusと仕様は共通です

  • エントリーモデルのDreame Bot D10s。水拭き機能を搭載します。本体サイズはW350×D350×H97mm、掃除時間は最大280分

水拭き掃除機

  • 「H12 Pro」:69,800円前後
  • 「H12 Core」:35,800円前後
  • H12 Pro

  • H12 Core

Dreame Technologyは2017年に創業し、世界で120以上の国と地域に家庭用スティック掃除機、水拭き掃除機、ロボット掃除機を展開する中国のメーカー。2021年に設立していた日本支社は今回の新製品投入から正式に活動を開始するといいます。

  • Dreame Technology Japanゼネラルマネージャーの高野亮子氏

水拭きモップのすすぎ・乾燥まですべて自動化

今回発表されたロボット掃除機4機種のうち、最上機のDreame Bot L10s Ultraは、188,800円とプレミアムな価格帯です。その性能を見ていきましょう。

まずは同梱する「集塵・充電ステーション」について。集塵・充電ステーションは、ロボット掃除機本体の充電、本体からのごみ収集だけではなく、ロボット掃除機への給水、汚れたモップの洗浄、熱風乾燥までをすべて自動で行える点が特長です。

ユーザーが行う作業は、集塵・充電ステーション内にある水タンクへの給水と、汚水タンクに溜まった水の排水、ゴミが集まった紙パックを捨てる工程のみ。掃除のたびにロボット掃除機をメンテナンスする必要がなく、大幅に手間が減ります。

  • 集塵・充電ステーションの天面を開くと内には給水タンク(右側)と汚水タンク(左側)

  • 給水タンクと汚水タンクはどちらも容量250mL

  • 前面中央部のプレートを外すと、ゴミパックが現れます。ゴミパックは容量3Lで、溜められるゴミの目安は最大約75日分です

  • ステーション奥に突起があります。この部分が洗濯板のような効果を発揮して水拭きモップの汚れを落とします

続いてロボット掃除機本体について。吸引力は業界最高クラスとうたう5,300Pa。実際に清掃するようすを見ると、髪の毛やゴミなどをしっかりと吸引しており、通った後はゴミを目視で見つけられないくらい、キレイになっていました。

  • マッピングは、LDSレーザーセンサーとAIによって行い、効率的に部屋の隅々まで清掃。部屋の奥行を検知して、狭い場所に侵入しないような判断も可能だといいます

  • 実機デモのようす。通った後はしっかりゴミが取り除かれていました

水拭きは、床に圧力を加えながら回転して汚れをしっかり落とす加圧回転式デュアルモップで行います。

便利な「モップ自動リフトアップ」機能も搭載。掃除中にカーペットを検知すると水拭きモップが自動的に持ち上がり、フローリングでは吸引・水拭き掃除をしつつ、カーペット上では吸引掃除のみを行います。これにより、フローリングとカーペットが組み合わさった部屋の清掃を一度の操作で実行できます。対応するカーペットの暑さは10mmまで。

  • 底面には水拭き用の加圧回転式デュアルモップを装備。圧力をかけながら床を拭いていきます

  • アプリ画面。アプリでは掃除の経路や履歴の確認、消耗品の確認、清掃する部屋、立ち入り禁止エリア、掃除時間の指定が可能です

吸引しながら同時に水拭きできるコードレス掃除機も

  • 上位機種のH12 Pro。本体サイズはW275×D238×H1,100mm、掃除時間は最大35分

1台で吸引と水拭きを同時にできるコードレス掃除機も2機種発表されました。どちらも高速回転するローラーで、床に落ちている固体や液体を集め、最大16,000Paの強力な吸引力で吸い込みます。

  • 独自開発だというヘッド部は両端までローラーがあり、壁際ギリギリまで水拭き可能だといいます

  • 水拭き時・ローラー洗浄時の水を供給するタンクは本体背面に配置

  • 排水タンクは前側に配置

  • 運転モードやバッテリー残量を表示するディスプレイはユニット上部に配置

本体は約6.7kgと一般的なスティック掃除機と比べるとかなりの重さ。しかし実際に使ってみると、自走式ヘッドが強力にアシストしてくれるため、押すときも引くときも軽い力でスイスイ操作できました。むしろ床に付着した汚れを取るために押し付ける必要がなく、重さに使いやすさを感じました。

充電ステーションにはモップの自動洗浄と熱風による乾燥機能を搭載します(H12 Coreは自動洗浄のみ)。使い終えた掃除機をステーションにセットすると、ローラーのクリーニングが自動で開始。洗浄後は温風によって乾燥させ、カビや雑菌、不快な臭いを防げます。

  • 自動洗浄・乾燥機能を備えるH12 Proの充電ステーション