米Appleは6月5日（米国時間）、開発者カンファレンス「WWDC23」でiPadOSの次期メジャーバージョン「iPadOS 17」を発表した。昨年のiOSに続いて、iPadOSでもロック画面のカスタマイズが可能になり、インタラクティブに機能するウイジェットを利用できる。PDFサポートを強化。メッセージ、FaceTime、Safariのアップデート、iPad用の「ヘルスケア」アプリなど、iPadの有用性を高める様々な新機能が追加される。同日よりデベロッパ向けベータ版の提供が始まり、秋の正式版リリースを予定している。対応するiPadは、12.9インチiPad Pro（第2世代以降）、10.5インチiPad Pro、11インチiPad Pro（第1世代以降）、iPad Air（第3世代以降）、iPad（第6世代以降）、iPad mini（第5世代以降）。
ロック画面は、壁紙、日付と時刻を柔軟にパーソナライズでき、そしてウイジェットを配置できる。壁紙はギャラリーから選択するほか、写真セットをシャッフル表示させたり、Live Photoを選んでなめらかなスローモーション・エフェクトで表示できる。iPadOSにライブアクティビティが導入され、スポーツの試合のスコアのようなリアルタイムの情報をウイジェットで確認可能。また、インタラクティブに操作できるウイジェットを使って、リマインダーに実行済みのチェックをつけたり、照明のオン/オフなど、様々なタスクやアクションをホーム画面とロック画面のウイジェットで実行できる。
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アダプティブな色合い調整によって、ウィジェットが壁紙に溶け込むように表示され、かつ最適な可読性が得られる
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ライブアクティビティでUberのデリバリーオーダーの状況やフライトステータスを確認、インタラクティブに機能するウイジェットでストリーミング再生を操作
iOS 17と共通のコミュニケーション・ツールの強化がiPadOSでも行われる。「メッセージ」が絵文字ステッカーやLiveステッカー、Liveステッカーへのエフェクトの追加などをサポート。ユーザーインターフェイスが改善され、検索フィルターが導入される。「FaceTime」で簡単なジェスチャー操作を使って、ハート、風船、花火、レーザー、雨などのリアクションを追加できるようになり、また相手が応答しない時に音声とビデオによるメッセージを残すことが可能になる。
PDFサポートに機械学習を利用したフィールドの識別が導入され、氏名や住所、メールアドレスといった情報を連絡先からすばやくPDF書類に入力できる。「メモ」アプリでも、PDFの管理、閲覧や注釈をより簡単に行えるようになり、Live共同作業機能を利用して他のユーザーとメモを共有した際には編集内容がリアルタイムでアップデートされる。
Safariが「プロフィール」をサポートし、クッキー、履歴、タブグループ、お気に入りなどをプロフィールごとに管理できる。例えば、「仕事用」「プライベート用」というようにプロフィールを作成してブラウジング環境を使い分けられる。学習用のプロフィールを集中モードに追加するといった使い方も可能。また、プライベートブラウズ・ウインドウのロックや、サイト越えトラッキングに使用されているトラッカーの削除など、プライベートブラウズがさらに強化される。
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Safariがプロフィールの設定と切り替えをサポート（画像は「学校用」のプロフィール）
「ヘルスケア」アプリは、iPadを活用できるようにデザインされており、大きなディスプレイとインタラクティブなチャートで健康データを確認し、自分の健康に関する洞察を得られる。
iPadOS 16で追加された「ステージマネージャー」が外部ディスプレイの内蔵カメラをサポート。ウインドウのサイズと位置をより柔軟に調整して、ワークスペースをコントロールできるようになる。
「フリーボード」に、新しい描画ツール、ポイント機能、傾き、図形変換のサポート、共同作業者をボード内でガイドする「フォロー」機能などが追加され、iPadでさらに使いやすくなる。
