東京2020五輪の選手村跡地では、いま地上50階建てツインタワーのマンション「HARUMI FLAG SKY DUO」(以下、SKY DUO)の建設が進んでいます。三方向を海に囲まれ、レインボーブリッジも一望できる絶好のロケーション。完成したら、高層階からは一体どんな景色が見渡せるのでしょう?

  • 約18haのエリアに、分譲/賃貸住宅、商業施設(5,632戸)の建設が進められている「晴海フラッグ」(東京都中央区)。SKY DUOは、6月下旬から住戸の販売(第1期)がスタート。竣工は2025年秋の予定

そんなSKY DUOのインフラ整備に注力するパナソニックは、2023年4月8日からマンション販売センター「HARUMI FLAGパビリオン」において、SKY DUO高層階からの眺望をバーチャル体験できるコーナーを設けています。筆者も体験してきました。

家族で一緒に訪れたい

HARUMI FLAGパビリオンでパナソニック エレクトリックワークス社が展開するのは、空間演出ソリューション「VIRTUAL STAGE MIERVA」(バーチャル ステージ ミエルバ)。ドームタイプ、眺望体感タイプの2種類を用意しています。

  • HARUMI FLAGパビリオン

ドームタイプのミエルバは2019年に「初代」が導入されていますが、今回はその改良版。より小さな空間で、1台のプロジェクターで多人数が同時にVR体験できる仕様になりました。一方で眺望体感タイプのミエルバは、7台のプロジェクターを同時稼働することによって、全長27mにもおよぶヨコ長の映像を投映できます。

  • パナソニックの業務用の高輝度プロジェクター×広角単焦点レンズの組み合わせによって、空間演出ソリューション「VIRTUAL STAGE MIERVA」を実現しています

SKY DUOの分譲住戸1,455室(両タワー合計)の購入検討者が期待していることは、やはり部屋からの眺めだそうです。でも実際に入居してみないと、眺望は確認のしようがありません。そこでパナソニックは周辺エリアの3Dデータをもとに、部屋の窓から見えるであろう景色をミエルバで投映するシステムを開発した――というわけです。

筆者も体験してみました。ドームタイプは、大人が4~5名で視聴しても余裕のある広さ。従来型のVRヘッドセットを使うシステムとは異なり、裸眼で映像を見るため、家族で一緒に視聴すれば「キレイな眺めだね」「あそこにレインボーブリッジも見えるね」などと会話が弾むでしょう。

  • こちらは、SKY DUOの48階に入るラウンジからの眺め。3Dデータを駆使して再現しています

  • ドームタイプの利用イメージ

なお、タワー棟(分譲住戸)の購入検討者は、相談ブースでも販売員から詳しい説明を受けられます。SKY DUOのどちらの棟か、何階か、どちらの方角を向いているか、どんな間取りの部屋かなど、PCの画面から選ぶだけで、全部屋からの3Dデータによる眺望をチェックできる便利なシステムとなっています。

  • パビリオンには、いくつもの相談ブースを用意

正直なところ、低層階では期待していた眺めが望めない可能性があります。ただ、近隣の建物の間から海は見えるのか、どのくらいビューが抜けるのか、あらかじめミエルバでチェックしておけば、購入前の不安をある程度は払拭できるでしょう。

何階から上に住めばイメージ通りの絶景が得られるのか? 「部屋から富士山をのぞみたい」「東京タワーが見える方角がいい」「朝日が差し込んでくる部屋に住みたい」、そんな住戸による違いまで細かくチェックできることがうれしいポイントです。

  • 住戸からの眺め(イメージ)

一方で、眺望体感タイプのミエルバは、モデルルームに設置されていました。昼・夕・夜と、窓外の景色が移ろいゆく演出。

たとえば実際にリビングを歩きながら、あるいはソファに腰をかけながら、夕日がビル街に沈んでいく様子を眺めることができます。毎夜、こんなダイニングでワイングラスを揺らしながら、東京湾を航行する貨物船や六本木界隈の灯りを独り占めできたら良いなぁ、なんて脳内トリップしました。

  • リビングにて、昼・夕・夜と移り行く景色

  • ダイニングから見える夜景も美しい!

  • プロジェクターが同時稼働する様子。映像は継ぎ目のないよう処理されています

【動画】SKY DUOのモデルルームから。広い窓(というかスクリーン?)に、眺望を再現しています

HARUMI FLAGのような立地に建設されるマンションの場合、竣工前に完売することが珍しくありません。でも「できるなら部屋からの眺めを確認してから購入したい」とは誰しもが思うところでしょう。パナソニックのVIRTUAL STAGE MIERVAはマンション購入検討者の不安を解消し、購入意欲を刺激する取り組みだと感じました。