ASUSは4月17日、同社が展開するZenbookやVivobook、ProArtシリーズのノートPCにおける2023年モデルを大量に発表しました。例によってメディア向けの内覧会が行われたのですが、場所がまさかのASUS台湾本社。日本国内メディアからかなり広く参加者を募ったようで、なんと総勢約90名もの関係者が参加する大ツアーが実施されました。
今回、ASUSが計画してくれたこのツアーにマイナビニュースもお招きいただけたので、台湾本社ツアー・新製品発表会に参加してきました。ここでは製品については一旦置いておきまして、ツアーの全貌について紹介したいと思います。
1日目:台湾までは空路で3時間。ショッピングモール「三創生活」へ
朝10時までに羽田空港の保安検査を抜けて点呼を受けるという最も困難なミッションをクリアし、台湾の松山空港へ。機内食を食べて寝ているとすぐに着きました。海外旅行に慣れておらず服装のことも考えていなかったので、現地の暑さは強烈。空港で5,000円だけ両替してバスに集合し、ASUSも出店している現地のショッピングモール「三創生活」に行ってきました。
三創生活は、日本でいうところの電気屋のような感じ。全然違うなと感じたのは個々のメーカーでそれぞれポップアップストアのようにまとまっており、日本のように雑然とはしていません。ASUSやAcer、MSI、GIGABYTE、Razer、DELL、Logicool、realme、oppoなどたくさんのブランドがわかりやすく分割されており、とても買い物がしやすそう。今回はフロアの中でもかなりの面積を占めるASUSのブースを案内してもらいました。
三創生活のASUSストア見学の後は自由時間。何が書いてあるか全く読めなかったので、特にできることがないので周囲を散策しました。三創生活にすべてまとまっているのかと思いきや、周辺にも電気街が広がっている様子を眺めることができました。
自由時間も終わってホテルへ。「The Tango Hotel」が手配されており、1人なのに広いダブルのお部屋をひとり占め。部屋にある大画面テレビはHDMI入力に対応しており、巨大なサウンドバーはBluetoothでスマートフォンとの接続も行えます。浴室は流量の多いシャワーと足を思いっきり伸ばせるバスタブが設えてあり、とても快適に過ごせました。
ホテルについてからは自由時間だったので、すぐ近くにある士林夜市に歩いていきました。一大観光地として知られる場所で、さすがに観光地化されているだけあって初心者でも楽しめました。巨大な大鶏排と焼きエリンギを食べて、セブンイレブンで買ったジュースを飲みました。
2日目:いよいよASUS本社へ! 会長や上席副社長が直々に登壇
2日目はいよいよ台湾ASUS本社で新製品発表会に参加! 前の夜すぐに寝たおかげで朝7時の朝食にも余裕をもって間に合うことができ、時間に余裕が持てて一安心。スマートフォンとカメラのバッテリーを確認し、バスに乗車して出発です。
行き先を間違えた関係で時間が押しており、あわただしく会場へ。ウェルカムスピーチとしてASUS会長のJonney Shih氏が登壇されて日本メディアの参加を歓迎していただき、ASUSがノートPCやゲーミング製品における強力な立ち位置を築いてきた道のりについて説明。続いて上席副社長 兼 システムビジネスグループ ワールドワイドセールスジェネラルマネージャーを務めるEric Chen氏に交代し、同社の現在の規模やSDGsへの取り組みについて解説。続いて日本法人であるASUS JAPAN社長のAlvin Chen氏が登壇し、今回の日本メディア招待ツアーについて挨拶を行いました。
新製品発表の前に中断され、お昼休憩に。ASUS新社屋が誇る広大な社食(レストランフロア)で自由に食事させていただきました。さまざまなお店が軒を連ねるフードコートのようなスタイルになっており、社員証にチャージした電子マネーで支払えるとのこと。例によって文字が読めず注文の仕方がわからなかったので、量り売りで食べられるビュッフェを食べました。
食事を済ませ、新製品の発表に復帰。今回発表された新モデルはかなり大量ですが、要するに第13世代Core・Ryzen 7000・NVIDIA GeForce RTX 40の搭載で刷新されており、大半のモデルに有機ELディスプレイを搭載。サステナビリティへの配慮や新しくなった抗菌施工を行い、使用感の向上に全モデルで努めています。
中でも注目なのが「Zenbook S 13 OLED」です。13.3型の小型軽量ビジネス向けノートPCで、金属素材を採用して高級感と堅牢性を備えつつ1kgの軽量さを実現。有機ELディスプレイは2.8K解像度の画面表示に対応し、第13世代Core Uプロセッサがモダンな使用感を提供します。今回発表に先駆けてサンプルを借り受けており、しかも出張への持ち出しも快諾していただけたので、詳細はぜひレビュー記事をご覧ください(関連記事)。
そして発表では、日本人はあって当たり前だと考えている人も多そうな充実のサポートについても紹介されました。世界中で事業を展開しているASUSにおいて、実は日本だけ世界最強の保証サービスが展開されています。それが「ASUSのあんしん保証」。ASUS JAPANだけが独自に実施しているもので、要するに自損故障すら対応する“ほぼ何でもアリ”のような保証が付帯しています。
製品の実機を見たあとは本社ツアーに参加。そこら中にある製品の展示を眺めながら同社オフィスの施設を見学したり、最新マシンがたくさん揃う新しくてキレイなジムを自慢されたり、社員がゆっくりすごせる休憩所を紹介してもらいました。天板に同心円上の意匠を採用して“禅”を体現していた少し昔のZenbookに加え、宇宙でのミッションに採用されたことを記念した限定モデルなどが目白押し。普段は一般公開していないという品質保証のテストエリアも見学できました。
2日目の夜は台北の大きなホールを貸し切って会食が行われました。大量に用意されていた台灣啤酒で乾杯し、コース料理を堪能。ASUSの担当者も混ざって親睦を深めたほか、関係者の間では名刺交換や挨拶も活発に行われていました。
3日目:帰れる? と思いきや故宮博物院へ(白菜なし)
ASUS本社見学を満喫しきった2日目を過ごしたあとは、なんと観光用の日程まで用意されていました。故宮博物院に向かう道中のバスでは同施設に収蔵されている宝物について解説を聞く機会もあり、日本も遠因となって中国の秘宝が故宮博物院に集められた経緯を知ることができました。残念ながら特に有名な収蔵品である「翠玉白菜」は公開されていないらしく、参加者からは残念がる声も。個人的には「肉形石」を見られたのでよかったです。
今回ASUS本社オフィスにお招きいただき、「ASUSがいかに日本市場を重視しているか」というメッセージを強く発信しようとする姿勢がとても印象に残りました。製品発表会にわざわざ会長がご自身で登壇されたり、独自のサービスを展開してアフターサポートの充実にも抜かりありません。レビューで試用したZenbook S 13 OLEDも素晴らしかったことだし、次はASUS製品を買ってみようかな……とすっかりその気になった本社見学ツアーでした。