堀江貴文氏によるオリジナル格安SIM「HORIE MOBILE」(ホリエモバイル)が3月16日より発売となります。コンセプトは「参加できる、応援できる、未来に加速するLCCモバイル」。堀江貴文氏が提供するビジネス、政治、経済などの有益な情報が無料で受け取れるほか、カレーパンを毎月1個もらえるなどのユニークなユーザー特典を用意しており、ポイントの代わりにトークンを活用するといった意欲的な仕組みも考えられています。
「HORIE MOBILE」はどんなサービス?
「HORIE MOBILE」は、堀江貴文氏とエックスモバイルによる新ブランド。NTTドコモのネットワークを利用するMVNOとして展開します。「HORIE SIM」は月額料金3,030円で月間データ容量20GB、5分間かけ放題の音声プラン+オリジナルコンテンツというプラン内容で、プラス1,500円でカケホーダイ、プラス500円で端末補償を用意、近いうちに月間データ容量を50GBに増量するプランやモバイルWi-Fiプランなども提供予定です。
気になるのはユーザー特典。Voicy/ZATSUDANなどの堀江貴文氏の有料コンテンツを無料で利用できるほか、堀江氏が代表取締役を務めるフランチャイズのベーカリー「小麦の奴隷」でカレーパンを月1回もらえるとしています。また、今後展開される「HORIEプロジェクトの参加権」が得られるとの説明もありました。そして「WEB3.0の経済圏に乗っかっていきます。ギガ・ポイントを貯めていく代わりにトークンを買っていくことを考えています」という説明も。詳細については後述します。
「HORIE MOBILE」はオンラインで販売するほか、全国170カ所にあるエックスモバイルの店舗で乗り換え手続き/端末修理サービスなどの各種サポートを受けられます。また出張先/旅先でスポット利用もできるレンタルWi-Fiサービスも提供する予定です。
都内で開催された発表会には、エックスモバイル代表取締役の木野将徳氏と堀江氏が登壇。木野氏は「私はもともと堀江氏さんのファンでした。20年前に起業したときも、堀江さんの本の影響があったんです。混沌とした今日の通信業界を変えていくため、このたび堀江さんにオファーしました」と今回の「HORIE MOBILE」提供となった経緯を明かします。
一方、堀江氏は「『HORIE MOBILE』=通信業界のLCCです。携帯電話の料金は、もっと下げられるはず。本当は家族全員で数千円で収まる家庭も多いと思うんです。でも、それができていない。ドコモ/au/ソフトバンク以外の選択肢があることを世のなかに広めていき、MVNOの利用率をもっと上げていきたいんですよね」と言います。
そして過去の体験談を絡めて、次のように説明します。「実はボクもahamoを契約したことがあるんです。ITリテラシーのある人間でも面倒くさかった。トラブルも起こった。でも最近は大手キャリアが店舗を減らす方向に動いているでしょう? ドコモショップもなくなってきている。では、取り残された人たちに格安SIMサービスを浸透させるには? エックスモバイルではリアル店舗を構えていますし、ゆくゆくはパン屋さんの店頭でも携帯電話の契約やサポートを提供できるようにしたいんです」(堀江氏)。
いまMVNOのサービスに参入する意義については「制度改正によって5月下旬からMNPの手続きが簡素化されます。新しいキャリアに連絡するだけで乗り換えられるようになる。また近いうちにMVNO事業者にも電話番号が割り当てられるようになるので、月額料金が下げられる可能性もあります」と説明します。
このあと木野氏は「いま携帯電話の料金は、どんぐりの背比べ状態。エックスモバイルは安い料金プランを提供する事業者の先頭集団にいますが、今後は数百円の競争よりは、サービスの面白さ、手厚いサポートに注力してやっていきたいと考えています。これをきっかけに、MVNOの利用者が増えれば幸いです」とアピール。販売目標については「当面は1日1,000回線の純増を目指していければ」としました。
質疑応答でメディアから前述のトークンについて聞かれた堀江氏は「イメージ的にはイーサリアムのトークンに近いでしょうか。FiNANCiE(フィナンシェ)のトークンサービスとか、ああいったサービスを考えています。『携帯電話の通信料金を割り引きますか、それともトークンに変えますか』みたいなことで毎月トークンを積み立てる(買い入れていく)。ユーザーが増えればトークンを買うユーザーも増えると思うので、価格も上昇していく――そのような感じで、いま枠組みをつくっています」と回答。現在準備中で、詳細は16日に発表するとしました。