インターネットイニシアティブ(IIJ)は2月21日、クラシック音楽の祭典「東京・春・音楽祭2023」のライブ・ストリーミング配信をサポートし、66公演をインターネット経由でライブ配信すると発表した。
「東京・春・音楽祭2023」は、今回で19回目を迎える国内最大級のクラシック音楽の祭典。今年は3月18日~4月16日の期間、これまで同様に東京文化会館や国立科学博物館など上野を中心とする会場で、国内外一流アーティストによるオペラ/オーケストラ/室内楽など幅広い演奏会が開催される。
ライブ・ストリーミング配信は、2月21日時点では66公演を予定(無料公演を除く)。IIJはこの音楽祭を共演しているだけでなく、公演の撮影・収録および配信データの制作、動画視聴サイトでのコンテンツ配信に加え、チケット販売サイトの構築や会員管理から決済システムまで、有料ライブ配信に必要なすべてのオペレーションを担当する。
同社はコンテンツ配信をワンストップで提供する動画配信プラットフォーム「IIJ Teatrista(テアトリスタ)サービス」を開発しており、来年度の商用提供開始に先行して本音楽祭に提供する。
公演のライブ・ストリーミング配信にあたっては、飯田橋のIIJ本社を拠点とする。2022年の同音楽祭の際にはIIJ本社内に仮設スタジオを設置していたが、その後同社は配信スタジオ「IIJ Studio」をオープンしており、今回の配信はこのスタジオがオペレーション拠点となる。会場には配信機材を持ち込まず、4Kリモートカメラのみを配置。画角や明るさの調整をはじめとするカメラ操作はIIJ Studioからリモートで行い、2022年以上に公演現場の省人化を実現するとしている。
会場で収録された映像・音声は、IIJのWANサービスを経由してIIJ Studioに集約され、そこで配信用データへの変換が行われる。その配信データをインターネット経由でIIJのクラウド上にある配信サーバーに送り、そこから配信ネットワークを通じて視聴者に配信するという仕組みになる。
有料配信を視聴するのに必要なチケットは、スマートフォンアプリ「東京春祭」のAndroidアプリ/iOSアプリで購入可能(事前に配信サイトでのアカウント登録が必要)。配信映像は同アプリのほか、PC/スマートフォン/タブレットを利用し、Google Chrome、Mozilla Firefox、Safariといったブラウザソフトでも視聴できる。配信映像はズームイン・ズームアウトしての鑑賞が可能で、一部のオペラ・歌曲の公演では字幕表示も提供される。