ここ数年で一気にオンライン化が進み、働き方が大きく変わりました。会議はオンラインミーティングがメインになり、週の半分は自宅で仕事という人も珍しくありません。

リモートワークのために、慌ててWebカメラやマイク、イヤホンなどを揃えた人も多かったのではないでしょうか。特にWebカメラは緊急事態宣言が出された当初など一時品薄になっていたため、「とりあえず」で購入した機器を使い続けているかもしれません。

  • インテリアになじむWebカメラ「BRIO 300」とヘッドセット「H390」(※PCは筆者が普段使用しているものではありません)

実は、私がその「とりあえず」で買ったWebカメラやリモートワーク環境を使っている一人です。普段使っているデスクトップPCには外付けWebカメラを、オンラインインタビューを受ける時はノートPCの内蔵カメラを使っています。

でも、どちらも顔が暗く、ぼんやりとした写りになることが悩みでした。音声はマイク付きインナーイヤホンをメインにしていましたが、オペレーターのようなヘッドセットマイクを使うこともありました。

顔が綺麗に映らなくても会議はできますし、音声やデザインが今一つのマイク付きイヤホンでも会話はできます。とはいえ、顔が明るく映ると実際に近くにいるような安心感があり、音声が聞き取りやすいと会話も弾みます。リモートでも円滑にコミュニケーションするために、そろそろ環境をアップデートする時期なのではと考えていました。

そんな折、ロジクールから高機能でインテリアになじむデザイン性を兼ね備えているWebカメラ「BRIO 300」と、ヘッドセット「H390」の新色」が発売されたと聞き、さっそく試用してみました。

丸いデザインが印象的なWebカメラ「BRIO 300」

「BRIO 300」は、円錐状のかわいらしいデザインが目を引くWebカメラです。一般的なWebカメラよりもポップなデザインが、インテリア雑貨のように部屋になじみます。

カラーは、グラファイト、オフホワイト、ローズの3色です。これは、他のロジクール製品(H390やBRIO 500など)での3色展開と合わせているとのこと。再生プラスチックを使用しているため、全体的に模様が入っていますが、そのおかげで無地のプラスチックよりも温かみを感じられる仕上がりになっています。

  • BRIO 300(ローズ)はインテリア雑貨のようなかわいらしさです

  • BRIO 300は円錐形で、マウントクリップで固定します

本体には「プライバシーシャッター」が付いていて、くるっと回すとシャッターが閉まるため、プライバシーが気になる人にも安心です。

また、マウントクリップは、2カ所が稼働し、固定する板状の部分も角度が変えられるため、ほとんどの環境に対応できそうです。

Webカメラの大きさは、高さが65.63mm、幅53.1mm、奥行きは45mm(マウントクリップを含む)です。重さは、マウントクリップとケーブルを含めて74.6gで、ノートPCにも気軽に装着できる重さ。

ケーブルは1.5mで、USB Type-Cで接続します。PCに専用アプリ「Logi Tune」をインストールすると、ファームウェアの更新やカメラの色味を変更できます。

  • 端子はUSB Type-C。Type-C端子が少ない場合はハブなどを準備するといいでしょう

  • 「Logi Tune」アプリはファームウェアの更新の他、色味を細かく調節できます(現時点では英語UIのみ)

  • 「Logi Tune」アプリのエフェクトで、少しレトロな色調にしてみました

カメラの解像度は1,080p/30fps(1,920×1,080ピクセル)、または720p/30fps(1,280×720ピクセル)で、視野角は70度、フォーカスは固定です。マイクはノイズ除去モノラルマイクが搭載されています。

ファッションアイテムにもなりそうなヘッドセット「H390」

ヘッドセット「H390」は、シンプルで小ぶりなデザインが魅力的なUSB Type-A接続のヘッドセットです。ケーブルは1.9mと長く、デスク周りを動いても問題ありません。本体サイズは高さ171mm、幅151mm、奥行き68mm、重さは0.197kgと、装着していても特に重く感じません。

カラーは、グラファイト、オフホワイト、ローズの3色で、やはり他のロジクール製品と合わせられます。ヘッドバンドとイヤーパッドにはレザー調のクッションがあり、長時間使っていても痛くなりにくいように作られています。また、ヘッドバンドはスライダーで位置を調節可能、マイクも180度動かせるため、自分の好みの装着位置で使えます。

ケーブルに付いているインラインコントローラーでボリューム調整とミュートができます。ミュートはボタンをクリックするだけで切り替えることができ、ミュートされている時は赤いランプが点滅します

  • USB Type-A接続のヘッドセット「H390」(ローズ)です

  • イヤーパッドとヘッドバンドはレザー調のクッションで柔らかです

  • マイクを使わないときは、上部に上げておくことができます

  • マイクは双指向性でノイズキャンセリング機能も付いています

  • インラインコントローラーでボリューム調整とミュートができます。クリップで服に止められます

  • オンラインミーティングで自慢したくなるデザインです

間に合わせの機器から脱却する「入門」的アイテム

ビジネスツールと考えていたWebカメラやヘッドセットがこんなにかわいいだけでも心が躍りましたが、性能が良くなければ意味がありません。そこで、編集部のメンバーとオンラインミーティングを行い、画質や音質を確かめてみました。

まずは、普段使っているノートPCのカメラで参加です。4年近く前に購入したノートPCで、仕事には何の支障もないのですが、Webカメラは少し暗めに感じます。年齢的にはこれぐらいボケていた方が肌のしわなどが目立たなくていいのですが、暗く見えるのは困りものです。

さっそく、BRIO 300に切り替えてみました。くっきりとした映像に変わり、搭載する自動光補正の効果か、若干ノイズはあるものの同じ環境とは思えない明るさです。こちらの方が話も弾みます。

  • ノートPCの内蔵カメラでは、ライトを当てていても暗いままです

  • BRIO 300に切り替えたところ、くっきり明るい映像になりました

続いてH390で音声のチェックです。最初は普段使っているマイク付きインナーイヤホンで会話をしてみました。オンラインミーティングに同席した編集さんによると、ほとんど問題なく聞こえるけれど声が割れる時が時々あったとのことです。

そこで、H390を接続し直して再び会話に参加。イヤホンマイクに比べて、音質がクリアでひび割れが少なく、解像感高めだったそう。吸う息も聞こえるとのことで少し恥ずかしくもありますが、ミーティング相手としては聞きやすい音声の方がありがたいでしょう。ただ高い音が強めに感じるとの意見もありました。

  • マイク付きインナーイヤホンは軽快な印象にはなりますが、音声は割れていたとのこと

  • H390は「とりあえず使っている間に合わせのマイク付きイヤホン」より音質がよい印象でした

聞く側としても、音質の良さを実感しました。インナーイヤホンでは耳が詰まるような感じと相手の声がダイレクトに入ってくる印象がありますが、H390は自然な距離感で聞こえます。音楽でも高音、低音のバランスがよく、音も粒立って聞こえる感覚があり、心地よく音楽鑑賞もできました。

ミーティング中、ほぼH390を付けていましたが、クッションのおかげで痛みを感じることもありませんでした。この後もそのまま音楽を聴きながら仕事をしたり、毎日のように装着していますが、デスクを離れる時にケーブルが少し邪魔に感じる程度で、快適に過ごせています。

今後もオンライン、オフラインを行き来する働き方が続きそうです。そろそろリモートワーク環境を一新したいと考えているなら、選択肢のひとつとしてよさそうです。