12月9日に突如LGから発表された“webOS”搭載PCスマートディスプレイ「32SQ730S-W」「32SQ780S-W」。PCモニターと同じような雰囲気ながら、なんとPCを使わなくても単体でYouTubeやNetflixを視聴可能。応援購入サービス「Makuake」で販売が開始されており、すでに応援購入金額を450%以上オーバーしてプロジェクトを成功させています。
今回、発売に際してMakuake本社でメディア向けのタッチアンドトライが開催されました。忙しい方にまとめておくと、たしかに独自の仕様で固有の立ち位置を実現しているという印象。まさにPCモニターとスマートテレビの間に立ち、ミニマルなライフスタイルに“刺さる”プロダクトに仕上がっているように感じました。
LG Smart Monitorってなんぞや
まず今回紹介する「LG Smart Monitor」について紹介しておくと、PCディスプレイ本体にwebOSを搭載して各種アプリのインストールにも対応し、単体でVODサービスの利用も行える製品です。従来のPCディスプレイをベースに、スマートテレビの“スマート要素”を導入した製品…と言えるかもしれません。
一方、スマートテレビと比較して表現すると、まず地上波チューナーが非搭載。しかし本体は31.5型とデスクにもかんたんに設置できるコンパクトなサイズ感を実現したほか、PC用ディスプレイとしても快適に使用できる非光沢パネルを採用している点がポイントです。後述しますが、HDMI端子がeARCに対応している点も見逃せません。
つまり、「PCディスプレイ単体では機能が不足している」と思うものの、「テレビは大きすぎるしPCとの組み合わせには不向き」と感じているユーザーにとって、ちょうどぴったりな仕様に仕上げられています。個人的には、PC利用のための仕様がおろそかになっていない点がとても好感触に感じられました。
実機を見た。HDMI端子のeARCがミソな気がする
製品の立ち位置について理解できたところで、会場で展示されていた実機をチェックしていきましょう。とはいえ、ぱっと見はただの31.5型ディスプレイ。たしかにPCモニターとして一般的な24型よりは段違いに大きく、昨今広まりつつある27型よりもさらに大きいですが、スマートテレビの最小クラスとなる55型や46型よりははるかにコンパクト。スタンドもスリムなスタイルで、標準でモニターアームを同梱するモデルもラインナップされています。
PCディスプレイとしてはいたって普通。4K解像度(3,840×2,160ドット)に対応しており、31.5型の大画面を生かして快適なPC利用が行なえます。パネルはVAで、視野角も良好。対応する製品ではUSB Type-C接続で映像入力、USB PD給電、ネットワーク接続も行えて便利そうです。
一方、単体動作時の快適さにもびっくり。不躾ながら、個人的にスマート要素は“おまけ程度”の機能なのかと思っていましたが、最新テレビ同等の快適なスマートデバイスとして利用できました。別売りのリモコンでは音声入力にも対応し、ボリューム調整からコンテンツ検索まで素早く動作。手抜き感はまったくなく、こちらを主目的として購入しても全く問題ないレベルに仕上がっています。
今回製品を体験してみて、個人的には、HDMI端子にeARC機能を搭載したことがこの製品の存在感を数段引き上げているキーポイントだと感じます。eARC機能はHDMIを経由して音声出力を行えるというもので、これによってサウンドバー等と組み合わせられる拡張性を実現。コンテンツ視聴を大幅にリッチにしてくれるサウンド面の品質を強化できるため、ただPCディスプレイにセットトップボックスをつなげただけのデバイスよりも、強力な差別化が図られていると感じました。
クラファンだと10%くらい安い!
ここまで「LG Smart Monitor」について紹介してきた本記事。LGとしては2例目となるクラウドファンディングでの先行展開が実施されており、Makuakeから出資可能です。早割価格としてかなり意欲的なプライシングになっているので、気になった方は是非チェックしてみてください(外部リンク)。