11月にオープンした「ザ ロイヤルパーク キャンバス 銀座コリドー」は、「酔いしれる」をコンセプトにしたホテル。館内には3店のバーを備えるほか、お酒をテーマにした3タイプの客室がそろい、ナイトライフを満喫できるホテルです。実は今回、客室の全室にパナソニックの高音質スピーカーと「シーリングバスオーディオ」を採用したということで、見てきました。
室内でも音楽と光を楽しむ
「ザ ロイヤルパーク キャンバス 銀座コリドー」の立地は、東京都のJR新橋駅とJR有楽町駅の間、首都高速道路の高架沿いにある「コリドー通り」沿いです。このエリアには、立ち飲みやダイニングバーなど、カジュアルに飲めてオシャレな雰囲気の店が立ち並んでいます。
新しいホテルの特徴は、3タイプのバーとラウンジを館内に備え、館内で飲み歩きする「バー・ホッピング」を楽しめるところ。1階のエントランスには、レストランの待ち合わせスポットにも重宝する「PROSECCO BAR(プロセッコバー)」があります。
2階に行くと「CANVAS LOUNGE produced by P.C.M.」が。テラスに面した大きな窓があり、日中は明るい雰囲気です。「イタリアン グルメ スライス ピッツァ」や特製カレーなどを手軽に食べられます。夜にはDJライブイベントを開催し、音と光の中でさまざまなお酒を堪能できます。DJブースのターンテーブルは、パナソニックのHI-Fiオーディオブランド「Technics(テクニクス)」から「SL-1200M7L」です。
実はこれ、SL-1200シリーズの50周年を記念して、2022年5月に発売された特別仕様のダイレクトドライブターンテーブルシステム。グローバルで12,000台限定のプレミアムなモデルです(残念ながら取材では見られませんでした)。
同じく2階には、和酒専門バー「OMIKI BAR(オミキバー)」があります。ここはレコードの音楽が流れるゆったりした雰囲気が魅力のバー。DJライブでちょっと疲れたとき、ひと息いれるのに良さそう。オミキバーで使われているのも、テクニスのオーディオシステム。アナログレコードならではの温かみのある音が満ちます。
ラウンジのDJライブを、部屋でもバスルームでも
2Fのキャンバスラウンジでは深夜までDJライブが行われていますが、実は部屋にいながらこのライブを楽しめるのも「ザ ロイヤルパーク キャンバス 銀座コリドー」の魅力。ライブハウスのVIPルームみたいなイメージです。
部屋の全室にテクニクスブランドのワイヤレススピーカーシステム「SC-C50」を完備。客室にいても、キャンバスラウンジのDJサウンドをライブ感覚で体験できます。
SC-C50は、弧を2つ組み合わせたような形のワイヤレススピーカー。3.1chのスピーカーとなり、ハイレゾ音源からSpotifyなどの音楽ストリーミングまで、広いエリアに良い音を届けることを考えて設計されています。CDの再生などはできませんが、スマホで音楽を聴くことが当たり前の世代には違和感なく使えるのではないでしょうか。
このほかバスルームでも音楽を満喫できます。「ザ ロイヤルパーク キャンバス 銀座コリドー」では、全161室のうち141室にパナソニックハウジングソリューションズの「i-X INTEGRAL SHOWERROOM」と「シーリングバスオーディオ」を、18室には浴槽付きの「i-X INTEGRAL BATHROOM」と「シーリングバスオーディオ」を採用しました。
「i-X INTEGRAL(イークス インテグラル)」は、日本人の感性や美意識「陰翳礼讃(いんえいらいさん)」を追求したデザインが特徴の、パナソニックのバスルームとシャワールーム。照明と、光を受ける「壁」「天井」で作り上げる上質さがウリです。天井にはシーリングバスオーディオを備えているため、ラウンジのDJライブを聞けるほか、bluetooth接続でスマホの音楽も流せます。
基本的に「i-X INTEGRAL」はマンションやホテル向けのシリーズですが、今回のように大規模な採用は初めて。パナソニックの担当者によると、シンプルな美しさや心地良さ、質感へのこだわり、あかりの演出などが「ザ ロイヤルパーク キャンバス 銀座コリドー」のコンセプト「酔いしれる」にフィットし、評価されたとのことです。
「ザ ロイヤルパーク キャンバス 銀座コリドー」は、お酒をテーマにした3種類の客室デザイン(PROSECCO TYPE、OMIKI TYPE、CANVAS TYPE)を用意しており、それぞれの客室デザインに合わせたバスルームをコーディネートしています。
PROSECCO TYPEの客室には「エアリアルベージュ」、OMIKI TYPEの客室には友禅のぼかし染めをイメージした色彩のグラデーション「ディープパープル」、CANVAS TYPEの客室には「ディープブラック」や椿をイメージしたメタリック調の「カメリアブラック」といったものです。
天井部分のライトは1本の線みたい。空間全体を柔らかく演出します。さらに、黒地にカメリアが施された壁(CANVAS TYPE)や、天井から床に向かってグラデーションになっている壁(OMIKI TYPE)などに照明の光があたり、見るだけでも楽しくなってきます。
オーディオは天井に埋め込むタイプ。天井にある点検口のフタを振動させ、バスルーム全体を包み込むようなサウンドです。実際に音楽を聴きましたが、上から音が降り注いでくるのは、独特の気持ちよさがあります。思わず一緒に歌いたくなりました。
一般的にホテルのバスルームというと、白を基調としたものが多く、どちらかといえば気持ちをリセットするような雰囲気が多いもの。「ザ ロイヤルパーク キャンバス 銀座コリドー」の場合は、スピーカー、照明、壁の演出によって、コリドー通りのような繁華街やホテルのDJライブから帰った高揚感そのままに、入浴タイムをひたれます。
調光・調色機能を使って暗めのあかりに調整すると、日本庭園に月明かりがさしたような、陰影のバスルーム(シャワールーム)に。こんなバスルームなら、お風呂の時間がさらに特別な時間になりそうです。
個人的にはミュージカルやライブを観に遠征したあとは宿泊先で歌いたくなるので、こういうホテルはたまりません。仕事の出張でも、夜にちょっとだけお酒を飲みたいというときも、ホテルの中だけで完結するところも手軽です。
「ザ ロイヤルパーク キャンバス 銀座コリドー」の客室にテレビはなく、全室プロジェクターを設置。音楽を楽しむホテルというと、隣の部屋への音漏れが気になりますが、音が廊下側に抜けるように設計されているとのこと。音楽好きにはうれしいホテルですね。
それにしても、バスルームのライティングを変えてスピーカーを入れると、上質で特別な空間になるものですね。「ザ ロイヤルパーク キャンバス 銀座コリドー」を真似て、自宅の浴室でもライトやスピーカーを工夫してみようかな? と思い立ちました。