サンクスギビングデー(11月24日)の休暇から本格的にスタートする欧米の年末商戦。米AMDが、9月に発売したばかりのRyzen 7000シリーズを含むブラックフライデーセールを欧米で開始した。699USドルの「Ryzen 9 7950X」を18%オフの574USドルで販売するなど、13〜18%引きの特別価格に引き下げている。

  • AMD.comの「Black Friday Deals」

    AMD.comの「Black Friday Deals」

ブラックフライデーの割引き販売は欧州の取扱店から始まり、Amazon.comやNeweggなど米国にも広がった後に、AMD.comのUSストアでも以下のような「Black Friday Deals」が始まった。

Ryzen 7000シリーズ

  • Ryzen 9 7950X:699ドル → 574ドル(18%オフ)
  • Ryzen 9 7900X:549ドル → 474ドル(14%オフ)
  • Ryzen 9 7700X:399ドル → 349ドル(13%オフ)
  • Ryzen 9 7600X:299ドル → 249ドル(17%オフ)

これらのほか、「Ryzen 9 5950X」(499ドル)、「Ryzen 9 5900X」(349ドル)、「Ryzen 7 5800X3D」(329ドル)、「Ryzen 7 5800X」(249ドル)、「Ryzen 7 5700G」(199ドル)、「Ryzen 5 5600X」(159ドル)、「Ryzen 5 5600G」(129ドル)をAMDストアの過去最安価格で販売している。ビデオカードも「Radeon RX 6950 XT Graphics」が849ドル、「Radeon RX 6900 XT Graphics」が679ドル、「Radeon RX 6750 XT Graphics」が449ドルとなっている。

10月10日にGartnerが発表した2022年7〜9月期の世界PC出荷台数(推定値)は6,799万台で前年同期比19.5%減、過去20年で最大の減少だった。PC需要の軟化によって、PC関連企業には厳しい年末商戦になっている。

Ryzen 7000シリーズは、新たにSocket AM5を導入し、DDR5メモリに対応するなどプラットフォームの刷新であることからアップグレード費用が高くなる。第13世代Coreプロセッサ(Raptor Lake)を投入したIntelとの競争も激しくなっており、AMDが早くも同シリーズを今年のブラックフライデーセールの対象にしたことについて、プラットフォーム・アップグレードの負担を減らして需要を刺激する狙いが指摘されている。Tom's HardwareでAnton Shilov氏は「今回の値引きはAMDによる公式値下げではありませんが、(アップグレードへの)抵抗をやわらげる効果があるでしょう」としている。