ソニーは、「INZONE」ブランドのゲーミングモニター第2弾として、フルHD/240HzとDisplayHDR 400対応の27型「INZONE M3」を12月1日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭価格は86,000円前後を見込む。

  • INZONE M3(SDM-F27M30)

6月の同ブランド設立発表時に、競技志向からカジュアルなゲーマーまで幅広くターゲットにしたゲーミングモニターとして予告していたもの。「2022年中の発売を目指しており、発売日や価格は後日改めてアナウンス予定」としていたが、今回発売日と価格、詳細仕様が正式に決まった。

  • フルHDのINZONE M3(左)と、4KのINZONE M9(右)を並べたところ

  • 参考までに、こちらが4KのINZONE M9。M3と見た目はほとんど変わらない

フルHD/1,920×1,080ドットのIPS液晶パネル(ノングレア)を搭載し、DisplayHDR 400に対応。エッジ型LEDバックライトを備え、ピーク輝度は400cd/平方メートル。ダイナミックコントラスト比は1,000:1。

240Hzの高リフレッシュレートで照準を合わせやすくし、応答速度は高速モード時1msで残像感を低減。NVIDIAのG-SYNC CompatibleとVRR(HDMI 2.1)の両方に対応し、激しい動きの映像でも表示の崩れやカクツキを抑える。色域はsRGB 99%に対応し、最大色表示は10.7億色。視野角は上下左右178度。

ほかにもゲームを遊びやすくする機能として、明るい部分の白飛びを抑えながら、暗所の視認性を向上させ、敵を見つけやすく調整できるブラックイコライザー機能や、クロスヘア機能なども備える。

なお、PS5と組み合わせて使うときには、オートHDRトーンマッピングやコンテンツ連動画質モードが利用できるが、M9と違って「Perfect for PlayStation 5」製品ではない。また、M9はLEDライティング機能を背面に搭載していたが、M3では非搭載となる。

M9と同様に、インタフェースはDisplayPort 1.4×1、HDMI 2.1×2、USB-A×3(ダウンストリーム)、USB-B×1(アップストリーム)、USB-C×1(DP Alt mode/アップストリーム)を装備。ステレオミニの音声出力と、出力2W×2のスピーカーも内蔵する。

PCとPS5などのコンソールゲーム機をM9/M3に両方接続しているときは、「オートKVMスイッチ」によって入力をPC/コンソールで切り替えると、キーボード、マウス、ヘッドセットといった周辺機器の接続先を自動で切り替えられるという。この機能を使うには、別途USB-B/Cケーブルが必要となる。

  • M3の背面。スタンドの中に接続したケーブルを通してまとめられる

3点支持スタンドを採用し、キーボードやマウスを収納・配置しやすくしており、PS5にも合わせやすいデザインとしている。スタンドは高さ調整とチルト機能に対応し、設置面からディスプレイの下部まで46mm~116mmの範囲で調整できる。チルト角度は20度。

スタンドの中を通すかたちで、接続したケーブルをまとめられる穴を装備。スタンドを分離して、100×100mmのVESAマウントで他のディスプレイアームなどに取り付けることもできる。

  • 背部のイメージ

オンスクリーンディスプレイのメニューで各種設定が行え、Windows PC用の設定ソフト「INZONE Hub」からも各種設定を調整可能。プレイするゲームタイトルごとに異なった設定を保存することもできる。

  • OSDメニューを見ると、フルHD解像度で入力している旨の表示が出ていた(赤枠で囲ったところ)

消費電力は103W。INZONEシリーズのゲーミングモニターの電源アダプターは、ソニー社内の安全基準を満たした大きさで設計しており、M3の電源アダプターはM9の同梱品よりも小型軽量化できたとのこと。スタンドを含む本体サイズは、61.5×24.8×47.9cm(幅×奥行き×高さ)でM3と共通。重さは約6.2kg。DisplayPortケーブルなどが付属する。

  • M3の電源アダプター(上)は、4Kモデルの「M9」同梱品(下)と比べてやや小さくなった